2002年3月12日(火) 【口利き】

 検索エンジンで、「口利き」を検索すれば、6500ヒット。「口利き」とは、もめ事や相談事で、当事者の間に入って両者をとりなすことだと辞書にはある、そうです。

 ただ、政治家や国会議員の公設秘書が、公務員に口利きをした見返りに報酬を受けると、これは、あっせん利得処罰法違反になります。私設秘書や元秘書は処罰できないということで、昨今は、「私設秘書」とは何かが問題になっています。
 違法な「秘書ビジネス」、「口利き」、最近新聞を賑わしている事件は、枚挙に暇がありません。

 私は、代議士秘書から議員にさせて頂いたということで、「業界」自体は、9年目ということになります。29歳まで、政治とは全く関係がなかったわけで、一般的な感覚からすれば何かと戸惑うことも多かったのは事実ですし、今とて慣れているわけではありません。

 それでも、幸いにしてというか、代議士のカラーや政治スタイル、また、私自身が、運転手も兼ねた地元秘書であったため、この種の話からは、遠かったようにも思います。
 ただ、そういう要望自体が、なかったわけではありません。議員になってからも、公開抽選である公営住宅の入居の斡旋をはじめ、どうしても無理です、とお断りしないといけないようなご依頼は、正直非常に多いのです。

 そして、俗に言う「口利き」のつもりはさらさらないのですが、ご依頼に関しては、なるべく速やかに、あるいは、うまく行政と結ぶ努力をしているつもりです。逐一報告は致しませんが、行政の担当の方と市民・県民の方とを「オンザテーブル」で結ぶ作業は、何度となくやってきたことで、議員として当然の義務だとも思います。
 結果として、それが一般質問になったことも、有耶無耶にされたこともありますが、少なくとも非難される性質のものではないと思います。


 鈴木議員の証人喚問や以後の報道を見ながら、地元にとってこれほど頼もしい議員は、いないじゃないか、地元利益を優先できずに、なんの議員なら、やり方がまずかっただけじゃ、多かれ少なかれ、誰でもやっとることじゃろうが、という声も聞きますが、鈴木議員は、まるで、日本の、日本人のスケープゴートです。仕組みや意識が変わらない限り、終わらない話です。


 私の基準は、それが制度か、例外か、ということです。
 制度のことなら、本来は「口利き」になりようがないのですが・・・。

  ===================================

一方、4月より情報公開の波が、やっと議会にも及びます。オンブズマンの皆さんが、てぐすね引いて待っておられるということで、全国40番台の情報公開度の岡山県議会としては、総論的には、非常に良いことです。

 これで、政務調査費、議員派遣費などが、あるいは詳らかになるのかもしれませんし、当然のことだと思います。
 個人的には、本音のところ、性悪説に基づいているようで、愉快でない部分もありますし、むしろ、同様に行政の事業評価に関して、一般の方にも、どんどん協力して頂きたい気もしないではありません。

 ところで、私は、オンブズマンの方に、是非議員になって頂きたいと思います。皮肉でもなんでもなく、議員になられて、選挙や政治活動がどういうものか認識しながら、情報公開をして頂いたらたいへんにありがたいです。
 時間や労力、実効性を考えれば、能力があって、そういう意識のある方にこそ、議員になって、情報公開を推進して頂きたい、と切に願います。

 このことで、私が、情報公開しないと言っているわけでもなんでもないのは、これだけ発信していれば、ご理解いただけるものと思いますが・・・・。

 考えようによれば、田中元外相は、外務省オンブズマンでもあったですね。

Copyright (c) 2002 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp