2004年9月12日(日)
【中曽根元総理と片山鳥取県知事】

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 本日は、早朝に岡山を発ち、議員派遣で、鳥取市で行われた鳥取県主催の「地方自治と日本の民主主義を考えるフォーラム」に出席させて頂きました。
 おりしも今日は、「鳥取県民の日」。基調講演に、中曽根康弘元内閣総理大臣。木下佐賀市長や福嶋我孫子市長との鼎談に、片山義博鳥取県知事自ら登場。
 地方議員にはこれほど刺激になるものはありませんでした。
 それにしても、鳥取市への日帰りは、きつく、中四国州にするなら、高速道路化、自動車道化を急がないといけません。
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 詳しくは↓
(興奮の余り非常に長くなっております。誠に申し訳ありません。)

 本日は、早朝に岡山を発ち、議員派遣で、鳥取市で行われた鳥取県主催の「地方自治と日本の民主主義を考えるフォーラム」に出席させて頂きました。

 おりしも今日は、「鳥取県民の日」。基調講演に、中曽根康弘元内閣総理大臣。木下佐賀市長や福嶋我孫子市長との鼎談に、片山義博鳥取県知事自ら登場。


 地方で政治に携わる者としては、ある意味でとんでもない豪華な組み合わせで、大いなる刺激を受けました。本来であれば、昨日の超有名な憲法学者の佐藤幸治近畿大学法科大学院長の講演も聞きたかったのですが、本日もでしたが、ここのところ連日、夜半まで楽しい用事があります。

 それにしても、このフォーラム、なぜか憲法改正問題や民主主義をテーマに、県がフォーラムを開催する珍しい物ですが、実は、既に亡くなっている地元の憲法学者佐々木惣一や政治学者矢部貞吉に、スポットライトを当てたものです。

 ただ、まともに政治を扱う会であり、岡山県でこれができるかとなるとかなり疑問です。ただ、それゆえに、地方議員にはこれほど刺激になるものはありませんでした。



 まず、中曽根元総理です。私達の学生時代は、日本が最も元気の良かったバブル全盛期。いわゆる、ロン・ヤスの関係は、学生時代特有の体制批判の相手には、最高の相手で、それゆえに、当時の社会民主連合が、輝いているようにも見えました。私の政治の原体験はそこにあると思います。
 政治は、本当におもしろいものでした。

 そして、ここに来て、風見鶏といわれた後に、長期安定政権を作った中曽根元総理という方が、たいへんに偉大な政治家、政治家らしい政治家であったということが痛感させられる事が多いように思います。今まさに、おっしゃられる事が、ごもっともなことである、と思うのは、私だけでしょうか。
 今、最もお話を聞きたい「政治家」です。

 氏は、歴史法廷の被告席に立つ政治家は、歴史観・宗教性を持つ事が重要だと言われます。宗教性というのは、おそらくは死生観に裏打ちされた哲学や信念の部分だと思います。あるいは、なにものかへの畏怖の念かもしれません。

 しかも、「大東亜戦争」前の潮流と酷似している中、政治家が信念を持って国家像を決めていく必要がある。国家像とは、憲法であり、教育基本法であり、地方自治であり、司法制度改革であり、行財政改革である。
 今の政治家は、国家像を語っていない・・・・、本当にそうだと思います。

 また、幕末の佐久間象山のように、政策の根元となる精神的・理論的根拠を示す、愛国者、実践的指導者としての「学者」がいないとも言われます。

 確かに、具体的な事象について、分析をする政治学者はいますし、実践の伴わない偏狭な事を言う思想家まがいの妙な指導者はいますが、政策の根元に関わる精神的・理論的な事を示し得る人物がいるように思えません。
 敢えて言えば、政治家が政治を語らなくなったように思います。実は、私も、そこに餓えている、あるいは、もがいている部分があります。

 議院内閣制総理と大統領的首相のバランスを取りながら動いた元総理からは、現総理が、説明がない瞬間タッチ結論型であるとのこと。その他、いちいちおもしろく、なんとか、元総理のお話を岡山で聞けないものか、と思います。
 自民党の青年部局では、だめかなぁ・・・・。




 一方で、岡山県出身の片山知事です。やはり、岡山市並みの人口の鳥取県だからこそ、モデル的にできる事があるように思いますが、いわばカリスマ知事の施策は、要は、透明性の確保、情報公開で、徹底しています。
 つまりは、ガチンコです。

 文章では知っていますが、直接お話を伺うのは初めてでした。実におもしろい、ガチンコで質問したい、若い議員なら、そう思わないと嘘です。
 相当、知識やスキルを磨かないと勝負はできません。


 なにしろ、鼎談は、民主主義だテーマでしたが、議会に関する事が多く、耳が痛いというよりも、快哉を叫びたい感じでした。

 特に、片山知事が、議会の権能に大きく期待しているのも分かりました。というのは、本来議会は、行政の透明性を高め、情報公開を進めるための機関であるからです。

 しかし、議会がかえって、政治を分かり難くしているのではないか、不公正なものにしているのではないか、そういう視点については、悲しいかな、首肯できるものがあります。

 しかし、やはり、最期は、議決機関である議会が本来の姿になる事こそが、政治を正すことになる、やはり、私は、戦っていこうと、思いを新たにもしました。


 以下、書き留めたメモの中から。

 日本における民主主義は、頂きものだけに守るには手間がかかる。下手をすると衆愚政治になり、独裁制を生んでしまう。

 政治は、異なる利害を調整し、限られた財源の中で、どう運営していくかだが、3000自治体が財政破綻しかけているということは、3000の議会がまともに機能していなかったということを意味する。

 市民は本当に自治を求めているのか?自分に都合よく管理されたいと思っているのではないか?利害関係が違う市民がそれぞれに意見は出すが、合意を作り出す力がない。市民も対話の力を高める必要がある。
 行政と住民との間もガチンコ。駄目なものは駄目。

 執行部の提案をチェックするのも重要だが、政策の吸い上げは議会の役目。日本は間接民主制だが、議員は、代理人や代行者にすぎない。特権階級になったつもりのような議員が多い。
 議員に根回しするまで情報公開しないなら、本末転倒。情報は議員を通してしか知りたくないという人間はいない。
 また議員は、個別の口利きをする代理人ではない。

 議会は議決権があるが、開会のゴングが鳴る前に、執行部との根回しで決まっているなら、市民の目に見えないところで、政策決定が行われている事に他ならない。

 首長は首長の権限の部分だけ、市民に参画してもらっているのであり、議会に何か言われる筋合いではない。議会も議会で市民の声を聞くため、公聴会等を開き、議員立法等で、市民参画を進めていけば良い。

 本来は、直接民主制の方が価値が高い、今後は、インターネットの普及で、直接民主制的な手法をどんどん導入する。それに対して議会は、どう対応するのか。別の観点、長期的な視点で、チェックするのか。ただ、民意は、こうであると数字で言われたら、それで終わりだろう。


 こうしたことは、片山知事の最期のメッセージに象徴的です。

 市民の皆さんには、主役意識を持って下さい。ある意味、有権者がきちんとした代表者を選出していないから政治が駄目になる。いかに、身近な選挙が大切か。不満なら自分で出れば良い(往来でタスキをかけて、自分がいかに素晴らしい人間か叫ぶ事など、慎みと教養のある人間は、できないでしょうが・・・)。

 議員には、執行部と癒着するな、距離を置け。巧妙に寄ってくるので警戒しろ。情報を独自のルートで持ち、調査能力を高めろ。住民から直接草の根で声を聞け。政務調査費フルに使え、先進地を訪ねろ。執行部に情報を依存しないで、議会独自の調査能力を高めるため、例えば、議会図書館の整備を。


 これだけ、投げられて、鳥取県議会が変わらないわけがないとは思います。
 ただ、誰かに投げて欲しいわけではありません。これは、本来議会が自己改革していくものです。

 何かまとまりがつかず誠に申し訳ありません。要は、本当に刺激的だった!!と、いうことです。


 それにしても、同じ鳥取県の米子市に比べても、鳥取市への日帰りは、非常にきつく、中四国州にするなら、州都岡山までの高速自動車道化、自動車道化を急がないといけません。

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