2006年3月30日(木)
【たいむ・カプセル=愛は勝つ】

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 本日午前中は、NPO法人たいむカプセルさんの卒園・修了式にお邪魔させて頂きました(ttp://www.time-capsule.org/)。いわゆる「富山型デイサービス」で、年齢や障害の有無に関わりなく、0歳から高齢者まで、24時間、いつでも誰でも必要なだけ、利用者が必要としている介護や保育を提供する施設です。
 今日は、1年間頑張りましたということで、小学校進学の子ども達以外にも、賞状が手渡されました。その中には、障害児も車椅子の方も高齢者も入っています。むしろ保護者やご家族も頑張られたので、みんなの表彰状です。また、行政の手の届かないところという意味では、スタッフの皆さんも、素晴らしい!!
 なんと言っても、コミュニティビジネスという意味では、起業家の坂本理事長のパワーには、いつも圧倒されます。高らかに愛を歌う彼女に、同時に、懐かしさのようなものも、こみあげてきます。
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 新設になる前の「たいむカプセル」さんは、まさに新興住宅地の一軒家の風情で、扉を開けたときの雰囲気は、昼夜保育園「マイフレンド」に、そっくりでした。子どもが、わーっ!と来る懐かしさ。
 そしてなんとなく坂本理事長には、母の姿がダブりました。


 私が、中学校の頃から、陶器屋でなくなった我が家は、倉庫を改装して昼夜保育園になりました。思春期の私には、ベビーホテルと揶揄される、実に辛い家業でした。
 ほんの5年前まで続いていたのですが、結局、無認可保育園のままで、当然、法人格など取ることもなく、したがって、行政から、一円も貰いもせず、政治に頼るでなく、保護者が夜に勤務するお子さんを預かっていました。真夜中3時まで。
 結果として、視覚的なものや貯金は残らず、先生と崇められることもなく、ひっそりと6万円の年金を頼りに生きる母がいます。苦労ばかりで、なにか愉快なのか・・・。


 実は、こうした形式の無認可保育園の実態を行政は、把握しきれていません。確実にニーズはあるのですが、夜中の3時まで開いている保育園を行政は、正式には認めません。
 無認可だからなんなのでしょうか。何が足りなかったというのでしょうか。本当の福祉を誰がやってるの?

 25年前の子ども達は、もう30歳を超えているけれども、どこかで、彼らは、真夜中に預けられた「マイフレンド」や、母を思い出してくれるでしょうか・・・。どんな大人になっているでしょう・・・。


 傷つく人間がより傷つき、弱い人間がより弱くなる、多分、私は、そういう社会観を思春期に刷り込まれたけれども、だからこそ、政治をやる意味が、やる値打ちがあるんだと思います。
 それでも、見返すのではない、やはり、願わくば愛という名の武器を持って、にっこり笑って人間は強くならないといけないのです。
 必ず最後に愛は勝つ!
 ただ私は、「世界で一つだけの花」は歌いません。


 たいむカプセルさんは、NPO法人格を持っています。そして、本当に多くの利用者の方々に愛されています。願わくば、こういう施設が、もっともっとたくさんあって、行政や企業もしっかり支援する世の中ならばなぁ・・・・。
 私は心の中で勝手に、「マイフレンド」の夢を「たいむカプセル」さんに託しています。


 それにしても気になるのは、作業所に通所する障害者です。
 障害者自立支援法でサービスに1割、単県医療費公費負担改悪で1割、さらに、小規模作業所の淘汰のような動きの三重苦。
 ざっと、月3〜5万円の負担増ではないかと推察されます。
 これは、どう考えても無茶です。

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