2008年3月22日(土) 【朧気なる春の日の夢】

 春というのは不思議な季節で、別れと出会いが交錯します。いずれにせよ、様々な区切りをつけるために、幾分、ぼーっとするような、逆に、苛立つようなところもあって、そぞろ心落ち着かないものです。

 特に、個人的にも、今年は象徴的なことが多く、2ndシーズンに入るに相応しいことが多く起きます。つまりは、心で、「さようならを言いなさい」というような事です。

 「願わくば桜の花の下にて春死なむ・・・」と西行が、梶井基次郎は、もっと別のことを言いましたが、青空の飛行機雲を見ながら、あと何回こんな春があるのかなぁ?と、妙なことを考えます。

 このところ、主観と感傷に満ち溢れる「こころ」ですが、まぁ、時期的なものでしょう。日程が緩いので、こうなるのです。



 今朝は、朝一で、岡山駅東口広場で、「春の観光キャンペーン2008」オープニングセレモニー。今年のメインは、なんと言っても、瀬戸大橋開通20周年記念事業。これは、秋にも行われます。
http://www.optic.or.jp/kanko/okayama/

 学生時代の私には、むしろ、青春18きっぷでも、宿代わりに乗れた青函連絡船の廃止の方が悲しかった20年前。自分が議員になることなど想像もせずに、様々な思いを大学ノートに何冊も綴りながら、日本中を列車でふらついていました。
 月日は百代の過客にして、行きかう年も又旅人也・・・
 時代は、バブル。あれから、我が国は、岡山は、本当に良くなったんでしょうか・・・?

 いずれにせよ、今日も、さわら連は元気(特に、お猿)で、一人でも多くの方に、岡山にお越し頂きたいものです。
 いつもの観光物産課長がいないことを奇妙に感じながら、今年も、「春キャン」が始まりました。



 (社)被害者サポートセンターおかやま(VSCO)の総会では、いよいよ、今年度事業計画で、犯罪被害者等早期援助団体の指定を目指すという目標が立てられました。http://vsco.info/

 行政の窓口があっても、事案によっては、実際は、かなり掛け合わないと事が進まないのですが、ともあれ、財政面と二次受傷の問題など、被害者をサポートする人のサポートが必要です。



 そこから、母校岡大附小に。今日は、校舎建て替えに伴い、旧校舎にさよならするオープンスクール。卒業生は、パラパラで、同級生の出席はなし。先日も、お邪魔しているのですが、思い出の校舎というには、卒業は30年前。
 肥満児で鬱屈はしていたものの、まだ明確な自我がなかったのかもしれません。

 自分の懐かしさより、気持ちが、子どもの小学校の方に行っているのに気がつきます。それでも、そこかしこに、ぼんやり眠っている思い出に、お別れをしました。

 むしろ、昨夜、久方ぶりに中学の同級生に会ったばかりで、対面の中学校の校舎(わりと出入りしていますが)に、思い出を探しました。こちらは、本当にリアルに蘇ります。先日、恩師の叙勲の会で、当時の先生方に何人も、お会いしたばかり。

 しかし、当時なかった野球部の練習風景に、どこにも帰りようがない、切なさに襲われました。
 いくらアンチエイジングしようとも、時は二度と再び戻りません。こうして、限りある命の中、人は一方通行を進んで、死んで行くのだなぁ・・・。出会っただけ、その分が、さようならがあり、愛する者とも、いつか永久の別れが来る・・・。

 春の穏やかな青空に向かって叫びたくなりました。

 それでも、今日も誰かと出会う、そんな仕事です。

 中学校の自転車置き場に探していたのは、こともあろうに、親友・KとTの影。KとTがいなければ、中学時代の「サトシン」はありえないのですが、Kは、東京の空の下、なにやっとんのじゃ?
 2人がいなかったので、同窓会は、私は、ちとさびしかったです。

 あの頃の自転車の変速機をガチャガチャしていたら、もう少し時はゆっくりと進まないものかな。


 そこから、ルネスホールには、巨大なムシ。

 ともかく、政経・政治は意味を考えるので、文学部の頭で、つまり、考えるな!という、という先輩の御指導で、うーん、やっぱり、なんで、ルネスにムシなのか、分かりません。
 考えないということを考えるので、文学部を落ちたのだと思います。ただ、だんだん、ええ感じでした。
 考えようと考えまいと、ムシは、そこにいるものです。
 考えようと考えまいと、人間もいるものです。あ〜考えちゃった。


 買い食いをしていると、また別の大学の先輩と立ち話。
 最後に、先輩が、笑顔で、「おれがやれないことやってんだから、頑張ってよ。」・・・あ・・・なにか、まどろみから目覚めました。

 なんか、昨日から妙に長い朧気なる春の日の夢を見てたな。
 昨日今日と妙な魔法の中にいたような気分です。

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