過去の岡山県議会一般質問集 <内尾県有地問題>篇 | ||
<平成24年6月定例会>(2012年6月26日)
(佐藤) それでは次に,内尾県有地,我々はこれを内尾グラウンドという言い方しておりますが,内尾グラウンドへのメガソーラー誘致についてお伺いいたします。 いわゆる再生可能エネルギー特別措置法の買い取り価格や発電設備の認定基準等が決まっていく中で,県内候補地にメガソーラーの設置を希望される事業者に動きが出ている中で,候補地である岡山市南区の内尾グラウンドについては,改めてその推進に疑問を呈させていただきます。 昨年6月定例県議会で,知事は,内尾県有地の地元関係者に対しましては,県の新たな事業により使用できなくなる可能性がある旨の説明を行い,御理解いただいたものと考えておりますと答弁されましたが,私は県民の皆様もこの内尾グラウンドがメガソーラーの誘致の場所になっているということを,実はまだ十分に御存じない。それをやられるのであれば,よほど理解いただくために,御努力いただかなくてはいけないと申し上げました。しかし,その後,地元への何の説明もないままに,ここに来ていきなり事業者の申請があり,グラウンドを予約してもメガソーラー誘致により使用不能になる可能性がある旨のお知らせが利用者に配られました。議員のもとには,7月中には事業者を選定する旨のファクスが届きました。昨年の候補地発表からここに至るまで,岡山県は一切地元町内会等に対して説明を行っておりません。あえていえば,子供会等にはこういうことが起きていると,私が報告に回り,説明会の開催を求めても,必要ない,時期ではないと拒んできました。私は,全くをもって理解に苦しみます。今議会でも知事は,実績として,繰り返し繰り返し対話の県政,開かれた県政という言葉を使われました。それは,換言すれば,説明責任を果たすということだと思います。あえていえば,多くのトラブルは,説明責任を果たさなかったことで起きていたわけであります。今までの内尾県有地,内尾グラウンドの経緯についてどのように認識をされているのか。これは,大変皮肉な言い方になりますが,そもそも県有地であれば,地域住民が使っておられようがおられまいが,何の説明もせずに,何に使ってもよいんですか,あわせて知事にお伺いいたします。 以下,それぞれにお伺いいたします。 まず,昨年の4月28日,いきなり新聞にメガソーラー誘致候補地が発表されました。我々は,統一地方選挙で改選され,所属委員会さえも決まっていない状態で,全くこのことに議会は関与しておりません。いきなり発表された経緯について,また,今後も議会は関与しないのか,お知らせください。また,20カ所が選ばれた経緯についてお知らせください。 次に,保健福祉部長に伺います。 保健福祉部長,利用状況等勘案された上で,あえて候補地にこれを挙げたのでしょうか。 次に,産業労働部長に伺います。 挙げられた候補地については,産業労働部はどういう判断で,どのような手段で誘致活動,立地活動を行っておられるのでしょうか。関連して20カ所挙げられた候補地について,第3次おかやま夢づくりプランでは,平成28年度までに20カ所の誘致が目標ですが,あと5年間ですべての候補地に誘致できると考えておられるのか,お知らせをください。 また,環境文化部長にお伺いします。 グラウンドの隣接地には,環境保健センターの未利用地部分がありますが,どのようにかかわってこられたのか,お伺いをいたします。 以上に基づいて,知事はあくまでもメガソーラーを内尾に誘致されるおつもりかどうか,後でお伺いいたします。 (知事) まず,認識についてのお尋ねでございますが,内尾県有地は公害防止センター基本構想等を実現するために,昭和50年前後にかけて取得したものでありまして,環境保健センターを初めとして各種施設の整備を行ってきたものであります。また,未利用地につきましては,当面の利用計画がなかったことから,地元の要望にこたえ,地方自治法上の目的外使用といたしまして,子供会を初め地元の方々に無償で使用していただいてきたものでありますが,このたびメガソーラーの誘致を県の重点施策として位置づけましたことから,内尾県有地につきましても有効活用を図りたいと考えているところであります。 なお,利用者の方々に対しましては,機会をとらえ,お知らせしてまいりましたけれども,県には直接御意見等は寄せられていなかったという経緯がございます。また,地元の子供会の方々等に対しましては,先般,私自身お目にかかりまして,御要望も承りながら私からの考え方も御説明を申し上げてきたところでございますが,今後とも,地元の方々には丁寧に御説明をさせていただきたいと考えております。 次に,候補地選定の経緯等でありますが,昨年2月議会におきまして,「県有地や市町村から提案のあった候補地について,現地調査を行い,広く公表する」との方針を示しまして,これに基づき昨年4月に,これは4月28日でありますが,公表したところであります。 なお,公表いたしました20カ所の候補地は,昨年1月に庁内の各部局及び市町村からメガソーラーの立地が可能な用地を調査し,その結果を取りまとめたものでありますが,昨年4月は,議員も御指摘をされましたとおり,県議会議員選挙の時期でありまして,議会への報告ができないという中で,再生可能エネルギー特措法案が3月11日に閣議決定をされまして以降,多くの事業者から早急に候補地の実態を把握いたしたいとの強い要望がございまして,これを受け,公表したと,こういう経緯でございます。 (環境文化部長) 環境保健センターのかかわりについてでございますが,環境保健センター敷地北東部に約0.5ヘクタールの未利用地があり,行政財産として保有しておりますが,当該土地につきましては,現時点では利用計画はございません。 (保健福祉部長) 候補地に挙げた理由についてでありますが,内尾県有地は子供会のソフトボールを初め数多くの方々に御利用いただいているところでございますが,あくまで未利用地について当面利用計画がなかったことから,行政財産の目的外使用として御利用いただいているものでございます。このたび全庁一丸となってメガソーラーの誘致に取り組むこととしたことから,保健福祉部としても内尾県有地について立地可能な候補地としたものであります。 (産業労働部長) 誘致活動等についてでございますが,候補地は県が優先順位をつけるのではなく,事業者が客観的に判断できるよう,各候補地の面積や賃料,土地の形状や用途規制等の情報を提供しまして,補助制度や晴れの国の優位性などもアピールしながら,市町村等と連携して誘致に努めているところでございます。夢づくりプランに掲げる20件の目標につきましては,公表しました候補地の中には事業者が関心を示されないものもあるため,候補地以外への立地も対象に,目標達成に向けて全力で取り組んでいるところでございます。 (佐藤) 御答弁ありがとうございました。 ここからが一問一答式ということで,私も全く原稿がありませんので,もうがちんこでやらさせていただく,まさに一問一答ということでございますが。先ほど知事の御答弁の中で,機会をとらえて説明したと,そしてさらには,意見がないと,地域から意見が出とらんじゃないかということがありましたが,要は説明してないんですから,意見出しようがないんじゃないかというのが普通の考えなんですが。 まず1つ最初にお伺いするのが,機会をとらえて説明されたとおっしゃられましたが,何の機会を,いつ,どのようにとらえて,どんな説明されたのか教えてください。 (知事) お答えいたします。 これは担当のほうがやったので,私もその報告を受けておりますから,それを御説明いたしますと,通年利用しておられます2団体の方々に対しましては,昨年の4月28日付で文書で郵送をさせていただいたと。それから,毎月申し込みをされておられる利用団体の方々には,昨年の9月1日及びことしの6月1日の抽せん会におきまして,具体的にチラシを配布させていただいているということでございます。このチラシを見ますと,内尾広場はメガソーラーの候補地となっています。メガソーラーの誘致が具体化した際には,広場の使用ができなくなりますと,こういうことを大きな字で書きまして,メガソーラー政策のその県として目標設定しているということ等もこの中に記載しておりますけれども,こういったことで今まで使用していらっしゃる方々にはお話し,その中で直接,先ほどお答え申し上げましたとおり,特段の御意見等はなかったという経緯だと,こう承知しております。ただ,このたびぜひ私に面談をというお話をいただきましたものですから,この間,6月6日に地元の子供の会の関係者の皆さん方などお越しいただきましたので,直接私はそこでお会いさせていただき,私からも御説明申し上げたと,こういう経緯,あるいはその後,6月15日には,地元の連合町内会長さん等に対しまして,現地に行きまして現況の説明を申し上げた等々の経緯があると,こういうことでございます。 (佐藤) 大変におもしろい答弁をいただきましてありがとうございました。 6月1日にそのビラに書いてある,そこで利用者の方に言った。6月15日,議会が始まって連合町内会長さんに説明に行かれた。私が本会議で地元説明が必要だと言ったのは,昨年の6月でございますけれども,この間何をされていたんですか。そして,先ほどの話で,地元説明,これまで一切なかったということで,よろしいんですか。 (知事) そういう具体の話は,私にちょっと詳細わかりませんので,担当のほうに答弁させてもらってもよろしいですか。 (佐藤) どうぞ。 (保健福祉部長) お答えいたします。 