2002年3月20日(水) 【審議会】

 本日は、ある審議会に、学識経験者ということで出席させて頂きました。多くの審議会がそうであるように、この審議会も、昭和44年制定の法律に基づいた条例により設置されています。

 法律は、「都道府県知事の諮問に応じて」「に関する重要事項を調査審議し及びこれらに関し必要と認められる事項を関係行政機関に建議することを任務とする審議会その他の合議制の機関を置く」とします。

 答申に対して、市民の意見を聞いたとして、行政は法的でなく、心情的な根拠を持って、施策を推進しますから、この審議会や委員会の意見というのは、極めて重要なのです。
 しかし、非公開のものが多いことや、メンバーの選定そのものに、公平性を欠く場合も、ないではなく、超多忙の中、出席されるそうそうたる委員の皆様には、誠に申し訳ないのですが、多少疑問を感じています。

 もっとも、過去に審議会や委員会に出席された多くの方から、行政の筋書き通りに円滑に進めることが暗黙の了解事項で、発言も制約される雰囲気がある、ということは、度々指摘されています。逆に、行政にとって不都合な方は、端から、あるいは、二度と、委員に選ばれないでしょう。

 そして、多くの市民・県民の代表の方とともに、我々議員も、学識経験者として、あて職として審議に参加するわけです。さすれば、委員として知事は、議員にも諮問し、議員がメンバーに含まれる審議会が答申を行うわけですから、議員は、答申を受けた行政の施策につき、結果として、お手盛りで、チェックすることになります。

 個人的には、これは、審議会で黙るにせよ、発言するせよ、議会制民主主義に相反する悪しき慣習ではないかと思います。馴れ合いと指摘されても仕方ない部分で、変えていく必要があります。

 今日は、たまたま45分で終わりましたが、委員報酬・旅費が、約1万円。この多寡は、一概には言えず、人によっては、大損失かもしれませんが、出ている私自身も、ちょっと割り切られないものを感じています。
 議員ではない委員で、過去に返された方もおられるそうですが、すみません、最近、出費がかさんでいるので。これでおかしくなるのです。

 なお、このあて職は、自民党に限ったものではありません。

 審議会や委員会の全てが議論を尽くされていないわけではなく、委嘱を受け、熱心に取り組まれていた方を幾人も存じ上げております。また、結果として、NPO、NGO、福祉関係のものなどは特に、かなり良い答申や提言が出ています。
 審議会や委員会の全てがいけないというわけではありません。また、後段については、委員の方の旅費がどうというわけではなく、あくまで、審議会のメンバーになるべきではないと私が考える議員の側を問題にしています。

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