2006年7月12日(水) 【自転車泥棒】

 学生時代に観た『鉄道員』やネオ・レアリスモの名作『自転車泥棒』は、落語で言えば、立川談志の「業の肯定」ですが、それでも、人間は哀れに悲しいものだという気持ちにさせます。
 それ以上に悲しい事件が起こりました。

 昨日、19歳の少年の自転車泥棒を追い、高梁川に入った33歳の独身の交番の警察官は、深みにはまり流されて、140人体制の捜索むなしく、今朝ほど、遺体となって見つかりました。朝連絡を頂いたときに、難しいという雰囲気は分かっておりましたが、なんとも言えないやり切れなさ、悔しさが残ります。
 少年は、このこと自体は、罪に問われないでしょうが、一生涯背負っていく心の罰を受けることになります。確かに、自転車一台が、大切な若い警察官の命を奪ってしまいました。
 たかが・・では済まなかった・・。

 今朝たまたま、市幼P連で、警察幹部への表敬訪問があり、お悔やみを申し上げました。
 しかし、それでも、現場の警察官には、大きな勇気と誇りを与え、なによりも、法を犯す我々には、警鐘を鳴らし、なおかつ、体をはって、市民生活を守る警察への信頼を高めたのは間違いありません。あの映画を見終わった後に誰もが感じる、これは、我々も背負うべき罪であり罰であると思います。この苦しさは、なんなのでしょう・・・。

 最後まで職務を遂行された真摯な若い警察官のご冥福を心からお祈り致します。合掌。

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