2004年5月9日(日) 【北島三郎を称えるの巻】

 昨日ふとした弾みで、夫婦で、岡山市民会館で行われた北島三郎のコンサートに行きました。30歳代の夫婦には、非常に渋い話です。

 何と言っても、美空ひばりや三波春夫亡き後、日本の国民的歌手と言えば、「ザブちゃん」だろう、一度こういう方の歌は、日本人として、拝聴しなくてはいけないのだ、という、安易な気持ちが、今日になっても、「男は〜、演歌だぜ〜、な〜兄弟よ〜」と歌っている事態に。
 まさに、大衆文化の頂点。これほど凄いとは思いませんでした。


 「艶」歌の演歌でなく、サブちゃんの演歌は、「縁」歌なのです。タイトルが、「山」「川」「竹」!と、まるで忍者のようなシンプルさ!三段論法の歌詞で、ぐいぐい迫ります。

 縁を大切に、感謝の心を持って、人生は山あり谷ありだろうが、命ある限り、人は真っ当に生き続けねばならぬのだ。
 サブちゃんは、自らの人生を語りながら、人間の生き様、死に様、生きる美学を訴え、愛と勇気を与えてくれる偉大な方です。

 絶妙のトークで、会場を笑いと涙の渦に巻き込み、「与作」では、会場も、「ヘイヘイホー」に「トントントン」、まさに、ライブ、まさに、日本のジャズ。
 なぜも、こうまで心に響くのか!!この人には、真実がある!


 あとは、もう勢いが凄いです。後半は、紅白歌合戦の取りような曲が連発。「祭だ!祭だ!祭だ!」で、フィナーレは、会場も、絶好調。
 「サブちゃーん!!」

 さだまさしが、「歌う小説家」で、渡辺美里が「歌う説法師」なら、北島三郎は、「歌う人生の師」。特に、父を亡くした後だけに、胸に染みるものがあり、人生とはなんぞやを考えながら、涙あり笑いありで、あっというまの2時間半。

 これが本物。芸能生活43歳、御年68歳。北島三郎畏るべし。
「ヘイヘイホー、ヘイヘイホー」


 佐藤真治39歳。東京では、寄席通い。もともと落語好きの古風な男。きっとこうして、日本の演歌を唸るようになるのだね。
 結婚し、子供が出来、父が死に・・・あぁ、人生が少しずつ分かってくるのだなぁ・・・。やっぱ、日本人は、演歌でしょう。

 よしっ、これからは、演歌に、ちょん髷だ!
 自民党らしいや。

Copyright (c) 2004 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp