2002年7月4日(木) 【キャリア】 | ||
岡山県には、中央省庁からいわゆるキャリアの役人が、何人か来ています。基本的に30歳前半で、通常50歳程度でなる課長職につき、良くも悪くも、硬直した組織に、刺激を与える存在です。
個人的には、長幼の序こそ、人間関係の基本だと思っていますが、私は、年齢が近いので、かえって感じませんが、通常は、叩き上げで少しずつ上がっていくのですから、職員の方にとっては、そう愉快でもないかもしれません。 腫れ物に触るような意識で、数年の辛抱と耐えているケースも、あるでしょう。いわんや、同年齢の職員は、たまらないのではないかと思います。 しかも、中央からの「人質」の意味しかないのではないか、という人も、時には、あるようにも思いますが、ある意味、日本に対してはいざ知らず、岡山県に対しては、生涯賭けた責任がないぶん、たとえ、知事に対しても、伸びやか、かつ、大胆に提言することも、性格によっては、できるということで、即戦力です。 逆に、実績として、短期間で結果を出さなくては行けない分、たらたらやる時間はないわけですから、彼らは、常に非常に本気だと言えます。そういった意味では、地方に来た彼らには、違和感や焦りの気持ちがあると推察しますし、一面的な批判は、全くあたりません。 彼らは、様々な意味で、間違いなく人材であり、どう使いこなすか、どう吸収するかは、まさに上の技量と言えると思います。 長い目で見れば、議員も、どうでも良いと思いますし、そうであれば、逆に、こちらも楽です。いわば、別に凝りがありません。 地位が、多くのチャンスや、なにより情報を与えます。やがて中央官庁に戻る彼らが、この岡山で本当に地域の方と接して、行政を行う術を身につけるのなら、それは、ひいては、日本国のためです。 私は、彼らと岡山県民をいかに結ぶか、しかも、いわゆる「偉い」方ではない市井の方、市民の声と、どれだけ繋げるかは、責務ぐらいに思っています。彼らが、上っ面だけを見て中央に帰らないことを切に願うゆえに。 そしてなにより、時間がない中で、実績を残さなくてはいけないという意味では、我々は、共通なのです。 要するに、良い意味での競争なのです。 さて、府知事の登竜門(?)の副知事に、再び中央官庁の女性が登用されます。広島市のような議会の反対は、皆無です。 むしろ、楽しみです。新しい風を多いに期待させて頂きます。 ※ キャリア 公務員試験採用1種(旧・上級甲)合格の高級公務員。事務系の行政・法律・経済のほか、技術系区分が数多くある。幹部要員として行政事務に習熟するよう、極めて速いスピードで要職を転々と異動・昇進。 これは役所のトップを選抜する過程でもあり、最後まで残れない者は50歳前後で退職していくのが現状。 | ||
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