2008年6月12日(木)【ALL LOSE?の経営】

 私の一般質問は、6月20日(金)3番目になりました。

 本日は、代表質問初日。自民党と民主党。

 民主党代表は、自治労出身議員なのですから、「政治家として」発言されず、職員の声を代弁されたらよろしいのにと思いました。こういう時こそ、伝えるべき声があると思います。私にすら、様々な声が届くのですから・・・。


 それにしても、知事の話を倒産危機宣言をした会社の社長と思って聞いていたら、呑気さが、もう悲しくなってきました。滑稽ですらあります。

 経営感覚とは、単式簿記のバランスシートの帳尻をあわせる算数ではなくて、構想力、洞察力、機動力、決断力、実行力、信愛や慈愛等々をひっくるめて、人、物、情報、金、心等を結んで、「ALL WIN」を目指し、最後は、組織のあらゆる「結果責任」を負うことではないのかな。
 決断して責任を負うから、経営者。


 なにかこの2週間で、私は、知事への信頼が徐々に消えつつあります。それでも、どこかで、まだ信じていたい・・・辛いなぁ・・・。
 しかし、それ以上に、県民の皆様からの私や議会への僅かな信頼も、無くなっているのです。肌で感じています。



 優秀な職員は、いずれ賞与や給与はカットされることは覚悟の内ですが、既に誇りを失っています。もう不安しかありません。

 なんとなれば、秋になれば、彼らに待っているのは、7割カットを目標に、市町村や県民や各種団体に、「御理解と御協力」を求めて、罵詈雑言を浴びながら、ただただ詫びて回る日々以外ないのですから。

 何度か、補助金カットの交渉の現場に、立ち会いましたが、県から、誇りをズタズタにされて、職員もボロボロになって、耐えられない現場です。これが、今までの数倍の規模で行われるわけです。・・・地獄です。

 それに対して、トップは、良いこととでも思っていては・・・。トップが、よくけろっとで、言えたもんだな。無駄があるのを前提に、財政構造を根本的に見直す・・・。だいたいが、その構造のトップって・・・。

 民間からは様々な批判はあるでしょうし、職員の方々をかばう気もありませんが、安定的な右肩下がりの中で、公務員が、公務という仕事に、誇りや、やりがいを感じられないとすれば、県民にとって、こんなに不幸なことはありません。


 少なくとも、知事は今、社長として、効果的なメッセージを共に戦う仲間である従業員である職員に、発することができていません。リーダーが、自分を守ってくれないと感じたら、もうだめです。
 気持ちが全くひとつになっていないので、戦をしたら、ぼろ負けでしょう。

 当然、一緒に詰め腹切ろう!と議会にも、伝わっていません。



 昨夜、敬愛する大西熊本県議http://www.kazufumi.com/から、連絡を頂いて、この4月の選挙で初当選された蒲島熊本県知事の話をちらっと伺いました。

 蒲島知事は、就任直後の4月臨時県議会で、県政にとって喫緊の課題である財政再建への取組みとして、「隗より始めよ」の言葉どおり、「熊本県知事等の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例」を提案。

 マニフェスト通り、給料月額を124万円から100万円削減し、県民の平均給与月額とほぼ同額の24万円としました。
 大学教授でもあるので、本人受領額、手取り9万2693円で、賞与は、これを基準にしたら、気の毒だという話になっているそうです。ちょっとすごすぎますが・・・。

 就任直後の蒲島熊本県知事メッセージは下記の通り。
 http://www.pref.kumamoto.jp/governor/links/utterance/hatugen/080416.html


 知事も、財政危機宣言をするだけして、人件費カット、事業や補助金カットを言うだけの結論を9月に先延ばしし、ついでに、選挙前に、マニフェストになにがしか掲げて、4選を目指そうなどと思われる間には、直ちに、任期残り数ヶ月の無給宣言、賞与、退職金全額返上をなぜ言わぬのか?その方が、よほど効果的です。

 「全責任を負う」だの、「全身全霊」は、言葉だけ?

 社長が体を張らない危機宣言で、これで何が伝わるでしょうか?民間の生き死に比べて、経営失敗しても、行政は、「ごめんちゃい」で済むということはないでしょう。
 これで、民に泣けと言われても・・・

 信託された任期は、ここから数ヶ月でしかないのです。いるかいないか分からない来年度の予算のことは良いから、いる間に、例えば、知事公舎の売却を決めれば良いのです、あとは、借家に住めば、良いだけのこと。やれることは、幾らもあるのです。

 なんで、この議会で言わないのか?さっぱり分かりません。御自身の選挙を含めて、危機と思っていないから?????自信があるのかなぁ・・・・・。


 ところで、2月定例会で、知事は、かような記者会見をしています。

 「なお、査定段階におきまして消防防災ヘリコプター整備事業につきまして、要求段階では20年度、21年度の2か年の事業としておりましたけれども、中山間地域の住民をはじめといたします県民の安全・安心な生活の確保を一層推進していくために、国との協議も踏まえまして、20年度の単年度事業とすることといたしまして、その結果、約14億8千万円の増額措置としたものであります。」

 防災ヘリは、必要だとは思いますが、財政危機を知っていて、滑り込ませたのではないでしょうか?


 つくづく、つくづく、議会が甘かったです。

 議場の中にいると、マインドコントロールされ、息ができますが、一歩外に出ると、あの中は、異常な世界と感じます。
 やっぱり、大切な方や、友人や家族や親が、佐藤はまともだと思えることをしよう。


 ひとつ言えること、
 岡山県は、岡山県民のものです。
 知事や議員のものではありません。
 政治が、岡山県の誇りを汚してはいけません。

 最近、小2の子どもの顔がよくちらつきます。子ども達を守らなきゃ、と思ってしまう、そういう政治って・・・・。

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