2008年1月22日(火) 【チボリいまだ答え見えず】

 昨日、倉敷チボリ公園の運営会社のチボリジャパン社の取締役会が開催されました。

 倉敷市の思いもあり、土地代負担による公的支援の打ち切り後の事業運営について、検討されました。
 仮に、倉敷市の土地代負担があれば、岡山県が2分の1出すという唐突な話が、昨年の秋に壊れたため、そういう状況下でも、3つの考えられる方法が、模索されました。

 しかし、地主のクラボウの意向が大きな鍵を握ることから、クラボウの意向を確認した上で、2月10日前後に、取締役会を開催し、再度検討することとなりました。
 行財政改革・道州制等特別委員会は、25日に臨時招集を掛けています。やはり、答えは出ません。


 現在の3つの案は、それぞれに問題がありますが、大雑把には、下記のものです。一部、昨朝の朝日新聞のまとめを引用しています。


@自主運営案

 入園料2000円、入園者100万人で、土地代をTJ社が全額負担、ある程度の投資をしながら、事業継続する。
 TJ社を完全民営化(県有施設の払い下げを受け、TJ社の施設と県有施設を一体的に運営)し、TI社と再交渉し、次年度以降も、「チボリ」の名称継続を目指す。
 入園料を1000円程度上げ、高級感のある物販店やレストランを整備。161億円の出資金を減資し、県、倉敷市の資本を地主のクラボウに譲渡。クラボウが、経営の中核企業に。
 魅力づくりや、クラボウが、県が外れて借地契約を結ぶか?など課題も。


A規模縮小、民間による再編案、自主運営案

 民間事業者が、12ha全体を公園と新商業施設の組み合わせで運営。
 岡山県、TJ社から公園を中心部だけ譲渡を受け、民間事業者は、花と緑の公園管理のみを継承する。
 それ以外は、新たな物販・飲食ゾーンを導入し、高級ブランド店のアウトレットモールなどを整備。
 TI社とは、再交渉はせず、チボリの名称は使えない。
 民間事業者とTJ社の関係が問題。
 クラボウが、県が外れて借地契約を結ぶか?も課題。

B土地返還、地主へ委ねる案

 県が50年契約で借り上げている公園の敷地は、地主のクラボウに前倒しで返還。既存施設の活用に期待。
 TJ社の存廃は、クラボウの判断。
 園内施設を出来る限り残し、駅前の公園としての風情を残しながら、地主であるクラボウに倉敷のまちづくりにマッチした形で跡地の開発を要請する。
 撤退ですっきりするが、様々な訴訟は、必至では?


 知事は、B説。議会的には、A説、あるいは、理想は、@ですが、それを意識しながら、A説の修正説もあり、B説も多く、@説もある、という感じで、つまりは、正直、混乱しています。
 A説修正説は、特に、県・市の関与を花と緑の公園部分についてのみ当面は少し残すべきという意味で、すなわち、公的支援の完全に打ち切らないという考え方です。

 いずれにせよ、現在の公費負担はすべきではない、更地には出来ないという意識は一致しているのだと思うのですが・・・。

 先行き不透明です。


 本日は、これから、広島県民文化センターで開催される広島県主催の道州制シンポジウム出席に出席します。
 改めて、広島平和記念資料館も観て参ります。全ての目的が、選挙で勝ち残るがためだけのような、政治家本意の昨今の政治状況に、どこか辟易しており、政治の原点に戻りたく思います。

 それ以上に、予算要求書を読み込んでおかないと、議論が出来ません。

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