2007年10月25日(木)
【正念場のチボリと政令市議論】

=======================================
 全国学力・学習状況調査では、競争ではないのだろうとはいうものの、岡山県の小中学生は、イマイチの結果でした。ほとんどの設問において、無回答率が全国平均より高いというのが、ちょっとなぁ・・・。


 本日は、委員会のダブルヘッダー。午前中は、産業労働警察委員会。

 交通規制等の実施状況の中で、私自身がからんだ岡北中学校北交差点の歩行者車両分離信号機の設置など以外に、自転車対策の報告がありました。
 ちなみに、信号機は、年間の設置が全県で45基。道路新設や改良の場所が優先され、なかなか地域の希望が叶いませんが、新たな交通渋滞の要因にもなることもあり、難しいところ。

 10年前から、自転車の事故は、1.4倍に増えていますが、専用通行帯や通行部分指定がどんどん行われています。交通法規の遵守の意味でも「自転車免許」が必要な時期に来ているようにも思うのですが、放置自転車対策などと相俟って、街づくりの一環として、自転車を総合的に考えるマトリックス的な仕組みが必要ではないかと申し上げました。
 自転車専用レーンができるのは環境対策にも資するのですが、問題は、財源。
=======================================

 政務調査会を経て午後から、行財政改革・道州制等特別委員会。2時間半を超える委員会になりました。

 歳入確保に向けた取り組み、入札制度等改革の取り組み、試験研究評価に関する指針の策定について、岡山県の格付けの取得について、最近の地方財政を巡る動きについて、という、ひとつひとつが濃い内容に加えて、倉敷チボリ公園、政令指定都市移行に向けた動き、道州制について、大命題。

 倉敷チボリ公園事業の経済波及効果は、存続の追い風のつもりで、報告を求めましたが、数字の根拠がよく分からず、かえってよく分からなくなりました。
 チボリジャパン社が支払う固定資産税や都市計画税も、平成15年が、1億300万円、16年が9500万円、17年が8800万円、18年が7800万円と倉敷市に貢献しているという大迫力に欠けた感もあります。

 それにしても、倉敷市による市民公園ならば、県と市の協議のテーブルに乗り支援すると言う県と、存続は願いつつも、市民公園のみならず民営化も含めて検討したい市と、風評被害を受けたと知事を責め、県が最後まで責任を果たすべきだと言うチボリ社と、思惑がバラバラのように見えます。

 いずれにせよ、11月中に、市が、12月中には、県が大枠を示したいということなのだと思いますが、実際のところ、非常に分かり難い議論になってきたものだと思います。

 個人的には、ともあれ、県は運営に失敗して済みませんでしたという仕切りが、一回は要るのでしょうが、訴訟や今後の負担を考えると、県の責任を認められないところに、いささか無理があるような気がします。
 今必要なのは、県民の皆様へのお詫びだと思いますが、それをせずに、責任の擦りあいをしているように見えてしまいます。
     ===========================
 今朝の山陽新聞の滴一滴は、良いことを書かれています。

 『立ち止まって考えたいのは、政令市と県議会との関係だ。「いま、なぜ地方分権なのか」(西尾勝、新藤宗幸著、実務教育出版)に「今の都道府県制の下で政令市があると複雑なことになる」と課題が指摘されている。
 県議全定数に占める政令市の区域選出議員の割合は高い。反対に、県は事務や権限を移譲し、政令市に対する仕事は減少する。政令市選出の県議が、岡山市に目を向けすぎるようでは困る。幅広い視野で県政全般をチェックする役割が、従来以上に求められる。
 政令市誕生は岡山市だけの問題ではない。県全体への影響に目配りが必要だ。』
 しごくごもっともで、私自身の問題意識と変わりません。

 ただしかし、29日の区割り審議会で示される資料が、岡山市議会の岡山市政令指定都市調査特別委員会と並行して、我が委員会にも示されたわけですが、説明会等の状況やパブリックコメントを読むにつけても、添付資料の大量の各連合町内会からの要望書を見るにつけても、非常にきついことになっているなぁ、と実感します。

 もとより、私は、あくまで政令指定都市推進の立場で、時期尚早という意見には与しませんが、中間まとめ通りに、最終答申ということになると、事実として、強権発動に近い覚悟が必要になります。

 突きつめれば、区割りが、我々の選挙区にはなりますが、条例制定は、市の専決事項ですから、私は、なにも言及もできません。

Copyright (c) 2007 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp