2010年2月11日(祝・木・建国記念日)
【『生まれ来る子ども達のために』】

 雨の建国記念日。事務所前の日の丸も、少し濡れています。
 日本時間では明後日から始まる冬季オリンピック大会ですが、その金メダルや日の丸に歓喜し、期待する国民が、どれだけ今日、その国旗を掲げ、せめて、この国を憂うでも良い、国に思いを馳せられたかをふと考えます。

 今朝は、護国神社で正式参拝をさせて頂きました。マスコミは、左右の動きとして、面白おかしく伝えるかもしれませんが、冷静に考えたときに、本当にこの国の行く末に、思い悩みます。

 特に、私達の愛する子ども達が大人になった頃、あるいは、日本は戦争が避けられない国際情勢の中に入っているのではないか?とすら思えてならないのです。


 よく誰も聞かれていない交差点等での個人の街宣で話すのですが、日本は、まさに歴史的な岐路に立っていると思います。

 まずは、決定的なのは、借金です。今年度末で、国の借金は、900兆円を超えますが、地方をあわせれば、とっくに900兆円代の後半になっています。国民一人当たりに換算すれば、750万円を遙かに超えた借金です。

 その責任は、長年ぬるま湯に、どっぷりと浸かり、痛すぎた財政構造改革を修正してでも敢行できなかった自民党にもありますし、だからこそ、政権交代で期待もしていましたが、権力や利権の中で、気がついたら、古い自民党化しているだけになるのかもしれません。先祖返りです。

 実は、県税も、世界的な経済危機で前年比17.8%(402億円)の減ですが、交付税や交付税で補填される臨時財政特例債の増加で、来年度予算の収支不足は、「僅か」7億円で済んだものの、それらの財源は、全て国の借金です。

 これだけの借金があって、なぜ国が倒れないのか?いうまでもなく、1600兆円ともいわれる国民の貯金から借金しているからです。しかし、普通は、ローンを組んでいますし、民主党政権でも借金のペースは落ちず、ここで、1兆円社会保障費は毎年コンスタントに増えるにもかかわらず、バラマキのような福祉政策をさらに充実させれば、早晩、本当に財政が破綻します。
 あるのは大増税か、世界中に借金して回ること。

 もう一度、政権のマニフェストを冷静に冷静に考える必要があると思います。


 おまけに、日米関係の悪化。世界のトヨタに続いてホンダもリコールということですが、少なくとも、この件で、アメリカが全く擁護に回っていないのは、経済面においても、関係がこじれている証左のように思います。

 なにより、国内総生産で、中国が日本を抜きそうだということですが、確かに、貧富の格差等国内に波乱要素はありますが、そうした経済大国になった以上に、軍事力が、21年連続で前年比10%アップしている軍事大国にもなったことは無視できません。

 アメリカの51番目の州であった日本が、人口も面積も10倍の中国の日本自治区と呼ばれるようになりたいのかは知りませんが、小沢幹事長のあからさまな対中関係重視は、台湾海峡から米軍基地を離す動きと相俟って、端からは、親米から親中へ、経済的にも軍事的にも、私には、冒険的に見えます。

 実は、永住外国人地方参政権付与については、地域住民として、ともに汗や涙を流してきた在日の方々と、こうした今後の中国との兼ね合いという要素も含めて考えないといけません。
 もちろん、このことと中国の留学生を支援するということは、全く別次元の話と捉まえていますが。

 それでも、いつかアメリカと中国が、日本国土を主戦場に衝突することになるのか、逆に、日本が蚊帳の外に置かれるほど緊密な関係になるのか・・・・。
 ロシアもインドもブラジルも・・・中国だけではありません。

 いずれにせよ、朝鮮戦争で経済復興し、ベトナム戦争、中東戦争、湾岸戦争、イラク戦争を続けるアメリカの膝元で、金を出しても、血を流さず経済成長できた我が国は、事業仕分けで、防衛費削減の議論ができるほど、呑気です。


