2006年9月5日(火)
【落書きは消すけれど・・・中心市街地の不安】

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 全国ニュースとなっている小学生の刺傷事件ですが、本当に学校名が公表される必要があったのか、大いに疑問に思います。必要以上の報道の過熱化を恐れます。

 確かに、地域が、安全安心まちづくりのネットワークを構築しても、子ども達同士に、こうした事件が起きれば、全てが根底から覆されるほどの不安はあります。重い事件です。

 市幼P連も、小・中PTAと連携して、この問題については、考えていかないといけないと思いますが、それでも、マスコミが大きく騒ぐ事で、結果として、かえって全ての子ども達が、なにか別の被害者になるような気がして、胸が痛みます。

 先生も、保護者も、地域も、行政も、子ども達を守るために踏ん張りどころ。適切な言葉ではないかもしれませんが、子ども達に、これ以上の不安を与えないためにも、まずは大人に、たいへんなこの状況を乗り切るべく、頑張って頂きたいものです。
 できることは応援させて頂きたいです。
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 本日は、午後から夕刻まで、友人と二人で、激増する町内界隈の落書きを消してまわりました。近辺だけで、半分も終わっていませんが、少しずつでも反応していかないと、放置すれば、ひたすら悪化して蔓延するのは、経験則から分かっています。

 放課後の児童の歓声が聞こえない旧中央南小の壁も、消しましたが、特に、表町三丁目も千日前界隈に向けて、落書きが増加しています。商店街は、火曜日休みとはいえ、千日前には、一般の映画館はなく、交番は移転し、活性化もさることながら、それ以前に、治安の面に、大きな不安を感じました。
 いったいどうするのか・・・・。

 夕刻に、さらに治安への不安を増幅させるようなお話も、頂戴致しました。心してかからねばなりません。



 それにしても、ペンキにまみれていると、もちろん、私が議員だとはご存じなく(こちらも全く言いませんが)、声を掛けて下さる方も多いのですが、地域の自衛力が高まっているように感じないのが実際です。
 正直なところ、地域外からも多くの人が入っていった、この落書き消去活動の功罪すら考えます。

 中心市街地の活性化は、たとえマンションに世帯が集結しても、一方で、青空駐車場や空き店舗、空き地が増加すれば、治安の向上を伴うものではありません。
 少子高齢化の波は、既存住宅には否応なく押し寄せています。

 落書きを消す道具など、ホームセンターに行けば手に入るし、必ずしも、私達より、忙しい方ばかりではないでしょう。にもかかわらず、なぜ被害者のまま、放置され続けるのか。
 よもや、誰かが消しに来るまで待たれているわけではないでしょうが・・・・。本当に向こう三軒両隣で、町内で、消すことができないのでしょうか。

 確かに、苦肉の策として、岡山方式といわれる全国初の落書き一斉消去を展開し、一定の成果を見たと思いますが、まさに、堂々めぐり。
 落書きは、好事家が、消させて頂くものになってしまったのか・・・。

 本当に、落書きを消せないほど、お互いを守るコミュニティが、疲弊してしまっているとは思いたくありません。



 途中からこの活動に参加した方の中には、自らの団体の事業にして、内部的な研修のように落書きされた街を使い、地域の方を立てることなく、成果を我が会のものにして、誇るような真似が平気でできる方もおられますが、岡山ガーディアンズさんの指導を受けて、当初から参加して汗を流している人間には、袋小路に入っているような感があります。
 この活動に果たして終わりはあるのだろうか・・と。

 地域住民として、やむにやまれず立ち上がった者には、守るべき地域が受け入れてくれているのか、共に立ち上がってくれるのか、不安に思いながら戦う『ザンボット3』のような気分もあります。

 大切なのは、正義の味方ごっこの「お助けマン」が、遠くからやって来ることではなく、近くから、多くの仲間が立ち上がることなのです。ヒーローなど要りません。誰でもできることだから。

 もちろん、諦めてしまっているわけではありません。明らかに、自ら消されているお宅も増えてきました。
 なにより、我々地域の者は、地域の方と共に、かくも戦ってきたのです。



 ただ突き詰めれば一つしかないのです。要は、この街が好きかどうか、です。好きなら、誰の評価に関係なく、やれば良いだけのこと。理屈や手法は後からついてくるものです。

 落書き犯は、もちろん憎いですが、いかに対応するかは、まさに地域へのテストのようなもの。試されているのは、我々自身、一人一人です。
 我々の思いが、街に映っているのです。


 逆に問いたいのは、落書きされていて、恥ずかしくないんですか?ということ。落書きするような馬鹿に、負けを認めているのですから。
 馬鹿な奴らに、この街が汚されることを私は認めたくありません。

 たんたんと続けていくしかありません。

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