2005年1月12日(水) 【行政は人なり】

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 今秋開館予定の総合ボランティアNPO福祉会館(仮称)の詳細がなかなかに見えてきません。
 特に、NPOに関しては、詳細な事業報告書の提出が求められるのに、活動場所・事務局所在地の状況が不明で、事業計画が作れないような事態に陥っています。出石小学校跡地が使えなくなるのも大きいです。混乱が生じ始めています。
 同会館運営の協議を行う連絡会の設立など、しばしば本会議で質問してきた答弁が実行に移されていないのも実に不愉快です。洒落や酔狂で提言しているわけではありません。
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 2月定例会には、総合ボランティアNPO福祉会館(仮称)の使用料や使用時間に関しての条例が上程されますが、運営主体等は、いまだ一切不明。

 本会議の質問が無にされているようで、本日は、いよいよ担当の方に苦言を呈しました。いくらなんでも秋の開館に向けてテンポが遅すぎます。


 また、昨日は市で会議があった国連大学が絡んだ「持続可能な開発のための教育」事業に関して、今度は、県で、2時間ばかり協議。なんとしても、県・市協働の形に漕ぎ着けたいところ。


 それにしても、概して言えるのは、行政は、人が全てであるということ。

 思いのある方に当たれば、一挙に進むことも、逆になると県民利益の大損失という事態も生じます。勤務時間や周囲の目も気にせず、現場に行けば、縦割り行政の矛盾に直面し、己の首を絞めることにもなりますが、それでも頑張る方に限り・・・・いなくなっちゃうんです。 WHY?

 逆に、現場の声を聞き、質問や提言を繰り返しておれば、議員の方が詳しいということも、確かに出てきます。


 民間であれば、己の仕事のために、時間を費やしたり、自己投資したりするのは当たり前。情報収集や営業のためには、多少の犠牲は厭わない、それは我々議員とて同じこと。

 しかし、地域活動や異業種交流の集いに、公務員の方は、めったに出てこられません。特に役職がつけばつくほど現場からどんどん遠くなります。



 一方で、様々な会合でちょくちょく顔を出されるのは、民間から来られた方であったり、中央からのキャリアであったります。

 とりわけ国家上級試験を通り、管理職で来た30歳代のキャリアの動きは、年功序列や前例踏襲主義に、風穴を開ける破壊力があります。

 言い方は悪いですが、経験は不足していますが、何か実績が欲しい、あるいは恙無く職務をこなしたい、中央官庁の人質のような彼らをいかにうまく利用するか、また、彼らが、僅か、2〜3年であれ、どれだけ本気で、その地域のことを真剣に考え、異分子として、謙虚かつ大胆に自らの役割を果たすかが、ポイントです。


 さもなくば、鼻持ちならない若いエリートのお客さんが、一切地域に溶け込むことなく、地域の事情も理解することもなく、高みから、分かった気分になってキャリアのキャリアを重ねるだけです。

 その際には、彼らは、間違いなく、二元代表制のもと、行政の言いなりになる不勉強な地方議会や地方議員への侮蔑の感情も持つことになります。
 基本的に彼らは、実にクールです。

 その印象を持って、彼らが国に帰り、高級官僚となり、この日本を動かすのなら、我々地方議員は、責任を持って、地方において、今、彼らの鼻っ柱を思い切りへし折らないといけません。『踊る大捜査線』ではないですが、所轄には所轄の地方には地方の意地があります。
 しかし、それは、日本国のために。また、彼らのために。


 ただ、私は、片山虎之助参議院自民党幹事長がおっしゃられるように、一番優秀な人材が、市町村に、次が、都道府県、最後が、国に行ってしかるべきだと思います。

 さもなければ、真の地方主権など夢のまた夢です。国からの人材をありがたがるようでは、いつまで経っても、地方は、自立できません。

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