2000年11月24日(金) 【明日の自由民主党】

 今回の一連の騒動について、様々なご意見を頂戴致しました。敢えて申せば、見通しが甘いとか、根回し不足ではないか、という声が多かったのですが、個人的には、いわゆる「無謀」ゆえに、戦いを挑めたわけで、腰砕けになっても、自民党の中から自民党を変えようとされたことをあくまで評価したいのです。


 今日、岡山県政を牛耳っているとも言われる大先輩議員にお声掛け頂き、自民党や選挙のあり方について、お話をさしで伺う機会がありました。
 失礼を承知で書けば、毀誉褒貶あられる超大物議員、地方議会においては、最高に行くところまで行ってしまわれた方・・・ただ、私は、「畏れ」以上に、「すごい」方と思い、その懐の大きさに、むしろ「親しみ」すら感じているのです。おそらく自民党の若手議員の多くがそう感じているでしょう。

 大袈裟でなく、同じ時代に議員として薫陶を受けられることを心から感謝致しております。(こういった思いが、永田町の派閥のメンタリティーです。)
 野球に例えるなら、私はやっと代打で使われ始めた2軍選手。あちらは、大ベテランの400勝投手。打てるわけがありません。ただ、教わるのみ。
 本当に生意気な言い方ですが、素直にお話が、腑に落ちます。

 それにしても驚いたのは、その状況分析です。


 30年以上の議員生活の中で、今が一番分からない時期である。選挙のスタイルを変えていかなくてはいけない。旧来型の自民党の選挙は、もはや通用しなくなるだろう。首都圏や長野のような現象は、必ず岡山にも起きる。組織に頼った選挙、トップを抑えたら票が出る、そんな時代ではない。むしろ反発を買うのがオチだろう。曖昧な固まりで良いのではないか。

 例えば、運動会で挨拶した、会長から紹介された、若いものは、「なんでこんな所にいるのか」「あんな人と知りあいか」と思うだけで、かえって票が減る。権威だとか権力に対する反感や不信が、渦巻いている。
 ならば、無党派にどう働きかけるのか。案外高校生や大学生は政治を真剣に考えている。彼らに働きかける、こちらから出向いていく、それが、有効ではないか。

 そして、はっきりと示すこと、結果失敗しても良い。これをやるんだ、というものを示せ。そのためにも、得意分野を持て。これだけは、譲れないというものを持て。
 自民党は、有権者より先を行かないといけない。自民党が変わらないといけない。これは、国政も地方政治も同じこと。
 このままでは、自民党は終わってしまう・・・・。


 ざっとこんなお話を頂きました。自民党の重鎮の言葉です。民主党ではありません。
 危機感、緊張感を自民党は、自民党議員は、明らかに持っているのです。
 おそらく某総理を除いて、議員は皆、時代の変化を本当は肌身で感じているはずです。地方議員にいたるまで。


 議員は、あくまで選挙で、選ばれて出てきます。選ぶのは、有権者の皆さんです。選ばれるために、候補者は、「時代」に合わせます。求められるものに合わせます。明らかに、市民・県民・国民は変わっています。遅れても必ず政治は、変わります。
 少なくとも、自民党は化け続けてきた、これから大化けしないといけません。そのためにも、もっともっと厳しい声を自民党に届けるべきです。
 がっくりしている場合ではありません。

 佐藤真治よりもっともっと激しい奴が、地方にもどんどん出てくるでしょう。声の受け手が必ず現れる、それを心から期待します。

 そして、やはり加藤元幹事長の「捲土重来」を心から期待します。

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