それからの説明のことでございますが,先ほど知事から御答弁させていただきましたが,昨年の9月1日に,まず第1回目のチラシを,これ利用されている方,これは毎回利用されている方,大体同じ方が来ておられますんで,その方々につきましてお配りをしております。 それから,6月1日というのは,これはことしの6月1日でございますが,これは事業計画が具体化してまいりましたので,再度改めてチラシを配らせていただいております。その9月1日からその6月1日,チラシを追加で配らせていただいておりますが,その今現状の利用団体,それからその他含めまして,県のほうに直接御意見というのはいただいていないというところでございまして,そういう状況でございます。 なお,地元町内会に対しての説明はどうかというお尋ねもあわせてあったところと思いますが,これは基本的に事業計画,これは具体的にどの範囲を使うとか,どういう内容になるかということが明らかになってこない段階でなかなか説明するのは難しいんじゃないかということもありましたので,その説明ということについては,その事業計画が明らかになった段階ですると考えておったところでございますが,先般地元の子供会の方々が来られまして,知事面談,私も同席させていただきましたが,そういうのもありますし,担当からも地元町内会に説明をさせていただいたところでございます。今後とも,丁寧に御説明をしてまいりたいというふうに考えてます。 (佐藤) 本当に,これはもう認識の違いというか,感覚の違いと申しますか,自分の土地で何かやりましょうというときに,うちの土地だから自由に何かやろうかと,これはそういう考えの方もいらっしゃるでしょう。ただ,御町内の中のおつき合いの中で,今度こういうことをやりたいんですという御説明は,普通はあると思います。そして,内尾グラウンドに関しては,今,利用者の方だけのもののような言い方をされましたけれども,きょうお越しになられていらっしゃる方には,これ子供会の代表の方もいらっしゃれば,老人クラブの代表の方もいらっしゃいます。そして,内尾グラウンドについては,先ほど無償ということを言われましたけれども,30年以上本当にこの地域の方に愛されたなくてはならない土地でありました。その土地について,地域の方がかかわりがないわけがない。あえていえば,興除地域であったり,藤田地域であったり,妹尾地域であったり,近隣の方々,地元の方にとっても大切な施設でした,施設です,今もそうです。その方々への説明は,要らないのかということをお伺いしておるんです。要らなかったのかということをお伺いしております。6月15日に言ったからいいということではなくて,この1年間,地元に説明が必要なかったんですかということをお伺いしております。 (保健福祉部長) お答えいたします。 今,いろいろと議員指摘いただいておりますけれども,私どもの理解としては,地元の方というのは,まずは一番関心のある方,ここを利用されている方だと思っております。ですので,利用者の方については,繰り返しになりますが,チラシをお配りし,説明をさせていただいているというふうに考えております。ただし,これも繰り返しになりますが,メガソーラーというものは具体化してまいっておりますので,その内容については,例えばどの範囲を使うとか,どういうような例えば工事をやるとか,いろんなことで,これは地元の方々に対しての御説明が要るということだと思っておりますんで,これはうちの部の所管を超える話でございますけれども,そういうような状況でございますので,今後につきましては,少なくともさらに丁寧に御説明をしてまいりたいと,こういうことでございます。 以上でございます。 (佐藤) この議論は,本当に最初のボタンのかけ違いです。きっちりと何をやるにしても,地元への説明が,まずない,このことが大変大きな問題ということで,しかも30年間内尾グラウンドを使われているわけでありますから,今,地元という言い方,それから利用者という言い方をされましたが,地元にいらっしゃる方は,もともと利用者です。ずっとこの内尾グラウンドで使ってきた子供たちが大人になって,あるいは子供のころそこで育ってきた子供たちが大人になってそこに住んでいる,地元の方は利用者でもあったわけです。そうした方々の歴史があって,今,内尾グラウンドがあるということで,そもそも未利用地とおっしゃられましたけれども,これは使っていたわけでありますね,ずっと。そのことに対する認識というのは,全然なかったんでしょうか。私は,本当に思うんですけど,この議論は,県のほうは県の土地だからうちが自由に使おうと,何言おうと,やろうと勝手じゃないかというスタンスが見え隠れするんですけれども,うったての段階で地元にまず説明がなかった,このことが大きな問題。そして,先ほど知事の答弁の中にもありましたけれども,議会に報告,説明する時間がありませんでした。3月11日に特措法が通ったので,これは事業者の要望も大変多いので,すぐにやらにゃあいけんから出しましたと,これが本当に民主的な手続ですか。