2003年10月7日(火) 【三位一体の削減】 | ||
いよいよ明日8日、新行財政改革推進委員会より、第三次行財政改革大綱に対して、知事に、「提言書」が示されます。
10日金曜日には、これを受け、「第三次行財政改革大綱案」が決定・発表され、パブリックコメント開始。 27日には、議会全員協議会に係り、31日には、パブリックコメント終了。 11月中旬には、「行革大綱」が決定・発表されます。 にもかかわらず、我々は、少なくとも、大綱(案)概要(案)を知ってはいます。 信義則上、数日間は申し上げあげられませんが、その内容は、まさに、三位一体の削減と言えるような内容で、かなり議論を呼ぶものと思われます。 しかし、それにしても、私がわからないのは、これだけの内容が、おそらく推進委員会でも、我々の特別委員会で示されることなく、要するに、端からそのつもりだったのを、議論だけさせておいて、錦の御旗の如く、様々な意見も「聞きましたよ」という形にしたいだけだったのではないか。 そんな空虚な気持ちも残ります。 私がした報告は下記のようなものでありましたが、いったいどれだけ反映されるのか・・・・。全体協議会では、仮にですが、ひっくり返せるということはないでしょうし・・・。何か、ちょっと滑稽な気がしてきました。 最近、寝付けないと、「加治隆介の議」を読み返していますが、議院内閣制すら、なかなか政治力で変えられないのに、大統領制下では、いよいよ「お上」に、お願いしているようで、例えば、お手盛りに対して、執行権がないゆえに、決して政治家足り得ない地方議員が、「先生」と呼ばれて、その気になれば、とんだ「裸の王様」になります。 やはり執行権を持たねば・・・・・・。 《行政改革・国体等特別委員会中間報告》 行政改革・国体等特別委員会に付託されております事件のうち、第3次行財政改革に関する調査について、中間報告を申し上げます。本委員会は、5月の委員会を皮切りに今月22日まで都合5回の委員会を開催し、行財政改革の重要課題について、集中審議を行ってまいりました。 その議論の一端をここに報告させていただきます。 1 まず第3次行革の目等的につきまして、 (1)財政の健全化だけでなく、県民・納税者の方々に対するサービス をいかに推進するかという観点が必要であり、 (2)行財政改革は、知事部局のみならず、教育部門や警察部門にお いても取り組まなければならない重要課題であるという意見など がありました。 2 次に県民合意の形成につきまして、 (1)これまでの2次にわたる行革努力がどういうものであったか。 また、 なぜ第3次行革が必要になったのかを、県民の皆様に十分お知ら せしておく必要があり、行政を成功させるためには、県民の皆様を はじめ、市町村、業界団体等からの御理解と御協力を得ることが 必要不可欠であることなどの意見がありました。 3 次に、財政改革につきまして、 (1)これまで幾度となく財政改革に取り組んできたが、臨時、異例の歳 入対策に頼るという、いわば自転車操業的な体質は変わっていな い。歳出に歳入を合わせるというこれまでの財政運営を、歳入見 通しに合わせて、歳出予算を組むという財政運営に転換すべきで あるというものや、 (2)三位一体の改革が地方の実情を踏まえた改革となるよう国に対し て強く要望するとともに、地方の公債費負担を軽減する仕組みに ついても、強く要望していく必要があるという意見、 (3)また、歳入確保のためには、県税や県営住宅使用料等の滞納を 放置することなく回収に努めることが重要であり、社会的不公平も 是正されるという意見などがありました。 4 次に事務事業の見直しにつきまして、 (1)仕事を減らさずに支出を減らすには限界がある。基本的に公共が どこまで役割を受け持つか、思い切って民間に移せるものは民間 に移す、官と民の役割分担を真剣に議論すべき時期に来ている。 不要なものは不要とし、行政サービスとして取り組むべきはどこま でなのか、それを今考えなければならない。 もちろん、不採算部門 を続けることも公共の重要な役割であるなどの意見がありました。 5 次に、外郭団体・審議会等の見直しにつきまして、 (1)第3次大綱で示される見直し方針に基づいて、個々の外郭団体や 審議会の具体的な見直しを、早急に進めることが必要であるという ことや、 (2)審議会等の見直しについては、法律で設置義務のあるものを除き、 ゼロベースからその必要性を検討すべきである。 本来、執行部と 議会が議論して決定していくべきことを、審議会等から提言や答申 を受けるという形に逃げ込んでいるように思われるほどの意見が ありました。 6 次に職員の定数管理につきまして (1)職員定数は、本来、仕事量により決定すべきもので、初めに定数 削減ありきではない。 事務事業の見直しをしっかりと行った後、初 めて定数削減が実施できるなどの意見がありました。 7 次に、地方振興局の見直しにつきまして、 (1)住民サービスの原点は振興局にあり、振興局はしっかりと機能して いる。一部の市町村長から、振興局不要論や振興局弊害論が出て いるが、全市町村長を対象としたアンケート調査結果などにより、振 興局に対する真の評価を確認する必要があるという意見や、 (2)振興局の機能をどうしていくかについては、市町村との連絡調整、 広域的な視点での行政執行などの役割も考慮する必要がある。 ま た、その際は、合併による市町村の自治能力の高まりも考えながら 検討を進める必要があるという意見、 (3)岡山市、倉敷市は中核市となり、県との役割分担も変化してきてい るので、岡山、倉敷の両局については、他の局とは異なる対応を検 討する必要があるというもの、 (4)また、振興局の統廃合により、局の数をいくつにするかは、職員定 数と財政面で想定される削減効果を判断材料の一つとすべきであ るという意見、 (5)振興局の統廃合により、廃止または縮小される局の職員の移動が 生じる場合は、事務スペースをいかに確保するのか、あるいは空 いたスペースをどのように処分または活用するのかの検討も必要 であるという意見、 (6)振興局のみならず、教育事務所やその他の機関についても、時代 の大きな変化を踏まえ、見直しが必要であるという意見などがあり ました。 8 次に第3次行革の推進体制につきまして、 (1)今一度、職員の皆様に行革の必要性を周知徹底し、職員一人一人 の主体的な取り組みを促すとともに、第3次大綱の方針に沿った具 体的な見直しが着実に推進されるよう、全庁的な進行管理が必要で あるとの意見などがありました。 以上、様々な意見を報告いたしましたが、このほかにも貴重な意見が たくさんありましたので、是非、本委員会の会議録も御覧いただきたい と存じます。 なお、県当局におかれましては、これらの意見を踏まえて、第3次行 財政改革大綱を策定され、集中的かつ抜本的な改革を推進されるよう 要望するものであります。 以上、御報告申し上げます。 | ||
Copyright (c) 2003 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp |