2007年12月30日(日)【政治は何に破れたのか?】

 やっと晴れ間が見えてきました。

 昨日の消防年末夜警でも、御本人が置いて行かれたりするものだから、アイドル本のような告白本の話題で持ちきり。基本的には分団機庫内は、男性ばかりなので、ひとしきり盛り上がるものの、最後は、これでええんかなぁ?という雰囲気にはなります。

 タレントが政治家になることはあっても、政治家がタレントになることがあるのか?選挙は、『スター誕生』のオーディションか?しまいには、あの夏の参議院選挙で、何に敗れたのか分からなくなってきます。勝って誰が幸せになったのだろう?


 毎年暮れには、政治のことを総括的に考えることが多いのですが、今年は、『臥薪嘗胆』の起草に思いをしたためていますので、草案の敗因分析の抜粋を紹介させて頂きます。
 我々のアンケートは、もっと詳細ですし、紹介できない内容も多々ありますが、少なくとも、自民党岡山県連は、あるいは、県議会議員は、真正面から敗戦を真摯に受け止めています。

 そして、転んでも、決してただでは起きません。
 俺たちは、政治をやる。そのために選挙に勝つ。

 この『臥薪嘗胆』を具体化するアクションプログラムは、数値目標も掲げて、県連として配布できるマニフェストとして示す必要があると思います。思うからには、つくります。つくるからには、やります。


 今日は、餅つきなどありますが、夜は、地元消防分団員として夜警です。外回りの営業からやっと故郷に帰っていけるような安堵感があります。やっぱり、議員として激励に回るのではなく、分団員として、夜警をするのが一番落ち着くのは、当然です。
 皆様、くれぐれも火の用心を。


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『臥薪嘗胆草稿』より

《 敗因と今後の課題》

@逆風3点セット

 今回の選挙において、われわれが全国を通じて厳しい批判にさらされた直接の要因は、「年金記録漏れ問題」、「政治とカネの問題」、「閣僚の失言等不祥事」であり、逆風3点セットとも言うべきこれらの問題が重なり合って続出し、国民の大きな怒りと失望を買う結果となった。

 今回は、片山候補が、政権の中枢にいたため、この問題は、岡山選挙区には直撃であった。結果として、候補の発言としては、序盤戦いささか傲慢不遜にとられた態度があったとの指摘も多く、応援弁士も含めて、言い訳と解決策とがからまわりし、逆に、相手の中傷はマイナスという声が多くあった。


A国民の意識とのずれ

 政党としての国家目標、理念は高く掲げるべきだが、「美しい国」や「戦後レジームからの脱却」という訴えや、これまでの改革路線を、選挙の争点に設定することができなかった。

 短期間での国民投票法制定・教育基本法改正・教育三法改正・防衛省昇格・社会保険庁解体といった実績は、本来は正当に評価を得るべきものであるが、逆に、会期延長までしたが、日程を残し説明責任がなされず、法案の早期成立を強行に目指した感が一般には強いのは極めて残念である。

 一方で、国民に身近な政策、生活に密着した国民の目線にあった政策も打ち出すべきであったのに、政治不信の高まりの中で、「生活が第一」とした野党キャンペーンに主導権を奪われる結果となった。政策については、細かいアンケート調査等をコストをかけて実施し、フィードバックする工夫がほしかったという声がある。


B伝統支持基盤軽視

 事実上の1対1の大型選挙となると、岡山市・倉敷市という都市部においては、浮動票が帰趨を決することもあり、接戦ないしは僅差で破れることはあっても、農村部で挽回できるというのが常であった。しかし、いわゆる「川上作戦」で郡部を天王山と位置付け、伝統的支持基盤へ民主党が攻勢をかけてきて、その図式は大きく崩れ、県内の27市町村中、17勝10敗となり、従来のように都市部のマイナスを郡部でリカバーすることは到底不可能であった。

 同時に、格差社会が言われる中、中央政府・自民党においては、郡部への財政的な支援はもちろん、農村部への施策を抜本的に見直すべき方向を打ち出すべきであったのに、結果として、構造改革の流れの中で、最も大切な人間関係を断ち切ったのではないかという指摘が多くある。