これは,私はやり方に瑕疵があるんじゃないかと思うんですけれども,このことについて私も県政の重要施策であるメガソーラーの誘致,立地,このことについて真っ向から反対する気はさらさらありません。こういった状況の中で,太陽光発電,メガソーラー誘致すべきだと思います。ただ,何でそれが内尾グラウンドなのか,そのことについて,だれが,どう説明できるんですか,これについて。何で内尾グラウンドにしなくちゃいけないんだ。これ以外に土地がないのか。そうした説明ができて,ここが選ばれているんでしょうか。 (保健福祉部長) お答えいたします。 長年の間,地元の子供会の方々等が使用しておられたということは,事実,これは間違いないんでございます。これも繰り返しになって恐縮でございますが,あくまでも土地の有効な活用が決定するまでの間,行政財産の目的外使用として無償で利用されてきたものでございます。このたび全庁一丸となったメガソーラーの誘致に取り組む中で,土地の有効活用を図るということで,候補地としたものでございます。たびたびの御指摘いただいておりますんで,地元の方には,今後とも,引き続ききちんと丁寧に御説明したいと思っております。御理解をお願いいたします。 (佐藤) だれが御理解,主語と目的語がはっきりしませんけども,だれが何に対して何を御理解するのか,私はわかりませんが。先ほど保健福祉部長の中で,無償という言葉がありました。ただ,この無償という言葉については,確かにお金のやりとりはありません,そういう面では,ないんですが。ただ,なぜ今,内尾グラウンドにメガソーラーが誘致できるか,要は更地,平地になっているのか。その理由というのは,言うまてもなく,地域の特に保護者の方々,我々と同じ世代の方々ですけれども,大変な思いでグラウンドを守ってくださっています。子供たちがあしたソフトボール大会がある,そうしたときには,雨が降る日には朝早うから来て土を入れてずっとならしておられる。そして,草抜きもずっとやられております。これが本当にスポーツ広場であれば,むしろそれは使用料を払えば,もうきちんと整備されている,そうしたグラウンドが使えたでしょう。ても,それができない。無償で借りている。そうした状況の中で,保護者の方々は大変な思いでグラウンドを守ってくださっています。だからこそ,今,内尾グラウンドに行かれれば,本当に美しい土地が広がっている,平らな土地が広がっています。事業者の方から見れば,本当にこれはメガソーラー置くのにちょうどええなあというふうな状態になっているんですけれども,30年間そんな土地があるわけないでしょ。それは,30年間,地域の方,保護者の方々がそれを守ってくださっていたということで,無償で貸してきた,だからいいじゃないか,これは私は地域の保護者に対する冒涜だというふうに思います。必ずしもお金だけではない,労力の使い方,心の使い方というのがある。決して,これは地域の方が無理強いで何か行政にお願いして,何か貸してくれというようなことで,今ずっと無理を言ってきたわけではありません。 そして,この施策をやっていく中で,最初に申し上げましたけど,欠けているのが説明責任だと申しました。開かれた県政,対話の県政,説明責任がここが欠けていたんじゃないか。だからこそ,今ここに来てこじれております。今度,私が一番ここで大きな問題は,このことはメガソーラーの事業者の方にとっても大変失礼な話だと思います。岡山県が候補地として挙げた20カ所の土地について,こうした地元のほうからそこは聞いてねえよと,反対だという声が出ること自体,どういう土地を岡山県はメガソーラーの候補地に挙げてきておるのか,こうしたこと自体が岡山県の信用問題である。だからこそ,最初に,地域にきっちりとこういうことは相談しておかにゃいけんことであります。少なくとも,先ほど来,相談あるいは報告という言い方でしか,私はないと思うんですよね。説明という言葉は何なのか。説明というのは,やることを決めた,それについての報告に行くのが皆さんの使っておられる,これが説明です。説明というのは,その前の段階,もっとお互いに何をやりましょうか,何に使いましょうか,そうした協議の段階を私は説明というと思いますし,何よりも開かれた県政,対話の県政,それはそういうことをいうんじゃないかというように思います。 そして,石井知事が本当にここで勇退表明をされた,そのことは本当に私は残念です。残念でたまりません。ただ,その中で,石井県政の中で,特に内尾グラウンドを使っている子供たちが,石井知事が残されたものがメガソーラーである,このことで例えば内尾グラウンドが使えなくなる,本当に私はこれは残念なことだというように思っております。今,この議論の中で登場していないのは,子供たちです。内尾グラウンドを使っているのは子供たち,そしてお年寄りの方というか,老人クラブの方も,今,ゲートボール,グラウンドゴルフ,頻繁に使っておられます。