2007年11月19日(月)
【呪縛から解き放たれる?チボリ】

 今日も、寒い一日です。
 地元紙朝刊1面掲載が2連発の大きな動きがあった日です。県と岡山市、倉敷市の関係が、良くも悪くも、大きく揺れています。


 本日、倉敷市長と倉敷市議会代表者会議との間で、倉敷チボリ公園の市民公園としての活用についての協議が行われ、「市民公園としての活用は困難である」という結論に達しました。

 実は、この会議が、午前10時からで、急遽、招集した行財政改革・道州制等特別委員会は、10時30分開会。倉敷市の反応は、予想されており、なんとも、寂しい侘びしい雰囲気で委員会が進行する中、上記の報が入りました。予想通り。

 新聞の報道は、分かりませんが、県も市も、チボリ事業から撤退という表現かもしれません。いずれにせよ、これ以上の税金投入は、県としても行えないという雰囲気が、醸成されました。

 しかし、撤退イコール更地ではない、と私は信じています。



 私は、左様な恋愛経験はございませんが、女性に例えるなら、蝶よ花よと崇められた可憐な少女チボリは、数奇な運命を辿り、あれよあれよというまに、奈落の底に。最後は、まるで邪魔者であるかのように、つまらない男達に捨てらる悲しい末路。
 おぉ、可憐に咲いた気高き美しき花、チボリよ、むごい話です。

 しかし、私は思います。チボリは、ここから必ずもっともっと美しく咲く、と。誰もが羨むような魅惑的な大人の女性に、チボリは、生まれ変わると。渡辺淳一に、小説で書いて欲しいくらいです。

 確かに、県であれ、市であれ、税金を投入する行政の支援は、今後、行われないかもしれません。チボリという名前も、来年末には失います。
 土地賃貸契約解除まで18ヶ月必要ですから、最悪、再来年の春には、旧倉敷チボリ公園という広大なペンペン草が生える空き地が広がることになるのかな・・・・?何もかも失ってしまうのか?

 私は、そうは思いません。



 表現は不適切ですが、これで、チボリは自由になれます。少なくとも、行政の手からは離れることが出来ます。

 それは、現状をいかようにも民間が活用できるということでもあります。もしも、地場か、大手か分かりませんが、いわゆるデベロッパーの手による再開発がなされれば、文化芸術施設でない収益を目的とした施設を作っていくことも可能でしょう。

 もちろん、当初のチボリ公園やチボリコンセプトとは、似ても似つかぬ物に、なってしまうかもしれません。あるいは、それは、アウトレットモールかもしれない、ショッピングモールかもしれない、マンションかもしれない・・・。

 いずれにせよ、将来は連続立体化で美観地区と平面で連絡する、倉敷駅前の超一等地に、都市公園が既に出来ていて、いかようにも使える、垂涎の物件があるという捉え方をしない方が、難しいです。私がそういう立場にある経済人なら、迷わずGOです。

 行政が許せても、経済は許せない、ということはあると思います。
 もはや、事実上、行政は何も出来なくなりました。むしろ、民間が進めてくださる方が、活路があるというのが現状です。



 しかし、このことは、関係者の責任問題と裏腹です。144億円以上に膨らんだ累積損失を161億円の資本から差っ引いて、減資するにしても、チボリジャパン社の取締役としての経営責任も含めて、知事の責任が問われる可能性があります。

 いわんや、議決をしてきた県議会に責任がないわけがありません。事ここに至っては、県関係者総懺悔です。有耶無耶にはできません。


 ともあれ、明後日には総務委員会、22日には、再び、我が行財政改革・道州制等特別委員会が続きます。

 12月定例会が、再びチボリ議会になるのは避けられませんが、この問題は、明らかに来春の倉敷市長選挙、来秋の岡山県知事選挙に飛び火します。

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