2001年12月24日(月・祝)
【岡山県総合教育センター】

 今日は、X’masイブだから祝日ではないんだ、ということを子どもは、わかってくれるでしょうか?

 昨日の吉備高原都市の中、丁度、吉備高原総合リハビリテーションセンターの北に、岡山県総合教育センターが建設されます。平成9年の行財政改革により、「当分の間凍結」されていたものが、昨年12月「従前の計画による事業規模を2分の1程度まで縮小しつつ、事業化を図る」と方針決定されました。

 そして、この10月基本計画が策定され、10億円の大規模事業ですので、評価委員会の評価が出て、実施方針が策定され、平成18年度開所といった流れです。
 また、事業手法は、おなじみ「PFIの’ような’形式」。岡山では、コスト削減をすることが至上命題のパブリックのイニシャチブで、プライベート・ファイナンス・イニシャチブとは別物です。削減効果は、1億円、ということです。

 要するに、事務作業を膨大に増やして、ご迷惑をお掛けしないようにリスクも残しつつ、僅かに安いローンを組むという、もはや「岡山版PFI」と私は呼びたいのですが、この施設の整備については、国庫補助制度や地方交付税のある起債がなく、全額県費負担ですので、造るのなら、やむをえない、という側面もあります。

 さて、従前の計画は、時代の変化に対応した教育研修の施設とするため、既存の県教育センター(古京町、昭和38年)と情報教育センター(赤坂本町、昭和49年)を統合した総合教育研修機関を設置するというものです。
 特に、先導的な調査研究やカリキュラムセンター、障害児教育センター等の機能を持たせるとともに、情報教育の拠点施設とするということです。

 これらについては、必要性はあると思います。両施設は、確かに手狭でありますし、とりわけ、不登校、中途退学さらには、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥、多動性障害)など研究、対処すべき課題が急増しています。

 ただ、天体観測室、プラネタリウム、テニスコート、147名の宿泊施設等々、概算102億円の施設が本当にいるのか、ということで引っかかり、当初の2分の1になったわけです。
 もっとも、平成8年度に実施設計がなされて、既に、25.3億円を支出。今さら止められない、というのが実際かもしれません。


 ところで、個人的には、吉備高原(既開発エリア)の整備促進の観点から、事業実施の必要性が言われることには、抵抗があります。それは、教育とは別問題です。
 一番の問題は、例えば夏休みに、教師の研修をしますということになり、吉備高原くんだりまで、県北から通ってくるのか、いっそのこと、旧国立病院(新総合福祉ボランティア会館用地ですが)の方が、使い勝手が良いのではないか、看護婦寮もそのまま使えるではないか、利用する教師が困らんか?と思うのですが、「様々な思惑」で、やると言うのなら、仕方ない。
 少なくとも、教師側からすれば、どうせ造るなら、宿泊施設は、いるだろうな、と思います。

 ただ、もともとがバブル期の発案です。止めることもできたはずのものです、ということは、お伝えしておきます。

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