2008年9月18日(木) 【ヤジとタフ】

 本日は街頭演説が無く、8時半には議会に直行。

 一般質問戦も、重複だらけで、しかも、厳しい論調が多く、聞いていてしんどくなりました。特に、ここのところ議場内のヤジが激しく、正直、聞くに堪えないものもあります。

 むしろ3期以上のベテランのヤジの方が厳しいのは、聞いていて辛いです。私は議場内においては言うべきは、壇上で言うべきであると思いますし、不規則発言自体が好きではありません。答弁側からは、不規則発言できないですし、フェアではありません。


 個人的には、サンドバック状態の知事に、議会が、そこまで被害者然として、物申す資格があるのか?そこまで、この議会に、この議員から、このことについて、知事が言われにゃならんほどの失政を繰り広げてきたのか?と、疑問にも思います。
 とても、今の私は、質問に立てません。

 逆に、今日は、ヤジにフリーズする場面もありましたが、精神的な知事のタフさには敬意を表したいとすら思います。

 この場面で、いささかも感情が崩れないのは、そもそも感情がないか、よほどのKYか、さもなくば、全てを凌駕するよほどの精神力としか言いようがありません。ともあれ、尋常ではありません。


 北京からの帰国後の星野バッシング以上に、議場において、議員からの厳しい批判の集中砲火を浴びる中で、むしろ、見ていて、いたたまれない、さらには、あまりに気の毒ではないかという印象に変わりつつあります。
 にもかかわらず、崩れていないことが、むしろ凄さに変わります。


 特に、時機を逸しても、退職金返上の説得力は、財政危機やチボリ問題に、自己反省がないように見える議会の及ぶところではないと素直にそう思います。

 これ以上議会が何を言うか。言えるのか。むしろ、議会は、自らをどう変えるのか?変えてから言わんかい、文句があるんなら対案を出さんかい・・・・本当にそう思います。


 要は、誰が岡山県のために、自ずと悲壮感を出しながら、白装束を着て戦えるかの勝負です。ある意味、我々が、総裁候補に求めているのは、悲壮感です。国民は、生き死にですから。岡山県においても、変わるものではありません。
 我々議員が、白装束を着ているか?悲壮感があるか?

 演出された?としても、未曾有の危機は、尋常では越えられないのでしょう。程度や手法に差はあれど、このままでは死ぬとして。
 あとは、ある意味、この無茶苦茶な財政構造改革プランをあらゆる批判を排除して、一切曲げずに、やり切ってしまえるかどうか・・・
 一方で、議会は、議会の覚悟が問われてしかるべきです。

 また、攻めるも良いが、なぜ足らずを補おうとしないのか?議会は議会で動かないのか?できることはないのか?もっともっと考えることはあるはずです。

 国民・県民にとって生き死にの話を政治家が生き死にでしているかどうか?白装束や死生観を感じないから、迫力が無くて、政治が軽いのだと思います。
 例えば、侍が、一国の総理を自ら辞するなら、腹切れやってことでは?せめて、議員も辞めるべきではないでしょうか。


 精神的なものであれ、肉体的なものであれ、暗黙のうちであれ、男同士の「喧嘩」は、友情の証です。ぶつかり合って初めてお互いの力を認め合い、信じ合い、畏れ合い、結ばれる絆があります。
 信頼するからライバルです。

 しかし、力に差があれば、端から「喧嘩」にはなりません。すなわち、そこに友情は生まれません。「喧嘩」相手にして貰えること自体、ある意味、評価です。

 あくまで、知事は知事、議会は議会、それで良いのではないでしょうか。そして、「喧嘩」になっていないのが現状でしょう。

 議会が、このままではいけない。ヤジってる場合じゃない・・・。


 私自身、出し切ったつもりの6月定例会の再質問の「感想」は、下記のようなものでした。質問できたとしても、今議会で申し上げたいことも、下記に集約されていますし、確信ではないけれど、叫びたい気持ちが、知事におありだろうな、とは感じています。
 一方で、知事に求めるだけでは足りないのだとも感じています。

 『再質問というよりも、感想を申し上げたいんですけども、私自身は体を張ってした質問のつもりだったんですけれども、伝わらなんだなということで、僕は怒らないタイプなので、ここからは、寂しいなという気持ちが今物すごくいたしております。
 これはこれでもうしょうがないなと思います。

 要は、知事が、非常事態をトップとして宣言されました。ですから、非常時には、やはり非常時の対応をしていただきたいな、と。我々議会も、責任のなすり合いをしている人は誰もいないと思います。それぞれの持ち場で、それぞれのベストを尽くしたい、そんな思いがあるわけでございますし、恐らく知事が岡山県を愛していると言う以上に、我々議員一人一人は、もっと岡山県を愛していると思います。

 私たちは、本当に知事がこのリーダーとして、みずから体をなげうって、岡山県を守ってくれているな、その思いを確信したかっただけでございます。

 今回、とりわけ自民党の青年部局に該当するような若い世代の議員が、多く、激しい質問をさせていただきました。私自身も、いつになく、あるいはいつもに増して厳しい質問だったと思いますけれども、それだけ私たちの世代は,これから親が高齢者になっていく、そして子供たちを守っていかなくちゃいけない。ある意味で、20年、30年、私たちがこれから闘っていかなくてはいけない。そして、その人生の舞台は岡山県だからこそ、体を張って守りたい、そして、その守る気持ちを知事と一緒に共有したかった。その思いが一緒になれば良いなという思いで、みんな叫んでいたんだと思います。

 ただ、残念ながら、今回、それがどうも伝わっていないんだなという気持ちがいたしておりまして、これはもう御性格もありますので、とやかく言っても仕方がありませんので、知事にも、そういうお気持ちもあるんだろうということで、特に質問ではございません。
 私の感想を申し上げて、終わらさせていただきます。
 ありがとうございます。 』

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