2007年10月4日(木) 【子どもの泣き顔】

 朝一で、郊外で御依頼事がうまくいかなかった旨のお詫びから、子ども応援特別委員会(ネーミングがいかがなものかと・・・・)の県内調査に、地元議員として一部合流。
 岡山県立津島児童学院に。


 現在は、18年度に指定管理者契約で、社会福祉法人旭川荘が管理されておりますが、昭和37年に、まず全国6箇所に設置され、その中でも全国初の「情緒障害児短期治療施設」ですが、発達障害児、さらに、被虐待児の増加で、数年の長期化(昨年度平均775日)もあり、昨今大きく役割が変化しています。

 開設当初は、14才までの非行少年、あるいは、軽度の情緒障害児と認識されたわけですが、そうした子ども達をまさに数ヶ月の短期間治療するという意味合いだったものが、医療的機能を充実をさせ、現在暫定定員40人で32人在籍。
 特に、医師、心理療法士、児童指導員・保育士、看護士が深く関わるところに施設の特徴があります。


 19年度10月現在の在籍児童のうち、発達障害児が、93.8%、被虐待児が、87.5%。発達障害を伴う被虐待児は、全国的には、この種の施設では、3分の2程度が、81.3%。措置費の関係もあり、障害の認定の仕方が幾分変わっていたとしても、間違いのない増加傾向にあります。

 昨年度の退所児童は、13人ですが、家庭復帰は、6人・・・。子ども達は「治療」できても、保護者サイドが、「治療」できないケースも多いことを伺わせます。

 あるいは、保護者が、自身の「障害」に気がついていなかったり、なによりも、児童虐待の被害者で、それが連鎖しているというケースが、ままあります。


 伊島小学校の院内派遣学級が設置され、今日も授業が行われていました。元気な子ども達の姿に、すぐには障害は感じませんが・・・・。
 いわゆる広義の発達障害を持つ子ども達は、約6%いると言われています。ただ、直感的に、そんなに低い割合ではないと、学校関係者なら誰もが感じているのではないでしょうか。まさに、境界は無いのだと言っても良いと思います。


 もっとも、「障害」としただけではなにも変わりません。本人や保護者や、なにより社会が、受け入れ対応する努力が必要になります。
 しかし、正直なところ、有効な答を見出しにくいということもあります。


 被虐待児が、児童相談所から、一時保護施設に移される中で、発達障害が見つかり、状況に応じて、学院や児童養護施設に、振り分けられる現状の中で、いったいなにがなし得るのか・・・・。
 政治の世界ではないですが、ある所属団体の方で、一時保護施設の支援を考えています。せめても。

 我が家も、無認可昼夜保育園で、子ども達が走り回っていましたが、問題がある親はいても、それなりに皆、一生懸命だったように思います。あれから、ちっとも世の仲は良くなっていません。
 誰が、なにが悪いのか・・・。


 笑顔の子ども達の泣き顔を想像するのは本当に苦しいです。子どもが悲しさで、泣き叫ぶ声だけは、聞きたくありません。まして我が子の痛みは、親の痛みです。
 昔、なにかマンガのヒーローで、子どもの泣き声を聞いた途端に弱くなる主人公がいましたが、子どもの笑顔に、未来は感じますが、逆は、逆です。

 悪いのは、大人か、大人になりきれない大人だろう・・・。

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