2008年6月21日(土)
【昨日のこと これからのこと】

 不思議なことに、土曜日なのに、午後にぽっかりと時間が空きました。美作に、ファジアーノの勝利を観に行けば良かったかも。

 さて、昨日の一般質問における私の賞与返上宣言について、今後のことを含めて詳細をお伝えさせて頂きます。

 財政危機宣言を受けて、岡山県経営のトップとして、4000万円以上の退職金(1期ごとに支給され、過去1期、2期と受け取ってこられた)および、6月30日に支給予定の賞与については、その全額を返上して欲しいと知事にお願いするにあたり、経営の一端を担う私自身も、賞与(期末手当)は、受け取らないと申し上げました。

 知事は、答弁において、退職金については、他県の知事や一般職と比較しながら、「削減」の方向での検討を言われ、賞与については、言及されませんでした。敢えて肩すかしと表現させて頂きます。

 もちろん、私の「受け取らない」という発言は、知事の答弁に関わりなく、生きておりますので、現状で、合法的に受け取らない唯一の方法、供託を行います。
 これについては、危機宣言以降の費用弁償(280円を超える過剰な交通費支給)と合わせて行います。

 自慢ではないですが、県議会議員の中で、最も貧乏だと思いますが、こういうことをするから、今後も豊かになることはないと思います。

 最終的には、議員退職後、岡山県への寄附という形でしか県財政に戻しようがないため、即効性がありません。しかし、そのことを持って、今回のことが無意味だとは、全く思っていません。



 少なくとも、知事は、この議会で、退職金や賞与返上の条例を御自身で、上程できます。開会中でありますから、まだ間に合います。ただ、おそらくそれはされないのではないかと推察します。

 私は、知事が即断即決で、自らに係る歳費歳出を行って頂くことで、この6月30日の70〜80万円になる県庁職員へのボーナス支給について、後期は見直すことのメッセージになる(職員への批判直撃を少しでも避けられる)、さらには、聖域無き改革として、様々なカットをお願いする前提として、トップが詰め腹を切る姿勢を示すことができると思っておりました。

 敢えて言えば、即断即決で、秋の知事選挙に向けて、改革断行のためにどうしても4期目が必要だと、アピールもされれば良かったのでないかと思っています。

 私は・・・知事に頑張って欲しかったから・・
 民間会社の社長なら当然されること、それに加えて、政治家として、即断即決して頂きたかったのです。



 また、我々議会サイドも、自民党内で、25日に、財政再建対策プロジェクトを立ち上げ、私もメンバーですから、今後の我々議員の報酬(給与)、後期の期末手当(賞与)の議論に影響を与えるものと思っています。他党のことは、存じ上げませんが。

 いずれにせよ、現在続いている7%の給与カットというレベルではすまないでしょうし、賞与カットも、かなり大胆なものになるでしょうし、政務調査費や費用弁償についても、明確化が求められます。

 仮に、スタンドプレーと揶揄されようとも、合意を得ていないと言われようとも、私は、必要なことであった思っています。


 それよりも何よりも、私自身が、豊かで安定的な生活を送るために、議席を頂戴しているものとは全く思っていません。

 選挙への様々な不安は常につきまといますが、私が必要なければ、落選するだけのことで、岡山県のためにそれが良ければ、そうあるべきだと思います。
 首までとられないでしょうし、親子3人どうやっても食っていきます。

 そして、それ以上に、私にとって、大切な友人達が、かような経済状況で苦労している中、あるいは、これから、県民サービスに様々なしわ寄せが来ると予想される中、大赤字の会社で、貢献もできていないのに、申し分けなさすぎて、賞与が貰えるわけがないじゃないか、それが、一番正直な気持ちです。


 ところで、賞与返上などは、これから始まる議会改革あるいは、県議会議員地獄旅の序章ですらありません。

 当然、公約である議員定数削減に進んでいきます。公務員は、終身雇用が維持されていますが、議員は違います。
 政令指定都市移行時の選挙区のはりつけ問題、それに伴う議員定数削減の議論が、いよいよ始まります。

 民間の苦労に遅れて、やっと議会が動き出しました。


 もっとも、我々の議員としての艱難辛苦など県民の皆様の生活サービス低下に比べれば、取るに足らないどうでも良いような議論です。
 岡山県財政が、このような危機的状況になっている今、象徴的に、議員が人身御供になれば良いだけのことです。

 己の痛みを痛いとは言わないのが、他人が痛いのを痛いという侍になりたいな、と思います。
 心は、『七人の侍』の菊千代です。野武士に親を殺された百姓の子どもが、侍に憧れて、侍と一緒に、野武士から百姓を守る。彼は死して初めて本当の侍になりました。


 大丈夫です。皆、岡山県のことを愛していますから。


 何人かの方からメッセージを頂きました。
 ・・・・本当に嬉しかったです。ただ、嬉しくて泣かさないようにお願いしたい・・。

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