2003年6月3日(火) 【阿波踊る】

 この日曜日に、落書き調査隊長と平和の声の会合に出て、ビブレをふらつくと、なんとも、自分がおっさんそのもののような気がしてきました。街に若さが弾けています。

 中・高校生時代から、「わびさび」の世界にいたこともありますが、若い衆が、頼もしいというより、どこかで多分妬ましく、はっきりしているのは、いずれ、世界は、彼ら青年のものになるということでしょう。後世畏るべし。日曜日は、街中、歩けんな。

 若いということは、先の時間があるということです(吉田拓郎)が、もっとも、そうこうするうちに、彼らも、バトンタッチする時期が来ます。なんとも、こうしてみると、行く川の流れは絶えずして、しかし、同じ人間はおらん、人生ってなんじゃらほい。


 このところ考えているのは、「青少年の居場所作り」です。いったい、大人や、ましてや行政の思惑で、そんなものが作れるのだろうか、と。

 私は、あくまで、本来己の価値が認められて心が安らぐ居場所は、家庭であり、学校であり、職場であるべきだと思いますし、道草、寄り道、気晴らしの類は、人間勝手に作るもんだと思います。

 なによりも、実は、そうした居場所がある青少年に、行政は、何かさせようとするけれども、実際に居場所がない青少年が、果たして、そういう試みに、乗ってくるでしょうか。よけいに遠くに行ってしまわないか。

 確かに、行政が施設を作り、イベントを行えば、来場者として数字自体は上がるかもしれないですが、作られたその賑わいが、本来、「居場所」に来て欲しい青少年をかえって阻害することにならないか。
 我々にとって、都合の良い青少年は、放っておいても大丈夫なのです。



 などともっともな理由を考えて、「徳島県青少年センター」に。往復5000円かからない近場。関西圏を見ている徳島にとって、中四国州が、なんなんだ等々思考しながら、あぁ、嘘です。本当に行きたかったのは、「阿波おどり会館」に違いありません。


 ちなみに、徳島県青少年センターは、昭和49年1月、県下の青少年が青少年活動をとおして豊かな情操とたくましい体力を培う場として、また青少年が積極的な余暇利用をはかり、自分自身の可能性を追及するとともに豊かな創造力や社会参加への新しい知識を身につけるための機会を得る場として設けられた施設です。

 青少年または青少年団体が主体ですが、実際の利用は、青少年以外も多そうです。特に、温水プールは。
 通常、青少年というと20歳までですが、このセンターの場合、青年を含んでおり、勤労青年施設に近いものもあります。

 また、施設内には、「徳島県青少年育成センター」があり、青少年関係情報を収集整理し、公開するとともに、青少年関係ボランティア活動の拡大と活動の円滑化を図っています。
 特に、青少年相談事業もあるようです。


 他に、家庭、学校、地域社会が共通の理解と認識のもと、青少年の育成にあたるとともに、少年自身が自立心を高揚できるよう毎月第3土曜日を学校週5日制対応事業として、「少年の日」とし、様々な事業を行っているのは、注目に値します。

 この日には、地域ぐるみで少年を育てる環境づくりを目指すとともに、少年たちに豊かな体験をすることができる場や機会を与える行事等を実施しているようです。

 とは言いながら、新町川水際公園では、ミニスカートの女子高生が、大の字で寝ていました。結局、公共で、ああいう青少年が行く施設を作るのは、端的に無理なのではないか、という気もします。

 正直に書いて、「徳島県青少年センター」は、そこそこに機能はしているものの、残念ながら青少年の居場所足り得ていないと思います。


 しかし、一方で、岡山で言えば、伊島町の生涯学習センターの隣の児童会館は、あるいは、烏城高校の生徒も含めて、先の「ゆう杉並」のような施設に育つ可能性があると思います。
 おそらくは、後世を信じて、委ねること、失敗しても許すこと、そこに、新しい動きが生まれると私は思います。



 ところで、「阿波おどり会館」です。
ttp://www.awaodori-kaikan.jp/info/
 要は、徳島市観光協会ということですが、館内には、ミニ博物館「阿波おどりミュージアム」や年中、踊りの実演が見られる250人収容の「阿波おどりホール」があります。

 文字どおり「踊る阿呆に見る阿呆同じ阿呆なら、踊らにゃそんそん」で、私も、体験させて頂きました。

 なにしろ、一方的に、好き勝手にあれこれ言われても、こちらの立場からは、何が言えるわけでもないような、何も言いたくもないような、どうしようもないような話もあり、こういう時は、ただただ黙って、踊らねば仕方ありません。口には、出さずに。出せずに。
 ああ、阿呆らしい!と。

 そういう意味では、なにもかも忘れられるような、阿波おどりは、さすがに良い踊りです。


 「うらじゃ会館」は、どうでしょうか。三丁目劇場で、体験備中神楽という話もありましたが、はてどうなったでしょう。

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