2008年4月17日(木) 【タコ足国家】 | ||
本日は、午後から、道路特定財源堅持を求める都道府県議会議員の会の呼びかけで、道路整備促進期成同盟会全国協議会の主催によって、緊急全国大会「暫定税率の継続を求める地方の声!総決起大会」が、日比谷公会堂で開催され、永田町に向け、デモ行進も行われるようです。
日程的には、無理でもなかったのですが、敢えて、参加を見送りました。雨の朝に、イルカの『傘の雫』をテープで聴いていたから、というのもありますが、こういう行動を地方議員がとらなくてはいけない現状が、切なくなります。 もちろん、参加される方は強い使命感と責任感を持って、参加されているので、ある意味、行かない私の方が、遙かに無責任かもしれません。私もエールを送ります。 しかし、参議院で関係法案が審議されることなく暫定税率が失効となり、しかし、地方が真に必要とする道路整備を計画的に進めていくために、暫定税率維持のための税制改正法案を早急に再議決することを求める・・・要は、増税を地方から国に求めることに他ならないのではないか。 ひとつには、暫定税率を見越した20年度予算を入りが曖昧であったにもかかわらず、我々も地方議会で議決したのですから、穴を開けるわけにはという責任もあります。 それでも、そのために、私達は、地方は、「お上」に、増税を求めなくてはいけない・・・・ 議論の本質は、本当にそこなのでしょうか??? もっと言えば、暫定税率でなくても、真に地方が必要な道路をつくるための財源を確保することが問題で、しかし、それを国に求めること、換言すれば、いったん国庫に入れて、国から仕送りして貰わなくてはいけないのでしょうか? 一律に、25.1円だ、5年だ10年だ、と、誰が決めているのでしょうか?「お上」に決めて頂かないといけないのでしょうか? 地方が真に必要とする道路整備を計画的に進めていくために、地方が地方で財源を確保する法律を作れ、あるいは、あんたらに任せたら無茶をするので、国の無駄を一切廃するために、地方に金を返してくれ、これ以上とらないでくれ、こっちでするから、と言いに行くのなら、私も、喜んで行ったと思います。 「お上」に対する「地方一揆」ならば。 森づくり県民税の時もそうでしたが、行政が税金を課することに対しての抵抗勢力として議会が発生した歴史を考えると、議員が課税を求めるのは、よほどの覚悟が必要です。 行政が、あらゆる無駄を廃して、議員が自ら血が出る努力をして、初めて、議論の俎上に載るものであり、「お上」の片棒を議会が担いでどうすんだ?と、私は、「議会人」として思います。 ひとたび廃止になったのなら、ゼロベースからの議論が必要です。県は、市町村は、あと道路がどれだけいて、そのために、どれだけのお金がいるのか、そのためにいかなる方法で、財源を捻出するか、そして、市民、県民、国民の皆様に、どれだけの負担がお願いできるのか? 良い機会です、そこをクリアにして、生き死にに関わって、真に必要なら、一挙に公共事業を増額したって構わないではないですか。 一般財源で自由に使えるから地方は良いでしょ?と、足元を見られて、とにかく、課税を求めて良いのでしょうか? 国土交通省から、財務省に金庫が移るだけで、「お上」に入るのには変わりありませんし、地方が縛られ続けるのも、何も変わりません。 これで喜ぶのは誰でしょう?外郭団体等も含めて、過去にええ目をした人間は、これで、有耶無耶になったと喜ぶでしょうが・・・。 例えれば、もう十分に独立ができる子どもが、家にお金を入れて、父ちゃんと母ちゃんは、喧嘩ばかりで、しかも、子どもが入れたお金を遊興費に使っておきながら、あれこれ注文を付けて、それでも、お願いしながら、お小遣いを貰っているようなものです。 こんな危なかしい家に、お小遣いが欲しいので、これからも、お金を入れさせて下さいという話ではないのか?どこまで、気の良い子ども達なのでしょう。あるいは、独立の気概、すなわち、魂が抜かれちゃってるんじゃないか? まずは、父ちゃん母ちゃん、しっかりやってくれ、父ちゃん頼むから、もうバクチは辞めてくれ、母ちゃん頼むから、昼からレストランで、毎日毎日、大御馳走食べんでくれ。そう諭すのが、巣立ちする子どもの役割ではないのでしょうか。 一昨日も書きましたが、議員内閣制で、議会と「お上」が一緒になって、もはや民主的コントロールが機能していないのが現状で、政権交代しても、官僚に牛耳られ易くなるだけで、事態は悪化するだけのように思います。 「お上」と闘う気概がなく、「お上」になることを国会議員が望んでいたら、民意なんて届くわけがないんじゃないか? 本当に地方のために、闘って下さるのでしょうか?それで、我が国は大丈夫なのでしょうか? タコ足国家で、自分の足を皆で食うのも良いですが、タコの足は、8本しかありません。ムカデじゃないんだから。 今夜、『報道ステーション』『ニュース23』、明朝は、『ものもんた朝ズバッ』で、止むぬ止まれぬ地方議員の叫びも、軽々しくステレオタイプに論じる姿が目に浮かびます。 仕組みがおかしいので、言わざるを得ない、地方が、切ないです。我々の誇りも、もはやズタズタです。 今の政治、やはり、おかしい・・・。 ともかく、今日の叫びの本質は、地方議員の悔しさ、地方の怒りの声です。どこの誰が、増税してくれ!と、叫びたいことがありましょう。 | ||
Copyright (c) 2008 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp |