2007年7月31日(火) 【勝つということ】

 各党談話で、勝った岡山民主党県連代表は、「・・・次の与党として、町内会などの陳情に速やかに対応し、自民党のお株を奪って政権担当能力を示す・・・」とコメントしています。

 そのように思うのは全く御自由ですが、代表のコメントとしては、本当に品がありません。が、しかし、勝者の弁として、国会議員が、政権担当能力を示すため、町内会へのサービス合戦?を開始したい宣言は、重く受け止めました。

 自民党は政官業の癒着と叩かれる一方で、比例当選の皆さんを見れば分かるように、労働組合の強力な後押しがあり、逆に、地域をとっていけば、盤石ということなのでしょう。

 イデオロギーなき時代に、保守系への接触も、全てプラスアルファという、したたかな計算です。いやんや、地域でも、農家、中小企業の方々は、最大のターゲットでしょう。


 ただ大前提は、自民党がいるということです。政権担当能力や責任がどうというよりも、常にダーティな自民党が仮想敵である限り、強くなるのでしょう。逆に、自民党はダーティーでないと彼らには困るかもしれません。

 結局は、自民党が変わるしかないのです。敵失を望むのも悲しいことで、よっぽどの下手を打たない限り、先方が、下がる要素は低いです。

 自民党内部だけのことを言えば、結党以来最大の危機です。



 ところで、そうは言うものの、まずは、国政の場から、この岡山から18年の実績のある議員を「退治」と称して、「奪った」のですから、新人であれ、なんであれ、それをしっかりと直ちに埋めて頂かねばなりません。育てる余裕も、待つ余裕も、ありません。
 果たすべき責任は、明確です。

 選択をされたのは、県民の皆様ですが、冷静に考えれば考えるほど、決して埋められない政治の穴を岡山県は、開けてしまいました。いったいどれだけの方々の後ろ盾を我々は失ったか、ここから、どんどん効いてくるのが体感できるはずです。
 大丈夫、彼らがそれ以上のことをするからの退治でしょう。責任は果たして頂きます。


 奪われたのは、自民党の議席ですが、それは、支えている方々の思い出や誇りを奪い去ったことでもあるのですが、かくも簡単に考えられるのは、有権者を彼らが政権を得るために利用する道具や踏み台としか見ていないからなのかな。

 少なくとも、自民党国会議員の秘書達は、地域の方に対して、血の通うお付き合いをしているはずです。政権担当したいからではなくて、本当に、その地域の方達のことが好きなんだよ!!と叫びたい気持ちで、頑張っているはずです。まして、地方議員の痛みなんて、分かっていないんだな。秘書も、地方議員も、道具ではありません。そこに、思いがあります。

 なによりも、先人達のご労苦も含めて、まずは町内会レベルから、自民党は退治されるのかな。


 それにしても、正直なところ、今のままでは、負け続けです。解党的再生に手をつけないと、もはや人心一新レベルの事態ではないと思えてなりません。
 事態は、歴史的大敗後、さらに、悪化しているのでは・・・・。

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※参考までに、2年前の夏、郵政解散で大勝した夏の「こころ」を。

 《佐藤真治のこころ その1997  2005年9月12日(月)》

【自民党は勝ったのか?】
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 逢沢外務副大臣の圧勝は心から良かったです。対立候補にとって、岡山が辛い街になってしまったのかも分かりませんが、「思い」があれば、身の振り方は幾らもあるし、彼ならきっと頑張ることができるでしょう。
 しかし、喜びよりも戸惑いの自民党大勝です。ここまで行くとは、誰一人予想していませんでした。一日中、この結果についてどう判断すべきか考えていました。結党50年祝い?????
 嬉しいというよりも、郵政が一段落したら、次に何が待っているのだろう???その方が気になります。
 県連が中央からの「お咎め」を待っている自民党地方議員の一人としては、小泉総理総裁を党本部を信じるしかありません。
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 しかも、我が岡山は、ほとんど自爆点に近いものもあり、自民党としては、2勝2敗1分けのようなことで、試合には勝っても、事実上勝負には負けているのではないか?と思えなくもありません。
 比例の復活当選がなければ、全国の自民党圧勝にあって、岡山は、2議席奪われているのですから、どう考えても、負けです。
 少なくとも、自民党、自民党候補に対して、YESではない方がこれだけ多くおられることは、厳粛に受け止めなければなりません。

