2011年4月13日(水)
【さぁ、議員定数削減の議論を始めましょう!!】

 本日は、朝起き会出席後、朝一で、洲崎で街宣。

 今回の選挙結果について、いろいろお話を伺うにつけても、やはり議員が多すぎるのではないかという御意見を頂きます。私も、そう思います。


 今回の選挙戦では、議員定数削減を公約として大きく掲げましたが、ここからは、議会内安定多数を確保した自民党内部の戦いという形になるかもしれません。

 もっとも、この選挙で議員定数削減を見送ったのは、国勢調査の結果が出ていなかったというのが、公的な理由であり、改選後、削減の議論を開始する合意はあると思っております。


 他の選挙区(特に県北地域)について積極的に言及する立場には無いかもしれませんが、少なくとも、己の選挙区である南区や岡山市については、政令指定都市になって権限・財源が大きく市にも移譲されているのですから、まずは理屈として、議員定数の削減が可能であると思います。

 なによりも、この2年間は、南区の現職県議会議員は、事実上2人であり、それで、県議会議員が少なくてかなわないという声を聞いたことが無く、南区の定数の4人もの議員は要らないというのが体感です。



 もっとも、私が、どMで、自虐的に、議員の数を減らすのが快感であるわけもなく、ましてや、強権的な大阪の知事や名古屋の市長が言うから、それを言うのではありません。
 あくまで、議会の権能を高めたいからです。


 議会は、あくまで唯一の議決機関です。我々が、議論と多数決をもって、重要な政策の方向、予算、条例について議決をします。知事や市長という首長は、裁量権は持っていますが、あくまで議決に基づいた執行権者です。
 議会が、議決するのです。議員が、決めるのです。

 「地域と行政とのパイプ役になります」などと言う議員もいますが、我々議員は、公務員試験を通られたことで「お上」になった行政に、特別に物事をお願いできる権利を得た「お使い」ではありませんし、ましてや、行政サイドに立った施策の代弁者、説明者でもありません。





 なによりも、民間がこれほど傷んでいる状況の中で、真の行財政構造改革を進めるために、我々議員が詰め腹を切り、痛みを受け止めて、政策を条例を予算を議決する必要があります。

 今年度のように、職員や議員の給与削減を行ったら、石井県政初の収支が黒字になる状況で、むしろ、行財政コスト削減を民間の側に転化し、適正な価格形成や安定雇用を阻害してまで、民間に血や涙を流させる手法を是とするわけにはいきません。

 むしろ、民間が、「座して死を待つよりは」と踏み出した挑戦に対して、行政がきっちりと情報を提供することができる、民間と民間を結ぶことができる、前例踏襲主義や縦割り行政を廃して、どれだけ、機動的に民間のために動けるか。
 そして、民間の元気を引き出して、県民と県内企業の所得を上げて、税収増を図ること。それこそが、本来、行財政構造改革の目指す道だと思うのです。

 福祉施策についても、同じことが言えると思います。現場の声がどこまで反映されているか。なぜ、行政への「お願い」になるのか。公僕たる行政サービス機関が、主権者たる国民よりも、偉いのでしょうか?



 気がついたら、「先生、先生」と煽て上げられて、行政の追認機関に堕したり、タレント紛いの自己実現や就職活動や名誉職の一環として、議員になるような輩は、市民県民にとって、百害あって一利なしです。

 本気で行政と対峙するなら、行政にとって怖い議会、怖い議員でなければ、勝負になりません。そして、もっとも行政にとって怖いのは、選良である議員が、自ら詰め腹を切ることです。

 有権者からの批判の多い議会など、二元代表性の下で選ばれる執行権者の首長とっては、本当に御しやすい相手です。
 否むしろ、議会を仮想敵にすれば、首長が、強権的に政治を行うことは極めて容易です。こうした独裁的な手法は、現状打破には効果的ですが、ポピュリズムがもたらす失政について、極めて大きなリスクもあります。

 敢えて、議論や熟考という迂遠な手続きを踏む議会制民主主義そのものの否定になるかもしれません。
 もちろん、議会が、あまりにも間抜けなら、否定する方が良い場合もあるでしょうし、先見性があり、緊急事態にも的確に対応できる、よほど優秀なトップなら、議会という手続き自体が、無用の長物かもしれませんが・・・。



 ともあれ、執行機関を動かす少数精鋭の政策議決集団にするために、議員定数削減は避けて通れません。そして、それは、改選直後の今だからこそ、喚起すべき議論です。
 それ以外の議会改革も、一挙に進めていかなくてはいけません。



 残念ながら、今回の多くの新人候補の主張の中には、こうした議会改革への思いが、全く感じられませんでした。自己実現型、パイプ役型と、議会そのものに対して、極めて不勉強と言わざるを得ません。


 4期目の自民党議員が、選挙区トップ当選の勢いを駆って、議員定数削減の議論をおっぱじめたく思います。
 向こう傷は避けられないでしょうが、こちとらドキドキする方に行く性分です。

 PRINCESS PRINCESS=『パイロットになりたくて』
  http://www.youtube.com/watch?v=oedh4U4-cZo

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