2002年1月11日(金)
【初夢や・・・新世紀おかやま夢づくりプラン】

 本日は、臨時議会のようで臨時議会でないベンベン、議連のようで議連でない、ベンベン、それは、何かと尋ねたら、はー、全員協議会、全員協議会、が開催されました。全議員が勢揃いで協議するという、重大な事態です。

 開催自体が非常に珍しいものですが、県政のトピックスとも言える中期計画「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」の素案の説明が、知事からなされ、それに対して、各党から質問するという会でした。
 おそらく、マスコミの扱いも、かなり大きいのではないかな、と思います。


 同プランは、平成10年3月に制定された「快適生活県おかやま」の実現を基本目標とする「岡山県長期ビジョン」のもと、新世紀おかやまが目指すべき具体的な社会の姿と政策目標、具体的施策等を明らかにする中期的なアクションプランであり、期間は、平成14(2002)年度を初年度とし、平成18(2006)年度を目標年度とする5か年計画です。

 ここから5年間で、プラン関係で、8000億円(年間1600億円)を突っ込みますから、まさに知事の色が全面に出るものです。まさに、中期の岡山県の姿が示されたわけです。5年後のあるべき姿です。


 ただ、副題の「ハート・アクティブおかやま〜活力に満ち「心」通う故郷(ふるさと)づくり〜」からして、「意味が分からない」と、某党に酷評され、あげく、『初夢や 見るほど醒める 夢プラン』という詞(県政史上に残る名句かも?)まで、送られる始末で、非常に厳しい素案のお披露目となりました。


 「心」という言葉に新鮮味はあるのですが、昨今の不況、緊急の雇用対策の必要性、なにより財政再建と、どう整合するのか、地に足が付いていないのではないか、という論調の意見が相次ぎました。
 予想はしていましたが、かなり、厳しいムードだったように思います。


 ホームページ等により、いわゆるパブリックコメントをとっていくようですので、詳細は、そちらに委ねますが、そもそも、このプランは、非常に難しい構造になっています。

 まずは、県政の基本は、@変革の時代を生きる「心」重視の県政、A主役である県民の輝きが倍増する県政、B時代を切り開く産業フロンティア県政としています。

 そして、@子どもがのびのび育ち、誰もが個性や能力を最大限に発揮できる社会 Aたすけあいの心あふれる安心で安全な社会 B環境に優しい生活をおくり、自然と共生できる社会 C多彩でグローバルな経済活動が力強く展開され希望を持って働ける社会 D生活にゆとりと楽しさ、感動があり交流が活発で、国内外から多くの人が集う社会、この5つの社会の姿が、示されます。
 非常に美しい言葉が並びます。

 その5つの社会は、具体的に、「快適生活シーン」として、33イメージされており、それを実現するために、56の「夢づくりプログラム」(例えば、「全県まるごとキャンパス実現プログラム」、「防災ソフトパワー結集プログラム」「出てこい!ベンチャープログラム」・・・・・)が、作られ、 新世紀おかやまの具体的な姿を実現するための分かりやすい目標数値(快適生活指標)が、示されます。

 要するに、今回のアクションプランの一番の売りが、現在は、72示されている「快適生活指標」で、おそらく、これは、全国初でしょう。低公害者登録台数などは、解かり易いのですが、ホタルの生息地の数や、メバルの生息適地面積など、指標は様々で、また、これから増えると思いますが、いわば、数値目標は、公約であり、その点では、画期的と言えると思います。

 おそらく、他の自治体が、この数値目標を改良して、導入することもあるのではないでしょうか。この一歩は、そうは言っても、非常に前向きな、挑戦的な、知事の大英断である、という正当な評価は、すべきだと思います。
 この時代に、指し示す気概こそが重要であり、たとえ、数字が、夢に終わったとしても、それはそれで仕方ないのかもしれません。その行動自体を評価すべきです。


 実は、「こころ・その665(2001年10月25日)」で、
 『難関の公務員試験を突破し、公職としての誇りを持ち、極めて頭脳明晰なはずの職員の皆様のエネルギーをこういった屋上屋のようなプログラム作成、数字合わせに浪費するのは、実に惜しいことです。
 それだけの時間とお金が、本当に惜しいです。

 今、県民が望んでいるのは、どれだけのコスト意識を持ち、どれだけ機動的に、行政が動くかです。中期の「夢づくり」ではなく、我々の目の前にあるのは、今日どう生き抜くか、という現実です。求めているのは、現実を冷徹に踏まえた上での明日の姿です。略 「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」については、長期的に見て、おそらくかなりその意義が曖昧になる気がします。』と、記しています。


 根本的には、こういう考えは、今もあるのです(議員の本音は、これが、主流かも?)が、ただ、知事が、それを夢と言われるのなら、それをやられたいと言われるのなら、その夢に、我々も思い切り乗ってみませんか、どうせなら、一緒になって、もっともっと良い夢を描こうではないですか、今は、そう言いたいと思います。


 知事は、「県民力の総力を挙げる」と、言われています。この「夢づくりプラン」素案が公開されますので、是非、皆様も、どんどんと、意見を送って下さい。どうせなら、とことん良い夢を見ようではないですか!
 その夢には、誰でも参画できるのです。

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