 私は、岡山の有権者の方々の判断というものは、「神の計らい」のようでもあり、なるほどなぁ、という感心以上に、恐怖心を覚えています。結果として議数は減っていませんし、総理候補も、残っています。オッケーと言いながら、しかし、よーく考えよう・・・です。

 数字や順位には、本当に「意味」があり、それを素直に、謙虚に受けとめ、理解しないと、次は、神が微笑むことはないのでしょう。細かな分析をすれば、我々が、とても手放しで喜べたり、安堵できる状況にはありません。全国的には、今回は、最大の「期待」であり、一挙に奈落の底に落ちるタイトロープの上です。

 いわんや岡山は、凋落傾向が始まっていると理解すべきでしょう。属人的なものと原因を矮小化してはいけません。
 次の総選挙は、「バンザイ」の瞬間から、もう始まっています。次回は、小選挙区を総べて奪還しませう!!



 一方で気になるのは、社民党の凋落です。各地で、大敗し、供託金没収の事態に陥っていると思われます。

 今や、自民党も民主党も、主義主張が立場上微妙に違えども、公募でも、世襲か、官僚か、エリートか、はたまた、容姿に恵まれているか、いわば、「勝ち組み」の代表でしかないのではないか、このまま放っておけば、人材が混在してきて、政権交代したって同じじゃないか、と思われる中、ある意味(良い意味で)、愚直にも、社会運動を背景として、「負け組」の代表を買って出ているような、その気概は買いたいのですが・・・・。

 ここまで大敗することは、共産党以外に健全な対抗軸が、無くなっているのではないか、平和や人権や自然や環境等々について真摯に語る層が減ったのか、それだけ社会が進んできたのか、友党公明党が自民党に指導して下さっているから事足りているのか、良く分かりませんが、社会党、社民党の衰退に伴い、政治が少し殺伐としてきた感があります。

 努力しても負けることはある、努力してもできないこともある、努力すらできないこともある、少しそうした他人の痛みに、無神経な時代になりつつあるのではないかしら。

 今後、二大政党制を目指しながら、無理から争点を作るようになるのではないかと思える中、社会の状況は、むしろ、あの頃の社会党を必要とする時代に逆行しているのかも・・・。

 現在と自民党 VS 社会党、民社党、公明党、共産党の時代と比べて、どちらが少数の意見が反映されているのでしょう・・・。

 いずれにせよ、「自民党よ奢るなかれ」、肝に銘じます。



 ところで、
 地方議員としては、県連が党本部に反した「お咎め」が気になります。国政で勝っても、地方は、「処分」が待っているというのも、非常に悲しい話です。私も、連座制で、対象かも・・・。
 地方議員ってなんなんだろう???実は、今回の選挙は、全国の地方議員が、振り回されて、プライドをズタズタにされた選挙でもありました。
 もはや、国会議員の方々が、郵政以外の改革(特に、年金、保険、景気対策等)も、どんどん推し進めて頂けることを信じるのみです。我々も、託すことしかできないのです。中央自民党を信じています。
 地方議員は、地方を考えます。そして、岡山は岡山の堂々の自民党を頑張らいでか。


 一方で、今回、道州制や岡山市の政令市や州都誘致について国政選挙で語られましたが、地方分権の本旨に照らせば、個人的には、国政の選挙公約で語って頂くべき物でないのではないか、と思います。もちろん、ご協力は頂きたいですが・・・。
 これは、地方がもぎ取るべき物ではないかと思うのですが、少しすっきりしないところです。
 地方議員の役割ってなんだろう?と考えるにつけ・・・。



 そして、ここに市長選挙が絡んできます。

 あるいは、複数の指示により、フリーズ、全く動けない可能性すらありますが、どういう方が候補で出られるのか、全てを承知しているわけではありませんし、現段階ではなんとも言いようがありません。
 はっきりしていることは、私が出馬するわけもなければ、候補擁立もできるわけがないということで、当然あくまで支援です。

 いずれにせよ、自民党が推し、岡山市関係の県議が関わるにしても、まずは、岡山市民の皆様、次に、市議会議員の先生方の判断を尊重したいですし、一市民としては、国や県とのルートも必要でしょうが、基本的には、いかに市民サイドに立てる方かを重視したいです。

 今週が、様々な調整のヤマかと思われます。

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