2003年6月6日(金) 【6重苦の県財政】

 本日は、委員長として、2回目の行政改革・国体等特別委員会。委員長のレベルに合わせて、財務課長より、1時間以上、財政の「いろはのい」から、みっちりと財政改革の取組みについて、まずは、レクチャーを受けました。委員会としては、極めて珍しいことです。

 いわば、この秋に提出される「第三次行財政改革大綱」の前提となる総論部分の確認です。

 いまさら聞けないような逐一のテクニカルタームの説明、グラフのいちいちの細かな説明も含め、基礎からじっくり伺い、改めて、委員全員で頭を抱えました。
 これは惨い。感覚的には惨いとわかっていても、惨すぎ・・・・・。


 岡山県は、 「第一次行財政改革大綱」の「歳出の急増の危機」から、「歳入の現象に伴う危機」へと新段階となっています。
 一難去らずに、また一難。今年度予算では、過去最悪の収支不足。「岡山県よ、お前は、既に死んでいる・・(北斗の拳)」?

 起債制限比率(要は、自前の自由な収入のうち借金返済に充てる割合)は、全国ぶっちぎりのワースト1。

 県財政の抱える問題は、いわば6重苦。要は、( )のような話。まるで極道の亭主のようです。しかし、それにも増して、国と地方自治体の関係、構造そのものが大きな問題です。

 @地方債依存体質の定着
    (赤字分をまた借金で埋める癖がついたんじゃ。)

 A臨時的歳入対策の限界
    (本来手をつけてはいけん貯金に手をつけたった。
     それも、もうないんじゃ。)

 B特別会計に起因するさらなる収支不足拡大の危機
    (別の商売でも失敗するがな!借金どうする!?)

 C起債残高の増大に伴う収支圧迫の懸念
    (借金してまで仕送りしてくれた親のその借金は、
     結局こっち持ちかもなぁ・・・・?)

 D硬直化した財政構造
    (もはや生活していくのが、めいっぱいで、新しいこ
     とはできんがな!)

 E税収増による収支改善の限界
     (儲けたら、その分、仕送りが減る。これじゃ、儲け
      ても仕方ないじゃん!)


 秋の「第三次行財政改革大綱」の発表に向けて、民間の「岡山県新行財政改革推進委員会」の動きも、多少は気にしながら、進めていた行程も、今日の説明で、いきなり変更。
 あまりに重要すぎるという理由です。

委員会としては、

第1回 行財政改革の取組み状況、今後の審議の進め方
第2回 行財政改革の取組み状況、財政改革
第3回 行政組織、地方振興局制度、職員定数
第4回 外郭団体、審議会
第5回 行政評価制度、電子県庁の推進、情報公開制度、
      県民参加、ボランティア・NPO活動の促進
      委員長報告(骨子案)

9月定例会で、委員長報告

第6回〜第10回 5回までに審議できなかった項目、個別に外
             郭団体の審査


 としていたものが、今日の内容を第3回も引き続き論議します。

 基本的には、委員会は、執行部からの報告を議題として、議員が追認する形で進んでいましたが、今委員会は、議員主導。議員の都合で内容が変わります。ガチンコ。

 おまけに、午後までえんえんとやろうじゃないかという雰囲気に加えて、議員運営委員会の承認が要りますが、委員会の回数が、増える可能性も出てきました。
 ほとんど例はないと思われますが、委員会の回数は、増やせるのです。

 本来は、県民にあらゆる情報を開示し、県民総力を結集させねば、岡山県は、本当に終わりです。小手先では済まない話です。


 運営について、わざわざ好んでするような不手際が多いため、しばしばベテラン議員から委員長が止められ、議員側の委員同士でやりとりするという、見たことのない委員会になりつつあります。自由闊達な雰囲気は、非常に良いことで、なにか、盛り上がって参りました。3回目以降が実に楽しみです。

 実に重要極まりない委員会です。やらねばなりません。岡山県を更生させねば、困るのは、子ども達です。

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