2001年8月31日(金)【にっこり笑って反対しよう】 | ||
さて、インキュベーションセンターについて、本日、執行部の方と個別に議論。
終始和やかでしたが、決裂しました。なにしろ、実は、日頃から「懇親」ができているので、かえってはっきり是々非々を申し上げられました。 少なくとも、eビジネスについて、あの場所(岡山空港そば)が適切でないのではないか、ということでは、意見の一致を見たと思います。 また、民間で、法律家まで含めたIT産業支援ネットワーク設立の動きもあるそうで、いよいよどうかな、とは、内心思われているようです。 しかし、あくまで、ものづくりの施設であることは、強調されました。「させてください」とのことです。かように、あくまで、岡山県行政主導の施策です。 企業集積の起爆剤になれば良いと思われていることも、一部上場企業が出てきたり、研究室からリサーチパークに工場を建てる会社が続出する、そんな大きな夢を描いておられることは、実によく分かりました。 民間のPFI事業者に、あるいは、全国に人脈のある凄いインキュベーションマネージャーに、どんどん発想を出させて、行政は、それを審査します。東京からも企業進出させます・・・・。そんな計画を推し進めたいのです。 実は、このインキュベーションマネージャーをITのプロでない画家がやっている県もあるんですよ。(・・・佐藤真治、無言) そこに今、何もない、誰もいないのに、「・・・に、させる」「・・・・に、させる」と続いていく無責任な他人任せの白昼夢には、私は、やはり付き合えません。そんな物凄い人材がいたら、今、ここに連れてこんかい。いても、とっくに諸葛孔明は、民間が、採用してるでしょう。 民間は、全部、生き死にです。箱モノを造ることにしてから、その後を考える経営なんかあるか。 そもそも、明日食うのに困っている人間に、あさってのでかい夢を語ってもらっても困ります。行政が、税金でロマンを追求する時代ではないのです。行政が、全面に出て行く時代ではないのです。 『悲しい色やね』や、やしきたかじんの『大阪恋物語』を聞いているのではないのです。そもそもが、夢なら「自腹」で追っかけんかい。 私は、ITや、インキュベーションや、ITによるものづくりを否定しているわけではありません。 箱モノよりも、研究開発費に税制面で優遇措置を講じたり、ITによるものづくりでも、既存の民間の空き工場や空き倉庫を改造していく方が、遥かに民間も喜ばれるし、波及効果があるのではないですか。おそらく、民間のものづくりのインキュベーションも、そのうち出てきますよ、と申し上げました。 誠に申し訳ないですが、この事業計画を伺って、私が、銀行でしたら、とてもご融資できません。連帯保証人としても、とてもハンコはつけません。わりとはっきり申し上げました。 したがいまして、債務負担行為を含む補正予算案は、反対します。それは、いわば商工労働部への私のエールで、悪気は、そうありません。ともかく議論が足りていません。これで、ゴーサインは、出せません。 行政の方や議員同士で仲良くする為に議員になったんなら、何も申しませんが、私の後ろには、10945人の方、いや全岡山県民がおられます。岡山県民にとって、この計画は良いと思えません。また、私は、未来からの使者で、未来がNOと言っているのです。ですから、NOです。 次回の委員会では、おそらく私だけだと思いますが、補正予算案に反対で手を挙げますので、よろしくお願いします。てな、調子でした。 まず、委員会では、反対1、賛成多数で通りますし、委員会の決定を本会議は、追認するだけなので、インキュベーションセンターは、できることは、間違いないでしょう。それが、多数決です。 皆様は、15年払いの37億円の借金を新たにされますので、あとの支払いは、よろしくお願い申し上げます。どうか有効に施設をご利用ください。 ところで、委員会では、反対に挙手しますが、あとの問題は、本会議での採決です。ここで、どちらにせよ、賛成の起立はしないのですが、明確に反対するか、反対の意味で退席するかは、まさに、PFIに関しての知事答弁如何でしょう。 いずれにせよ、党議に反することになります。にっこり笑って反対します。 ご了解ください。 もちろん、これは、序章に過ぎません。 | ||
Copyright (c) 2001 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp |