2009年1月13日(火)【港としての旭川・京橋界隈】

 本日は、秋に予定されている全国女性消防団員活性化岡山大会や、岡山港旭川河川敷について等々、当局とやりとり。

 特に、鶴見橋界隈の堤防についても、思うところがあり、出石町の再開発と絡めて、カルチャーゾーンの防災面での最重要課題であると私は考えていますが、今日は、もう少し、下流域について。


 旭川京橋・桜橋地区の港湾施設は、元々は、戦前河川改修に伴い内務省が設けたものですが、その後、県が国から河川法に基づく占用許可を受けて、供用していました。

 しかし、新岡山港も整備され、港湾施設として利用されないことから、平成12年度末で港湾施設を廃止しましたが、諸般の事情で、「原状回復」が出来ず、占用廃止が行えないまま現在に至っています。


 ピンと来ないのですが、1級河川は、国土交通省管理で、旭川の場合は、厳密な表現ではないですが、大原橋以北を県、以南を国が管理しています。

 そして、京橋以南の水面は、「岡山港」になり、河川区域とかぶっています。そして、ほぼ県庁前から、二日市の中央図書館手前まで、旭川右岸の河川敷を港湾施設として、県で言えば、港湾課の管理で、国から占用許可を受けていますが、前述の通り、現在は港湾と言うよりも、芝生・緑路の緑地が公園的に整備され、特に、後楽園前などは、遊歩道の整備が進んでいます。


 また、都市計画道路の津島飛行場線の拡幅の見込みが立っておらず、なぜか河川敷の区域内道路が、バイパス的機能を果たしています。
 この県道は、中環状と外環状を繋ぐ幹線でもあり、狭隘ですが、自動車の通行量がとても多いのは、ご案内の通りです。

 番町以北については、都市計画の変更を行い、拡幅しないというのが、市の方針のようですが、政令指定都市移行以後は、京橋以南の判断も市に委ねることにはなります。


 そして、ここで必要なのは、港湾でない形での今後の活用法をはっきりさせることです。そのためには、国、県、市が、同じ土俵に上がる必要があります。

 特に、「原状回復」のための考えられる法的根拠のひとつは、「河川法による行政代執行」ということになりますが、このあたり、詳細は書きませんが、ともあれ、国と県とが共同でないと動かないと考えます。

 もっとも、「港湾施設」でないというのは、ひとつの考え方に過ぎません。新たなる港湾施設。要は、瀬戸内海の島巡りに出る船が、公園緑地として美しく整備された京橋から出向したって良いのです。
 そこに、京橋朝市がある・・・そういう夢があったって良いのです。


 ところで、特に、私が問題にしているのは、県のマインドです。

 これから、中四国州の道州制を目指そうかと言うときに、県内で自己完結している旭川のような1級河川は、将来的には、国ではなく、州が管理するんだという意気込みが必要です。
 やれ国だ、やれ市だではなく、県が答を出せないようでは、州になった地方主権の時代にやっていけません。

 例えば、百間川の河川敷グランドは、国の管理河川敷を県が占有整備したものを市に譲っていますが、あるいは、旭川の河川敷も、県の占有から市の占有に移す方が楽であるというのも考え方ですが、そこに到る道筋のリーダーシップは、県が取るべきです。
 港湾施設として使っていたのは、あくまで県なのですから。

 様々な問題を政令指定都市に移行したからと、有耶無耶のままにするのが一番いけないことです。

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