2004年2月4日(火) 【行政の機動性】

 朝、地方振興局に、ある地域の方と、「砂防地域に指定された地域の砂防川の上の占用」の相談に伺いました。

 このなにげな一行問題は、国、県、市の連携が必要な難問ですが、基本的に、国の法律や指定が、現状と必ずしも一致していないということであり、かつ、事業主体は市で、占用許可は、県が出すという、なんとも眠い話です。


 ここのところ行政の縦割りの間隙を縫うような問題が多く、ワンストップで、幾つかの部・課の方にお越し頂いて、一度に話を聞いて頂くというお願いの仕方をしていますが、一昔前なら、いわゆる「たらい回し」でした。

 どうしても、あらゆる事業には、予算が絡んできますから、窓口は決まらなくてはいけないのですが、いかにも、民間とは、ずれた話です。
 会社組織の都合で、顧客を待たせるような商売は、今時、普通はできません。

 行政にも、機動性が問われています。



 この4月から、商工労働部が、産業労働部に名称変更しますが、一次産業や静脈産業まで含まれるわけで、特に、機動性が問われます。

 午後から、先端研究スタートアップ支援事業の第4回テクノサロンということで、テクノサポート岡山で、工業技術センター所長の「産業技術総合研究所と公設研の紹介」という講演を拝聴しました。

 産学官の連携の中で、要するに、「ものづくり先進県」の実現のために、「研究開発」「技術相談指導」「試験研究等受託」をバランスよく行っていくのが、工技の役目です。
 行政に求められている役割が、大きく変わっていますが、要は産業界のニーズに、機動的に答えていくことが求められています。


 それにしても、空港そばのリサーチパーク内で、工技と隣接したテクノサポート内に、昨春新設のインキュベーションセンターに、わざわざ入居企業を追いやってまで、産業振興財団は、鎮座しているわけですが、果たして、中小企業支援施設として、あの場所が適切でしょうか?

 「ものづくり」の技術支援と経営改善計画や金融支援は、全く異なると思うのですが、中小企業の皆様にとって、使い勝手は良いでしょうか?
 往復2時間かけて行くのがしんどいです。

 遠い将来には、産業振興財団と商工会議所、商工会、中小企業団体中央会といった商工支援組織が、今以上のさらなる連携を取らなくてはいけない時期が来ると思いますが、どうあれ、中小企業のすぐ身近に相談窓口があるというのが、基本だと思います。
 大切なのは、機動性に尽きるわけですから。

 また、そうなると、本庁の産業労働部は、産業振興財団の監督組織、二重組織か、という話も出てきます。それ自体、機動性を欠きます。


 さて、この後、岡山県国際貢献条例第二回意見交換会。意見聴取会が、意見交換会に変わりました。

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