2008年10月15日(水) 【我が祖国】

 本日は、総務委員会。岡山県財政構造改革プラン(素案)に対して、市長会、瀬戸内市、町村会、関係団体等からの膨大な量の要望についての報告がありました。さらに、パブリックコメントも、たとえば、岡山県立児童会館については、1655件。おそらくそれでも、まだ一部だと思います。


 正直なところ、委員会の進行をするうちに、私は自分の出処進退を考えていました。この厳しい財政構造改革プラン(素案)を止めることができそうにないからです。残念ながら、打ち出の小槌はありません。

 こうした結果の責任は問われてしかるべきですが、どうあろうと、善(悪)後策として、すべきことは変わりません。早く、それにかからなくては。6月の危機宣言から、ここまで4ヶ月かかっています。

 総務委員長の判断として言えるのは、このプランそのものの白紙撤回や完全見直しは、事実上不可能であり、例えば、昼にあった自民党の財政再建対策プロジェクトで、提言もし、折衝をして、果たして、どれだけ戻せるか・・・。もちろん、全力で戦いますが、「無い袖は振れない」状態です。
 特に、職員の方々の給与カットがなければ、もっと事業を削ることになります。少なくとも、教職員や警察関係は一律に論じれないと強く思いますが。
 一方的であり、一律で、全く感心はできない極めて乱暴な手法ではありますが、冷酷な現実の中で、各担当レベルでは、激しい議論が続いています。個別に戻さなくはいけないものが絶対にあります。

 それでも、仮に、全ての要望通りに戻せば、臨時的歳入対策として、行革推進債を発行して後世にツケをまわすか、あるいは、麻生政権のもとで、赤字国債を発行してでも、地方交付税交付金の復活に期待するかしかありません。敢えて言えば、今後、各自治体で、財政危機宣言が続出するはずですから、国の責任も極めて重いのです。
 ともあれ、薔薇色の選択肢はありません。

 何もしなければ、粛々と財政再生団体の道へ進むか、増収策は考えるにしても、それ以前に、来年度の予算が、たちまち組めないのですから。
 ともかく、各市町村の予算にも直結していますから、早く詳細な議論を始めなくていけません。しかも、逆算すれば、1ヶ月しか時間がありません。実は、選挙の時間すら惜しいのです。

 はっきりしているのは、議員もただでは済まないということですが、さすがに、我々の報酬カットはもちろん、期末手当の満額支給などは、もはやありえないでしょう。


 しかし、終わったわけではありません。ここから始められることだってあるんだ。我が祖国・岡山を守っていくために。子ども達の未来のために。

 県という組織は、やはり、残酷にこうして事業を切っていくことで、やがては自らが消えていく運命にあるのだな、とも思います。
 敢えて言えば、基礎自治体が力を付けていく一方で、国の出先機関や外郭団体の無駄を廃して、それと県を収斂していく道州制という行政機構改革は、絶対に必要です。
 もっと言えば、岡山市が政令指定都市になっていくのが象徴的ですが、基礎自治体を守りながら、県が発展的解消していく事態が、現実のものになっているということだと思います。
 時間は、決して逆には流れません。時代は移ります。

 その中で、公職にある者が、詰め腹を切って、県民の皆様を守っていく、今、そういう覚悟が試されているということです。

 させて頂いている立場ですが、正直に書いて、今、すごく議員を辞めたいという気持ちと、やりたいという気持ちが、こんがらがっています。私にとって、政治ぐらい嫌なものはないですが、やらなくてはいけないものもない・・・それが答です。ここからが勝負です。
 http://www.nicovideo.jp/watch/sm2624867

Copyright (c) 2008 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp