2003年12月27日(土) 【岡山市政懇談会】

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 本日は、自由民主党第一選挙区支部および第二選挙区支部主催の岡山市政懇談会。
 仕事納めの翌日ですが、毎年恒例になった市長はじめ市の執行部の方との意見交換会は、本当に勉強になり、ありがたい限りです。

 数年前までは、ともかく岡山市選出の大御所の県議会議員の中の最若手議員で、質問のマイクをとることすら、遠慮がちでしたが、さすがに、5年目ともなれば、かなりずうずうしく発言させて頂きました。

 自分の中では、この会は、ある種のバロメーターと考えています。一年また一年、県議会議員として、この会で、己の発言に重みが増すことが成長の印であり、例えば、5年後を想定した時に、40代前半であっても、中枢としての発言ができなければ、愛する岡山市、岡山県のために、己の責任を果たしていないことになるのではないか、とすら思います。


 岡山市も、12月で、人口63万8000人。来年中には、64万人の大台に乗るぐらい人口の社会増も増えていますが、求人率1.34と、全国的には、決して低くないものの、平均給与所得は、下がっているそうです。

 その中で、特に気になった話は、生活保護需給者の急増です。もちろん、憲法25条に認められた社会権として、当然の権利ではありますが、それにしても、今回の11月岡山市議会でも、補正予算の9割が、いわゆる扶助費。

 年金負担の増加の一方で、生活保護の高止まりは、重い財政負担になっています。岡山市は、歳出総額1936.5億円のうち、320億円以上が、扶助費です。

 とりわけ、岡山市の生活保護受給率は、1000分の14で、日本平均の1000分の10を大きく越えています。ちなみに、大阪市は、1000分の36で、社民党の支持率を越えて政党ができるほどの笑えない状況になっているそうです。

 国が、1兆円の補助金を切っても、生活保護に係る補助金は、500億円増えているような状況ですが、市民の100人に1人以上に、現状の生活保護を支給すること自体に、今後無理が生じてくるようです。

 ある意味、条件の良い所で、生活保護の支給を受けるということで、岡山市への流入もあると考えられ、かなり深刻な問題になっています。



 乳幼児の医療費公費負担の対象年齢引き上げについては、最重点課題ですが、「財政力に応じた応分の負担を」というのが、悲しいかな現段階の県の公式見解。

 私が、非常に気になったのは、公共交通体系の整備についてです。

 特に、パークアンドバスライドという、ある意味ソフト的な面もさることながら、JR岡山駅西口の整備は、基本的に市が行うものですから、西口市街地再開発と相俟って、その方向が気になるところ。

 私の最大の関心は、実は、路面電車の駅前乗り入れと、JR吉備線のLRT化の問題です。これらは、中環状道路整備を含めて、県の施策にも大きく影響します。

 市当局は、JR岡山駅東口・西口のバスターミナルの整備、特に、西口については、西、北の方向別のバスターミナルを整備したいということですが、10年、20年という視野では、JR吉備線のみならず、あるいは、JR津山線まで含めて、LRT化を検討して行く方向になるのではないか、という見解でした。

 5分、10分おきに、岡山駅に、LRTが入って来るとなれば、自家用車から公共交通へのシフト、交通渋滞の緩和にも繋がると思います。

 もちろん、国、県、市、なによりも、JRの考えが合致して初めて動いていくことですから、性急に事を進めることは、得策ではないにしても、夢というよりも、目標として、私も、県サイドに、要望していきたいと考えています。



 なお、政令指定都市化、中央南小学校(跡)地については、私自身は、時期不適切と考え、敢えてあまり発言いたしませんでしたが、県議サイドも、少なくとも、政令指定都市化をめぐる過去の県議会での議論の経緯について、十分勉強した方が良いのではないか、と思いました。

 ある種の議論の継続性への意識がないと、ゼロからの説明が必要になります。

 おそらく、県サイドからは、「推移を見守る」という以外、今の段階では、残念ながら言えないと思います。

 少なくとも、個人的には、それよりもなによりも、双方の市議会の方が、結局まとまらないのではないか、と、危惧しています。

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