C既存の党支持基盤の弱体化

 統一地方選による選挙疲れもあるが、少なからず、市町村合併で、保守系の首長・議員が激減しており、旧市町村議、旧市町村長を含めた協力体制構築が難しくなりつつある。

 一方で、比例候補を抱える職域支部は、大逆風の中、組織として努力されていたが、自民党として、支援が不十分であったことは否めない。小泉改革の道半ばで、悪い面のみが強調され、支援団体・支持母体が心の底から応援できる党ではなくなったという声も強くあることから、特に、プロジェクトでは、メンバーを中心に、4班に分けて、33の職域支部を訪ね、ヒアリングをさせて頂いた。

 門前払いの状態であった支部も含めて、我が党について非常に厳しい御意見を頂戴した。比例候補について十分な支援が自民党からなかったことへのご立腹の声はもちろん、規制緩和の流れの中で、自民党に頼んだからといって業界がよくなる時代でない、自民党に期待が持てない、頼りがいがいない、という声を多く頂戴した。「自民党が動かなければ、いつでも民主党へ行く。」と、明言された団体も複数ある。
 少なくとも、職域支部は、自団体にとって強力な支援になる強い自民党だからこその支援であり、自民党の政策の全てに共感してボランティアで応援する組織とは異なる。自民党の応援を頂ければ、組織の声を代弁する代表を国政に送ることが出来るという約束ができなくなれば、他党支持でも良いと考えられる可能性もある。このことは強く認識すべきである。

 一方で、こうした職域支部においても、組織上の上滑りが起こっていたり、新たな業界の支部がないという、問題指摘もある。また、職域支部に対する国会議員の活動が明確に見えないという声もあった。


Dマスコミの影響

 結果として、選挙の焦点がぼけ、安倍降ろしの嵐が吹き続いている状況下で、本県では、「姫の虎退治」と相手陣営が、ひたすら反自民ムードを煽る中、候補本人のTV出演も、結果的に、マイナスに作用したかもしれない。

 一方で、党の政策・考え方を示すべく、定期的にマスメディアとの会合を開催し、マスコミからの情報を総合的に取りまとめ、それを対策として実行する必要があるが、それができておらず、マスコミ対策が民主党に比べて不十分であったという声もある。



E挙党態勢づくり、国会議員・地方議員の連携の不十分さ

 政党一丸となった選挙戦略や広報戦略づくりに長けたプロフェッショナルの不在が、大きく響いた選挙であった。細々した戦術以前に、党としての大局的な戦略がなかったと言える。

 国会議員同士、また、国会議員と地方議員との連携において、候補者本人だけでなく、十分な意思の疎通が、党という組織として図られていないように感じられる。

                  略


F自民党員としての誇りの喪失

 自民党員としての誇りや一体感を持たせる支部作りが必要だが、国会議員から市議会議員まで各個ばらばらに党員を募り、統制のとれた心からの自民党員が減少していることや、価値観が多様化し、家族でも投票先は異なり地域や職域の統制が弱体化している事を自覚しなければならない。
 また、倫理観のある指導者の養成及び質の高い党員の確保が必要という声があった。特に、地域支部については、平素から、組織強化を「誰が担っていくのか」という点を中心に論議していく必要がある。

 こうした党への帰属意識、誇りの欠如が、組織的な運動を鈍らせた感がある。今後は、党費を安くしてより大勢の人が入党できるようにすべきであり、また、随時、党員等の意見聴取を積極的にやるべきという声もある。



G平素からの参議院選挙態勢構築の努力不足

 参議院議員は任期が6年間と長く、また選挙区も広大なため、一般的に有権者との馴染みが薄く、活動面も衆議院議員や地方議員、首長の既存の組織に頼りがちである。このため、独自の基盤に乏しく、選挙時の風の影響を受けやすい面がある。

 参院選候補者独自の後援会組織を選挙区内の要所ごとに立ち上げるとともに、日常の地元活動を活発化させていかなければならないが、候補が政府の要職にあり、必ずしもそれが十分ではなかった。

 また、比例代表候補者に関しては、単なる業界団体代表との位置付けのみではなく、全ての国民の代表としてのイメージを打ち出す必要があるという声もある。

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