多くの方が使っておられる。しかし,何も言えない子供たち,子供たちに私はどういうふうに説明すればいいんですか。利用者とおっしゃられましたけど,使っているのは子供たちですよ。子供たちに説明の仕方を教えてください。 (保健福祉部長) お答えいたします。 まず,冒頭で地元の方々がグラウンドの整備等大変草刈りとか清掃を,これは長きにわたってやってきていただいた,これは事実でございまして,これまでのそういったきちんとした御利用に対しまして,また,用地の整備に努めていただいたということに関しましては,感謝を申し上げたいというふうに,まず思っております。 また,いろんな利用者の方々については,私なりには御説明といいますか,情報提供させていただいたつもりではありますけれども,また,大規模に使われている,2団体ございますが,こちらのほうは毎年確認書というのを交わしておりまして,その中では,県で有効利用があった場合には途中で使えなくなるということもありますということで,契約も交わさせていただいております。それ以外の方々につきましても,大変それは子供会の活動ということで,どうしたらいいんだろうかということもあるかもしれませんが,やはりスポーツグラウンドということの利用ということを考えますと,そういうものの確保と,子供会活動の支援ということになりますと,地元の自治体との検討も必要な課題だと思っておりますし,県有地に関しましては,今回の方針といたしまして,メガソーラーを全庁的にということでございますから,地元の方々には今後まず丁寧に御説明させていただきたいということでございます。 以上でございます。 (佐藤) 知事に伺います。 あくまでメガソーラーつくられたいですか。 (佐藤) あっ,ごめんなさい。知事に伺います。 あくまでこれメガソーラーは,県政の施策として,石井知事の施策としてやられたい,やりますということ,そういうことで御理解してよろしいんでしょうか。(「この土地ですか」と呼ぶ者あり)この土地で。 (知事) お答えいたします。 先ほど来,議員のほうから数々御質問をいただいているところでございます。県有地ということになるわけですが,これはやはり県全体の土地ですから,オール岡山県全体の中でその土地のこれからの使い方というものは,有効利用ということも含めて考えていかなければいけないんではないかというように思います。十分な説明ができなかったということについて,いろいろ厳しく御指摘もいただいたわけでございますが,御案内のとおり,東日本大震災があって,そしてあのような自然エネルギーの拡大ということが大きな世論となってまいりました。ちょうどそのときに,私どもこの発表の時期になってきたということでございまして,県会議員の選挙があったということは重々承知していたわけでございますが,事業者のほうが早く検討して,晴れの国おかやまに立地したいと,こういう強い御要請があって,こういう経緯になったということは,御理解を賜りたいというふうに思っているところでございます。 最小限の地元の皆さんといいましょうか,利用していらっしゃる方には十分情報提供はさせていただいたと思います。もちろん町内会の皆さん初めもっと幅広く御説明をすべきではなかったかということにつきましては,その御指摘というものはしっかりと受けとめていかなければいけないと思っておりますが。私自身も先般直接お会いさせていただきました。その際には,今,事業計画が進んでおります。そして,事業者から出てまいりましたので,これを受けて来月中には事業者決定ということになろうかという手続でございますけども,この中で代替地という形でお示しするということは,なかなか難しいわけですが,ただいずれにいたしましても,事業内容が確定して,いわゆる残地,残る土地ですね。残地というものが生じた場合には,残地の利用について検討したい,そして当日,私はその場合は最大限の配慮ということを皆様方に検討させていただくというお約束もさせていただいたという経緯がございます。県政の一番大きな課題ということで,全国が注目していただいております岡山県の晴れの国を生かしたメガソーラーの立地戦略でございまして,私といたしましては,今申し上げましたスケジュールによってメガソーラーの立地をこれからも進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。 (佐藤) ありがとうございます。 知事のほうから,残地が出た場合はそこが利用できるというような話でありましたけれども,ただ,今までやってきた内尾グラウンドの利用方法というは,大きな大会のときに10面ないしは12面ソフトボールのグラウンドを使ってきたということであります。それがあるからこそ,岡山市内唯一のいわゆる子供会のソフトボールの聖地であった,あり続けるべきだと思うわけでございますが。