2004年1月18日(日)
【岡山県国際貢献活動に関する条例案に対する意見聴取会】

 本日も、地域の新年会にお邪魔して、ビンゴが、6面待ちになり、たいそう驚きました。それにしても、ここのところ、ビンゴゲームばかりしている気もします。


 今日は、あまりに天気が良く、時間が空いたので、家族で、近場の池田動物園に出掛けました。

 インドゾウのメリーさんは、今年38歳。こいつは、小学校の頃見ていた足を鎖で繋がれた象と同じステップだな。いったい、何十年こうしてるのかなぁ?と、哀れんで見ていたのが、気に入らなかったのか、思い切り、鼻から水をぶっかけられました。
 おもろうて、やがて切なし 動物園

 我が子が、とても「おんびんたれ」なのも実感した冬の日でしたが、子や孫の代まで、今後も、動物園の思い出を共有したいものです。



 夕刻から、「岡山県国際貢献活動に関する条例案に対する意見聴取会」に、岡山ユネスコ協会の会員として、発言しないですよ、と、当局には言って、出席させて頂きました。
(参照:その1408 【国際貢献推進条例について】)

 が、そもそも、協働を謳う条例の話で、「聴取」とは何事か、「意見交換」ではないのかといった発言から始まって、やはり、何事か言いたくなるのは、この条例案が、それだけ不備だからだと思います。
 既に、パブリックコメントは終了していますが、それへの見解を当局が説明するだけでは埒があきません。


 そもそも、何より問題なのが、この条例骨子案が、県議会で付託された委員会では、まるで素通りであった事。
 私が、12月定例会で、噛み付いた形になりましたが、実は、県議会では、NGO・NPOがらみになると、なかなか議論すらできないという実態があります。
 森林保全条例もそうですが、どんどん議論をすれば、良いのですが。

 いずれにせよ、むしろ、実質的な議論は、NGO関係者の集まりでないとできません。

 2月中旬には、2月定例会上程を目指した条例案の条文も出る予定ですが、今日の段階では、出席の方から、かなり多くの意見が出たため、再度「意見交換会」を行う事になりました。


 どうあれ、知事が、秋の選挙で、国際貢献活動推進条例を作られた事を成果のように言われるのでしょうが、岡山県の国際「協力」活動は、条例を待つまでもなく、行われてきており、なにより、精神条例、宣言条例ですから、予算的な裏付けがあるわけでもなく、「どうでもええがな。」という声もあります。

 ただ、私は、いわゆる「NPO条例」と言われる「岡山県社会貢献活動の支援に関する条例」制定の時にも、「NPOの活動について、それが、社会貢献活動かどうか、行政にお墨付きを貰わなくては、行政から支援が貰えないのなら、そのことは、NPOの本旨から外れているし、NPOの自滅である」ということを申しておりましたが、今回は、NGOの「国際貢献活動」に対して、同様の事が言えると思います。


 私は、行政によるNPO・NGOへの「支援」はあっても、行政が、美しく「パートナーシップ」「協働」を言うのは、まだしも、「役割分担」とまで言い出す事には、多いに警戒すべきであると思います。もはや、そうなれば、ある意味で行政機構の一部です。

 それは、NPOやNGOが、「支援」のために、行政の「下請け」組織に「利用」「活用」「管理」される危険を内包しているのです。
 時には、行財政改革としてそれが言われる時、我々は、よほど警戒しないといけません。

 行政が、NPO、NGOと協働するという時は、行政の一部を自滅させる覚悟が必要だと思います。
 NPO、NGOができるのなら、その分の行政は、要するに、不要なのです。
 そのぐらいに重い言葉であると私は思います。


 少なくとも、今のままでは、今回の条例制定で喜ぶのは、行政とごく一部のNGOだけです。
 あるいは、純然たるNGO支援条例も必要かもしれません。

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