2008年8月27日(水) | ||
【アンニュイな退職金削減案差し戻し?】 | ||
本日は、9時30分から、自民党議員総会。報酬削減や、代表質問の打ち合わせや知事選挙の対応について。
知事選挙の対応は、9月上旬までは、結局決まらないということを含めて、党としての対応は決まりません。 その後、総務委員会は、昼の15分の休憩を挟んで、県議会では異例の4時間のロングラン。先ほどまで、総務部会をしていましたので、まさに朝から晩まで会議。 焦点はもちろん、来年度から4年間で、400億円の効果額を出すための「財政構造改革プラン素案」。 いつのまにやら、この改革案は、行財政改革の総仕上げという、第4次行財政改革の素案、あるいは、知事の選挙マニフェストのようになってしまいました。 財政危機宣言に陥ったことについての反省は、あまり感じられません。 @ まずは、人件費・内部管理経費で計135億円を削減。 例えば、職員定数を4433人から、約800人減らし、3600人 体制に。 A 次に、事務事業や公の施設の大幅な廃止、縮小で、約130 億円の歳出削減。 例えば、一般施策は、118億円の削減。福祉教育関係には 手厚いですが、商工関係の削減は極端です。 民間団体への補助は原則廃止、あるいは2分の1を上限とし、 市町村が行う国庫補助事業への上乗せ補助も、原則廃止。各団 体、市町村から、間違いなく悲鳴が上がります。 南北ファーマーズマーケット、県南部健康づくりセンター、水島 サロンなどの31施設は、譲渡先が見つからない場合は廃止。 岡山県児童会館は、廃止。 国民文化祭は、先催県の半分となる8億円以下に。県庁の耐 震化事業は停止。消防防災ヘリコプターの格納庫は、当面は岡 山空港でなく、岡南飛行場に。 B 次に、約140億円の歳入確保。 県有施設駐車場の原則有料化、県有施設へのネーミングライ ツ導入、県税収入率を98・0%まで引き上げ、これらで50億円 で、借金である退職手当債約90億円で、 さらに、当面の目標との差額分は、140億円の効果を見込む 独自の職員給与のカットで補いますが、その削減幅は、平均3% から、平均9・5%に。45歳の主幹級職員で年間55万円の減額。 ラスパイレル指数では、全都道府県中最下位に。 このことを知事は、どうも自慢のようです。 ともあれ、気がつけば、数字ではっきり読めるのは、職員の人 件費カットのみ。 この素案は、パブリックコメントが募集され、11月には、案が固まります。今の知事か、新しい知事の下なのか分かりませんが・・。 しかし、問題は、この素案と全く別に出された「知事等及び職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例」。 知事自らの提案で、知事の退職金についての削減案です。 100分の20カット・・・つまりは、2割減。それでも約3500万円。既に、2期で、8000万円以上退職金を受け取っており、12年のトータルにすれば、7%のカットであり、合計では、軽く1億円を超えます。県民の皆様の御納得が頂けるでしょうか? 財政危機宣言を6月に自らして、来年度から、職員の大幅給与カットを含めて、これだけの削減を行う、ましてや、昨日、この年末で、倉敷チボリ公園とチボリジャパン社の社員の未来を失ったばかり。その最高責任者が、自らの削減分についての判断です。 全国で、12人の知事が退職金の削減を行い、うち6名が、不受給です。知事は、その方々は、選挙公約で歌ったからそうしたので、今期は2割減。実は、4期目の選挙マニフェストに、さらなる退職金削減を掲げるという専らの噂です。 他人の財布に手を突っ込むことには嫌だと思いつつも、多くの委員から、この減額幅について、疑問の声が上がりました。 実は、私が聞く限り、議員も職員も、誰一人、この減額で良いという答はありませんでした。 そもそも選挙を考えたら、この判断はないだろう・・そういう声も多いのですが・・・・。 私も、収拾がつかないので、委員長として、執行部に異例のお願いを申し上げました。 「事前審査制という全国に希有な仕組みをとっている岡山県議会は、議会開会前に、上程される議案を事前に審査できますが、今日、上程される予定の内容は分かりました。 次の総務委員会は、本会議中に開催されますが、おそらく、委員の皆様の声を伺うにつけても、この提案では、議長から付託されても、まず委員会を通らないと思います。 先の消防防災ヘリコプターの件ありましたが、このままでは不測の事態、委員会の混乱が予想されます。 今は、本会議が開会されて、上程された提案について、議長から、委員会に正式に付託されている状況ではありません。 つきましては、まだ時間があるので、もう一度、そのあたり斟酌されて、再提案頂けないでしょうか?時間が合えば、喜んでいつでも委員会を開催します。」 ・・・・無茶苦茶に異例なお願いでした。 休憩中に、新聞記者がやってきて、「で、同じのが提案されてきたらどうするんですか?」と聞いてこられました。 「ま、こっちも、どれだけにして下さいとか、言えないですもんね。でもまぁ、この状況なら、否決するしかないですね。でも否決したら満額支給ということですから、うーーん、その場合は、違う削減案を委員会で発議することになるのかなぁ・・・。 お金の件であれこれと、お互いに格好良くないので、そういうのは避けたいですね。再提案してくれるとありがたいんですが・・・。」 いったい、どうなるのかしら・・・・。 明日の新聞はどう書くのかなぁ・・・。 それにしてもこの議論・・・・ある意味、これが不毛でなくてなんなのか・・・正直に書いて、本当に寂しいです・・・。 アンニュイに↓ http://jp.youtube.com/watch?v=ezCqwV29ixQ&feature=related | ||
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