先ほど環境文化部長さんの御答弁にもありました,遊休地はまだ内尾グラウンドの中に,横にはあるということでございますが,その中でこうした遊休地の活用,要はメガソーラーが来た場合でも,子供たちが今の形でソフトボール大会が開ける,そうした状況をつくることは可能でありましょうか。 (知事) お答えいたします。 隣の環境保健センターのところにも一部遊休の土地がございますし,また,岡山南特別支援学校におきましても,これは教育委員会とも協議しなければいけませんが,可能性がある土地があろうかというふうに思っております。ただ,全体の規模といたしましては,今までどおりの規模になるかどうかということにつきましては,事業者の皆さんが出てきたものを見て審査して,そしてこれによって決定した,その状況に応じまして残地というものがどういう形で出るかということにかかわっておりますので,現時点におきまして,それらを含めて全体として従前と同じ規模の大会等が開催できるかどうかにつきましては,これは私どもでここの場で具体的にまだお示しできる段階ではございませんが,そういったことも含めて,これからも町内会の皆さん,子供会の皆さんには,丁寧に御説明を申し上げまして,そしてどういうような形で大会をこれから行っていくのかといったことにも相談にこれから乗らさせていただきたいと,こう考えております。 (佐藤) 御答弁ありがとうございました。 これは,感想めいたことが言えませんが,7月1日に内尾グラウンドで大きな大会の予選大会があります。そのときに多くの子供たちが集まってくるということで,ぜひ知事にはその場にお越しいただいて,来賓としてこの大会でお子さんの前でごあいさつをいただければありがたいと思います。そのとき多くの子供会の方,関係者の方々に御理解と御協力をいただける場としては,直近で7月1日がありますので,それをお知らせさせていただきたいと思います。 最後に,防災対策について伺います。 先週8年ぶりということで,6月としては異例なことに,台風第4号が上陸しました。また,熱帯低気圧に変わった台風第5号も,多くの雨を降らせました。昨年9月の台風第12号の被害の記憶が生々しいだけに,多く雨が降るだけで緊張を覚えますが,昨年の台風等による被害の復旧については,市町村と協力しながら進んでいると認識してよいのでしょうか。また,今回の台風第4号,第5号に際して,児島湾締め切り堤防の樋門の操作により,児島湖の水位を下げるなどの今年度からの対策,さらに市町村,地域への連絡等がうまく機能したでしょうか。加えて,締め切り堤防の樋門の状態,児島湖,児島湾の水位について,ウエブ上での公開はいつから始まるのでしょうか,あわせて農林水産部長にお伺いします。 そして,この場で何度も申し上げてまいりましたが,締め切り堤防の安全性強化などの対策を国へ提案しておりますが,その成果が出ているのか,お知らせください。 (佐藤) 知事におかれましては,今後,本当に今までの岡山県政での行政経験を生かしていただいて,さらなる御支援を県にいただきたいということを本当に強く願うところでありますが,その前にぜひ内尾グラウンドについては,地域の子供たち,地域が納得できる,そうした答えを出していただきたい,この御要望をさせていただき,なおかつ児島湾締め切り堤防については,国のほうから別の形で何とかお力添えが賜りますようなことができればいいなあと,これは夢に描かさせていただきたいと思います。 質問でございますけれども,特に今,災害復旧のための施策が行われているんですけれども,例えば藤田にある丙川という川の護岸の工事が行われた。このとき,岡山市がここまでやった,岡山県がここまでやった。確かにやってくださっとんですけども,間にすき間ができて,今ビニールシートがかぶっているような場所があります。あるいは急傾斜地域で砂防地地域に指定されると,これは岡山市の河川なんだけれども,県の管理も入ってくるということで,こうした市と県の連携というのが本当にうまくいっているのかどうか。現場において,例えば市はこれは農林の仕事だ,土木の仕事だ,あるいはこれは県だ,市だ,国だと,こういうやりとりが必要なのではなくて,やはりこれは防災対策については,市じゃろうと,県じゃろうと,国じゃろうと,何課じゃろうと,命にかかわることじゃからやってくれということでございまして,その中でやはり必要なことは,例えば市と県が何か防災対策をやるときには,例えば同時発注をする,これは入札の仕方が難しいと思いますけれども,一緒にそうした形で防災対策を一挙にやってみる。それから地域の方への説明も,そういうふうな形でいけば,一遍に済みますので,ぜひそうした仕組み,特に現場で私も何度か立ち会いをさせていただく中で,この点で大変現場は苦労しております。市と県と国がうまく連絡できる,そうした体制づくりについてどのようにお感じか,お尋ねしたいと思います。 <平成23年6月定例会>(2011年6月24日) (佐藤) 次に,メガソーラーの誘致を目指して20カ所の候補地を発表され,10件の誘致を掲げ,事業計画の提案を前提とした事前登録に23業者から応募があったことは,歓迎すべきことだと思います。ただ,その候補地の中に,内尾グラウンドが入っていることについて,知事のお考えをお伺いしたく思います。 12ヘクタールもの広大な平地であるこのグラウンドについては,もともとは公害防止センター用地として確保されたものであり,現在は目的がないままに,保健福祉部が持っているために,地域の子供会が一部草刈りなどを行って管理しながら,行政財産の目的外使用として,厚意でスポーツ大会などに無償で貸し出されているのが現状でございます。このグラウンドの利用頻度は,極めて高く,子供会のソフトボール大会や老人クラブのグラウンドゴルフ,消防団の訓練など,環境保健センターが貸し出し窓口になって,土日などはかなりにぎわっております。ただ,使用条例がないために,目的外使用を公認することはできず,一方で,最も利用者の要望が強いトイレの整備は,ずっと断ってきた,そうした経緯がございます。目的外使用であったことに負い目があるので,利用者には一方的な通告で事足りるという判断があったのかもしれませんし,既得権益が発生しているとは,もちろん言えませんけれども,候補地として発表される4月28日,学年がわりのこの時期は,PTAはもちろん,子供会の保護者の執行部体制すら整っていない時期であります。どれだけ関係者の御理解が得られたのか,私には大変疑問でございます。保健福祉部とすれば,目的外使用をさせてやっている。産業労働部は,メガソーラーの企業立地誘致をする。どちらもスポーツ振興や子供たちの健全育成については,あるいは責任を直接負わない部なのかもしれません。しかし,県民の皆様の土地について,どうあれ現に利用活用されている県民がおられるにもかかわらず,何よりも子供たちがいるにもかかわらず,県が一方的に処分の方向を決めることが正しいんでしょうか。どうして候補地を急いで発表されたのか。また,内尾グラウンドなのか,知事のお考えをお聞かせください。 (知事) 次に,メガソーラーの誘致についてでありますが,お尋ねの内尾県有地は,公害防止センター基本構想を実現するために,昭和50年前後にかけて取得したものでありますが,当面の利用計画がなかった部分について,地方自治法上の目的外使用といたしまして,地元の方々の御要望にこたえ,使用いただいているところであります。先般,市町村等の協力も得,未利用地等の情報収集を行い,20カ所のメガソーラー誘致の候補地を取りまとめたところでありますが,内尾県有地の地元関係者に対しましては,県の新たな事業により使用できなくなる可能性がある旨の説明を行い,御理解いただいたものと考えております。 なお,公表の時期につきましては,メガソーラー誘致の方針を発表いたしまして以来,候補地公表の要望が多く寄せられたということを受けまして,早期に取りまとめをして公表したものでありまして,御理解賜りたいと存じます。 (佐藤) だんだん4期目になりますと,登壇回数も限られてくるということがありまして,登壇したら早口でべらべら質問してしまいますことを,まずもっておわび申し上げたいと思います。 その中で,2つの再質問と2つの要望をさせていただきたいと思いますが,1つは,これは要望でございますが,児島湖のほうの,これは国に対して言っていただけるということでありますが,樋門の管理については,これは県の管理ということでございますが,先ほど知事おっしゃられたように,干潮時には下げるんだと,これは当たり前のことなんですが,それだけではなくて,例えば集中豪雨が発生するぞということも,今わかる。そしてまた,県北のほうで大きな雨が降れば,これは例えば旭川ダム放流したら数時間後に児島湖のほうはいっぱいになるわけでありますから,そこら辺のメカニズムというのをきっちりと全部連携しながら,干潮時に流しゃあえんじゃというもんじゃなくて,干潮時でなくても流さなくてはいけない,児島湖のほうから児島湾に水を出さなくてはいけない場面もあるんだというふうに,ぜひこれは臨機応変に対応していただければと思います。 それからもう一つ,内尾のことでございますが,内尾グラウンドについては,理解をもらったということでございますが,問題はこれから発生するということでございまして,まだ県民の皆様もこの内尾グラウンドがメガソーラーの誘致の場所になっているということを,実はまだ十分に御存じない。こうした状況の中で,これから子供会連合会等のソフトボール大会が始まってくる中で,何とここにメガソーラーを誘致するのかという話が,これから出てくるということでございますから,それをやられるのであれば,よほど理解いただくために御努力いただかなくてはいけないということで,その点はよろしくお願いいたします。 