2005年2月20日(日) 【宝木の香いもせず】

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 昨夜は、初めて西大寺会陽に参加させて頂き、筋肉痛を味わっております。
 一般的に、日本三大奇祭の一つと言われますが、日本三大奇祭は、なまはげ(秋田県男鹿市)、御柱祭(長野県諏訪市諏訪大社)、火祭(山梨県富士吉田市)で、日本三大裸祭りが、西大寺会陽、福岡県筥崎宮の玉取祭(玉せせり)(福岡県福岡市)、国府宮の裸祭り(愛知県稲沢市)という説もあります。
 しかし、確かに、奇祭に相応しいような物凄い祭であることを「裸」の一人として体感致しました。
 500年の歴史の中で、それだけ命が弾けたのです。岡山には、本当に凄いものがありますね。
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 同時に、祝い主や警察はもちろん、地元消防団や商工会議所など、本当に多くの方々のたいへんな御協力がないと運営できないものであり、本当に頭が下がる思いです。


 単純に、仲間内で騒いで、垢離取場(こりとりば)に飛び込むのも、相当に楽しいことです。

 なかなか人前で、尻は出せるもんではありませんが、集団心理とは、かくも恐ろし。「裸」からは、男のくせに、脱いでない方が、おかしく思えます。「なに眺めんじゃい、お前も脱がんかい、仲間に入らんかい」という気分は、祭りの大切な要素です。


 それでも、この祭りは、もっとももっと深いものがあります。

 境内では、宝木の争奪戦前から何人も運び出されましたが、ひしめき合う裸の中に入ると、「いったい自分は何者なのか、何なのか、生き物なのか、物なのか」わけがわからなくなります。

 怒涛の如く押し寄せる肉弾の群れと渦巻くうねりのような歓声・怒声が体中を震盪させ、もはやトランス状態に陥り、最後は、「生きよう!!」という生命の根源的な部分が、覚醒するように思います。これは相当に深いもので、神仏を感じるものです。

 などと言いながら、宝木投下10分前には、境内から降りておりましたが。いよいよ投下の時には、実際、素人には、かなり危険です。


 今年は、JCの会員研修スタッフの延長線上で、参加させて頂きましたが、来年は、どうしたものか・・・・。
 岡山で、男と生まれたからには、一度は、出てないと恥ずかしいことですね。←一回でも出でるのと出ないとの差は大きい!!


 もう春が来ます。

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《「こころ」に残る市井のあの言葉》

 「あ、ところで、宝木とったら、どこに持って行くん?」

                 (宝木投下5分前に)

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