2000年5月9日 【かしわ餅】

 毎年5月は県議会では、「人事」があります。任期2年の議長も副議長も慣習で1年で辞職し、また委員会の所属替えのため、委員長と副委員長が、ここで改選されます。毎年このポストをめぐり議会内で議論が繰り広げられます。
 議長、副議長は、平議員と歳費も違いますし、車の送迎や自分の部屋が、ついてきます。また、委員長は、「あて職」が、増えますし、執行部へのにらみが違います。もちろん、選挙では大切な肩書きにもなります。

 県議会54人中37人の圧倒的多数を占める自民党(他に民主8、公明5、共産3、社民1)は、政友会(22人)と県政会(15人)の「勉強会ており、原則は、年功序列で、この重要ポストを分けます。
 特に、複数選挙区があるため、当選回数、年齢といった絶対的基準が必要なのです。


 ちなみに、失礼ながら、「野党」は、委員長に1人程度なれますが、よほどのことがない限り、議長や副議長にはなれませんし、副委員長にもなかなかなれないのが実態です。私は、昨年度1年目から、決算特別委員会副委員長という立場を頂戴しました。ただ、副委員長としての主な仕事は、挨拶を4回したということかもしれませんが、実際は、若手に対して、委員会の運営方法を観て学べという、党としての親心です。
 端的に言って、岡山県議会においては、圧倒的多数を誇る自民党の方が、こういった人事面では優遇されていると言えると思います。
 ただ、逆に、非自民党は、その分、熱心に勉強されていることは言うまでもありませんが。


 このポストを巡って、かなり時間がかかるため、我々は、ひたすら例の「かしわ餅」を食べています。実は、机の上にはかしわ餅が、てんこもりなのです。
 少なくとも、人事の時に、かしわ餅が、出されるようになって20年は経つそうですが、その由来は、定かではありません。とにかく、かしわ餅は、岡山県議会、自民党の5月の風物詩といって良いでしょう。

 ところで、通称畳部屋(議員控え室)でかしわ餅を食べながら、ただただ待つ時間は、会派にとっては、本当に重要な時間です。情報交換は、もちろん会派の結束を固める意味でも大切です。ある面、儀式かもしれません。
 もっとも、人事を除くと会派が、出てくるのは、補選や首長選挙のような時だけで、それ以外の時は、政策論争で切磋琢磨するための仕組みでもあり、自民党自体は、一枚岩です。


 そして、人事では、これまた不思議なのですが、ともかく時間をかけます。どこか、相撲の仕切りにも似ているところがあり、じりじりします。議員総会、決裂、会派持ち帰り、代表の折衝、議員総会再開、決裂・・・と、三歩進んで二歩下がるようなやり方です。
 日本的と言えば、日本的です。駆け引き、出し引き、間(ま)といったものですが、実際これは若手では、わからない部分です。

 今日は、副議長人事で結局答が出ず、委員長人事以下は、明日に持ち越しです。今日は、かわいい妻から、あまりかしわ餅を食べるなと言われ、長時間に3個で抑えました。その気になれば夢に出るくらい用意されています。


 ちなみに、昨年は大モメで、人事に4日かかりました。私は、その間に、かしわ餅を13個食べました。
 4日で、かしわ餅13個!!これは、岡山県政史上「最高です!!」かもしれません。が、自慢になりません。

 どうか、今年は、あまり、かしわ餅を食べなくて済むように祈ります。なぜなら、今年のは、去年のよりまずいからです。それでも、明日も私は、かしわ餅を食べているでしょう。

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 2000年5月10日【かしわ餅2・文教委員会副委員長】
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 今年度私は、希望通り常任委員会が、文教委員会に、特別委員会が、広域交通・物流対策特別委員会への配属になりました。特に、文教委員会副委員長として、岡山の教育問題に取り組んでいきます。

 常任の華は、予算規模や、権限面から総務、農林水産、土木ですが、どちらかというと、私は、昨年の生活環境保健福祉、今年の文教、また商工労働警察を将来的にもグルグルまわることになると思います。

 中央で言えば、族議員ですが、いわゆる得意分野を意識して作っていかなくてはいけません。私は、特に、教育、福祉、商業関係を考えているわけです。やみくもにというわけにはいきません。

 おそらく職員の方々との関係、情報源づくりなどは、かなり意図して作らなくてはいけないこと、そしてやはり時間がかり、委員会は、その契機になります。


 残念ながら、かしわ餅は2つでしたが、赤穂の塩饅頭もひとつ食べました。

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