お伺いしたいことは,2つでございますが,1つは,ちょっと答弁漏れというわけではないんですが,私が申し上げたかったのは,1つには,避難路が決められていない。要は,避難ルートが決まっていないということで,例えば東南海・南海沖地震が起きた,そして2時間から2時間半後に,2メートルから3メートルの津波が岡山を襲いましたといったときに,じゃあ県南の人間が県北に逃げようでとなったときに,どの道を通って逃げるんですかということすら,実は決まっていない。交通渋滞の中で,津波から逃げられない可能性すらあるということで,私たちは避難ルート,避難路の確保すらを認識していないということでございますが,このことはぜひやっていただきたいと思いますが,その中で知事がおっしゃられた中央構造線については,メカニズムが違うので,これはシミュレーションは別ですとおっしゃられましたが,要はシミュレーションされるのかされないのか,このことについてお伺いしたいのが1つ。 そして,県庁の耐震化構造と,私は実は林原さんの土地の問題というのは絡んでいるというふうに思っておるんですが,先ほどおっしゃられたように,30年たったこと,後のことはようわからんなということではあるんですが,私まだ子供が10歳でございまして,子育て世代とすれば,30年後ぐらいなら当然責任は負わにゃあいけんと,わかってやらにゃあいけんということでありまして,その中で,例えば引き合いとしては吉備中央町の吉備高原都市を県庁移転先に出しましたが,しかし考えによれば,例えば林原の跡地,このところを例えば県庁をここに移転する,あるいは市役所がどうなるかわかりませんけれども,いわゆる道州制ということで,本当に我々が州都を目指すんだと,そうした思いがあるのならば,林原のあの場所に州政府を誘致するんだと,そのぐらいのやはり夢を描いていただきたいし,また,国会議員の先生方にも,ぜひこれは政府の機関であったり,あるいは国際機関,こうしたものが林原のあの場所に来るんだと,そのためにこの林原を使っていこうというふうなことで,長い目で考えていただきたいということで,目先,今はとりあえずここは耐震化構造せにゃあいけんぞということは,30年間はここに県庁があり続けるということでありますが,そうではなくて,岡山県のグランドデザインや岡山市のグランドデザインを描く中で,何をやりたいのか。場合によっては,この岡山県庁がここにあることによって岡山市の未来を阻害する可能性すらあるということでありますから,そうした意味では,まさに耐震化構造が必要なのはもちろん当たり前のことなんですけども,ただここを何のために今後使っていくかという大前提,グランドデザインの中で描いていただきたい。先ほどは,吉備高原都市ということを申し上げましたが,林原も私は一つの移転先の候補地であるということだとすれば,市のほうから何か言われるまで,県とすれば待っておりますというのではなくて,やはり政治的な御判断でどんどんこういう場面では,国も県も市も一体となって動いていただきたい,そのことについての御認識をお伺いしたいと思います。 (知事) 中央構造線にかかわる被害想定につきまして,県といたしましても必要なシミュレーション,これを行ってまいりたいというふうに思っております。 県庁舎の耐震化に関しまして,林原さんの持っておられますモータープール等を例示に挙げられまして,将来の大きなグランドデザインをというお話がございましたが,道州制について,あるいはその州都について,区割りについて,まだまだ私自身の願いは強く持っておりますけれども,具体的な方向性が出ておりません。そういう極めて不確定な状況の中で,州都をどうするこうするといったことを念頭に置いて土地を取得するというようなことは,現在の県行政の置かれている厳しい状況の中ではなかなか難しいんではないかというふうに思っております。当面,県庁舎が順次耐震化をしてきておりますので,残ったところ,特にこの議会棟も危ないわけなんですけれども,こういったところをほっといていいのかということがありますので,やはり順次,自民党さんの代表質問でもお話が出ましたから,そういうことを受けて前向きに検討を進めていきたいというふうに,当面の耐震化は必要であるということを御理解いただきたいと,このように思っております。 林原さんの持っておられますモータープール,これはやはりまちづくりの核となる土地でございますから,これはやはりまちづくりは市町村が中心となってプランを立てられるのが基本でございます。そういう意味におきまして,岡山市の取り組み方向が出ましたら,それについて必要な協力は,私どもとしてもやっていきたいと,このように思っております。 | ||
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