 なによりも、我が国が、100年かけて人口が半分になろうかという状況・・・。開国から50年もかからず、世界の列強に加わっていった1910年頃の歴史を評価できますが、2110年の未来は、誰にも見えていません。
 ただ間違いなく、「その時 歴史が動いた」今が、分岐点だと思います。


 その一方で、蓄財に励んだ者が、政治と金の話題に明け暮れているわけですが、本当にこの国をどの方向に持っていくのか。いったい何がやりたいのか、時々不思議に見える事があります。

 このまま、足るを知って、自然に縮んで行きましょうと考えるか。高福祉・高負担の北欧型を目指すのか。世界に冠たる経済大国として、あるいは、環境問題が叫ばれる今日、本来日本人が持っていたはずの自然と共生ができる考え方や、思いやりや優しさ、潔さや謙虚さをアジアの中で、世界のリーダーとして、発揮していくか。

 グローバルスタンダードに紛れてしまうのではなく、我が国の歴史と文化と伝統を誇り高く認識し、しかも、国際舞台で競争も協調もできる、世界にはばたいていく日本人をなぜ私達は、もっともっと育てられないのでしょう???
 いやいや、もう多くの方々が飛び立っているのに、もたもたして足を引っ張っちゃってるのかもしれません。
 世界中におられる日本人の方々に、今の祖国はいかように見えますか???


 日本の世界における責務は何かを日本人が模索している現状ですが、何が人間にとって幸せなのだろう?何のために生まれて、何のために生きているのか?実は、今は、そこまで遡らないと答が見えない時期です。

 目指すのは、どんな幸せな日本人なのか、どんな幸せな日本なのか、どんな幸せな世界なのか。そのために、日本人として、日本として、何をしなくてはいけないのか、政府は何をするのか。地方は何をするのか。

 人生観、死生観を賭けて、大切なビックワードをぶつけ合う事を国会の議論にも望みたいですし、少なくとも、お互いに足を引っ張り合っている場合ではありません。コップの中の喧嘩です。

 資源がない我が国で、研究分野で目指すところが、なぜ世界一でないといけないのか?と言った時点で、2位にも、3位にもなれないわけですが、政治が明確に未来を描けないときに、我が国は、血を流さずして、経済的にも精神的にも第2の敗戦を迎えるのではないか?
 ジャパンアズナンバーワンなどと息巻いてブイブイ言わせていたのは昨日のことですが、ここまで、卑屈になって、自信喪失して進んで行かなきゃいけないのかしら?日本人って波が激しいよな〜。


 そういう状況の中で、民主党政権と自民党の考え方は、根本的に違っているように思えます。ただ、むしろ自民党の方が示せていないようにも思います。

 日本国の歴史として、皇紀で数えれば、なおさら僅かな時代しか生きられない私達が、時代のバトンランナーとして、どんな日本人であるべきなのか?
 今本当に思うのは、子ども達の時代に、ツケを回すことはできませんし、まして、戦争で、殺すことも殺されることもあって欲しくない、そのために何ができるかということです。
 世界中の大人達がそう思っているのなら、世界中と手が組めるはずなのですが。

 護国神社は、年に何度もお詣りさせて頂きますが、何事かは分かりませんが、尊さとかもったいなさとか、責務とか、やはりその都度考えさせられます。
 特に、若くして散華された御英霊に対しては、謙虚に、ただただお詫びするしかありません。「何しに来たんなら?議員面して、よう来れたもんじゃのぉ」という感じなんだろうなぁ・・・。

 『生まれ来る子ども達のために』
http://www.youtube.com/watch?v=kEJcjKzZADU


 ところで、非小沢派で、事業仕分けで高い評価を受けた枝野議員が行政刷新担当相起用ということですが、同い年ということで、育成ドラフトにもかからない地域独立リーグの選手が、MBLの選手を見るような気持ちです。
 ただ、舞台は違えども、野球を愛する気持ちで負けないように、頑張る以外ありません。

Copyright (c) 2010 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp