2004年1月13日(火) 【冬のチボリ・井原鉄道】

 さて、岡山県議会の公式行事は、本日の行政改革国体等特別委員会の県内調査からスタートです。

 実は、昨秋予定されていたのですが、総選挙の関係もあり、延期していました。それで、寒いんじゃないかな?と思っていた以上に寒い、今日になりました。


 私は、委員長として、外郭団体の調査で、施設を観たり、委員会室で拝聴できる話を県当局から伺っても仕方ないと考え、チボリ公園には、お邪魔して、経営陣の方のお話を伺おう、井原鉄道には、まずは、改めて全員で乗って体感してみよう、という企画を立てたのでした。

 集合場所も、4ヶ所つくり、必ずしも、県庁に集合することはない、なぜなら、倉敷までは、JRで行くから、と、県内調査で、公共交通機関を使う異色の調査になりました。

 おりしも、井原鉄道は、5周年。しかし、沿線の風景もさることながら 経営の難しさの話が重なり、厳しい寒さが、骨身に染みました。


 それにしても、先輩議員の皆様には、本当に申し訳ないような気が致しました。本当に今日は寒かったですから。
 多分、これが、秋なら、ずいぶん印象が変わったことでしょう。

 それでも、チボリ公園では、高谷社長、井原鉄道では、谷本社長(井原市長)に、お話を伺うことができ、非常に成果が上がった調査になりました。



(冬のチボリ) BGM 『冬のソナタ』の『忘れないで』

 私が先日大阪に行った時、関東の方に、「チボリ公園に来られたことがありますか?」と伺うと、「きぼり?はぁ、そこは、木彫が、たくさんあるんですか?」と返されました。
 「木彫公園」も、おもしろい!!烏城彫りもあるでよ〜。

 さて、チボリ公園を管理する「チボリ・ジャパン株式会社」は、今やテーマパークの再生にかけては、全国的に著名な高谷社長のもと、各種の経営改善に取り組まれ、昨年度も、中期経営計画に比して、一定の損失圧縮を達成されるなど、経営改善化に向けた努力を続けながら、さらに、適切な管理運営に取り組んで頂いています。

 ともかく、「癒しの公園」、県民公園であるチボリ公園の特性を生かしつつも、年間入場者100万人でも経営が成り立つように、「一人三役主義」を掲げ、非常に大胆なリストラが行われてきました。
 間違いなく、チボリ公園は変わっています。

 社長のお言葉を借りれば、「大出血を止める」ために、自らは無報酬で、心意気や使命感で、県の最大の課題であるチボリ公園の経営改革に取り組んでこられました。
 これだけのことは、まさに、高谷社長でなければ、成し得なかったことであると思います。


 ただ、今後のチボリ公園を思う時、確かに、1000円を割るような入場料が理想としても、5年間で35億の県からの補助金、さらには、7億円の地代を支払い続けることが、いつまで可能なのか、抜本的な治療をするという姿勢で、将来像を決する時期には来ていると思います。

 あるいは、土地を購入してしまうか、あるいは、県は手を放してしまうのか。


 JR倉敷駅の高架がいつになるのか、さっぱりわかりませんが、倉敷市にとっても、チボリ公園をどうするかは、極めて大きな課題です。

 倉敷駅周辺をどうするのかは、今春行われる倉敷市長選挙の争点になるとも思われ、多いに注目されるところです。



(冬の井原鉄道) BGM 『北の国から』

 井原鉄道株式会社は、先日1月11日に、開業5周年を迎えましたが、沿線住民の脚として年間百万人を越える利用があり、徐々に地域に根付いてきています。

 しかし、経営状況はかなり厳しく、人件費カットに加えて、昨年度には、関係自治体の協力による新しい経営支援策も、まとまっています。

 50年来の夢ということですが、鉄建公団が事業を進めている途中に、国鉄が民営化。地元の要望で、第三セクター経営になったわけですが、当初より苦戦は予想されていました。
 なにしろ、国道は併行して走りますし、少子高齢化で、通学生徒も減少しています。


 特に、実は、JR総社駅乗り入れを見ても分かるように、吉備線の延長として位置付けられているはずが、実際は、JR倉敷駅乗り入れを望む声が圧倒的に多く、しかし、倉敷に行くには、どうしても、清音駅で、伯備線に乗り換えないといけないという利便性の悪さ。
 いわんや、JR岡山駅乗り入れとなれば、たいへんなことです。

 清音ー総社は、JR線利用のため、年間5800万円をJRに支払っているわけですが、清音駅始発にしようにも、その改装に2億円かかり、このあたり、民間企業であるJRは、非常に厳しいようです。

 おりしも、吉備線の路面電車化の議論が進んでいますが、こうした事業は、全て、JRの協力がないと、前に進みません。



 ところで、チボリ公園にせよ、井原鉄道にせよ、確実に救う方法があります。
 それは、195万岡山県民が、年に一回以上、チボリ公園に行き、井原鉄道に乗って楽しむことです。

 実は、それが、最も有効確実な支援策なのです。

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