2002年1月16日(木)  【情報ハイウエイ
IPv6導入!! これが成果と言えるもの】

 誰も言ってくれないので、自分で自慢話をさせて下さい。本日の山陽新聞一面「情報ハイウエイIPv6導入」。昨日も、お伝えしましたが、これ、私、関係しています。うっほほーい!

 情報ネットワークのIPv6化は、岡山県が国内初です。敢えて申し上げたいのは、最初に議会で提言させて頂いたのは、私だということなのでございます。議員の間では、難解でムチャクチャ不評だったのですが、一面なら、もう誰も文句はあるまい(文句を言われた議員の顔は、忘れません)。

 IPv6市場規模は、170兆円。これで、岡山県は、いよいよ情報先進県を不動のものにし、「全県テストベット」で、実証実験が必要なメーカーや事業者の進出、立地が見込まれます。可能性も無限。
 産学官で、製造業まで結びつけば、つまり、夢の「マスカット・バレー」です。


 「こころ」の読者の皆様は、ご存知のIT秘密勉強会「マスカット・バレーを考える会」の成果として、昨年3月に、お伝えさせて頂き、6月定例会で、質問させて頂いたものが、かようになったのです。
 昨年は、その後、「落書き調査隊」、「中心市街地爆音暴走族対策会議」の結成がありましたが、春先までは、特に、IT、ITでした。
 ・・・そういえば、暴走族対策も、警察が、だいぶ力を入れられています。

 なにが良いかというと、こういう活動は、党派など全く関係ないということです。イデオロギーの話ではありません。しかも、自主的な勉強会を通じて、皆様の声を結集し、提言が出せたということです。

 なにより、一切誰かを批判したりしたわけではありません。他の党や他の議員がどうという話ではありません。自分が、地方議員として出来ることです。永田町の政争とは、全く別のところで、地方議員は地方議員として、やるべきことがあります。それは、まさに、こういうことだと思います。

 これからの地方議員が、市民の皆様と協働で、知恵を出しながら、政策提言をしていく見本のような成功体験になりました。つまりは、皆様が、県政を動かしたということに他なりません。こういうことを今後もやりたいのです。
 これは、福祉でも、なんにでも応用が利きます。

 これからは、こういう地方議員の使い方をすべきである、と確信が持てた、これこそが、今期の私の最大の成果です。
 いやぁ〜、佐藤君、なかなか良い議員じゃないか(←自分で誉めるな!)。
 わりと今、ご機嫌です。



以下参考まで!!

佐藤真治のこころ その810  2002年3月19日(火)

【IPv6】

 昨日、IT秘密勉強会「第3回マスカット・バレーを考える会」を行い、3回目にしてなるほどなぁ、と光が射してきた感があります。最初は、どうなるかと思いましたが、かなり良い方向です。
 もっとも、毎回メンバーが定着せず、結果として、一般受けしないかなり難しい会になってしまいましたが(30→20→10人)、個々の方の目的は様々ですから、それで良いのです。

 それでも、誠に地味に、第1回「岡山情報ハイウエイ」、第2回「岡山市情報水道構想」ときて、この第3回目で、通信・放送機構岡山IPv6システム検証評価センターの研究員の方から「IPv6システム」について伺ったわけですが、大法螺構想「マスカット・バレー」は、本当にできるのではないか、と久々に愉快な気持ちになりました。

 少なくとも、岡山情報ハイウエイには、確かな可能性があると思えたのは収穫でした。いつも申し上げることですが、岡山の優位性が、気候温暖で、交通の結節点である、というのは、私は、好きではありません。それよりも、大きいのは、情報ハイウエイがあることです。

 詳細(根拠の大論文)は、6月議会定例会一般質問「マスカット・バレー構想」に委ねますが、端的に言えば、会の成果として、こういう提言ができそうです。
 @岡山情報ハイウエイをIPv6システム対応にせよ。
 A公募により工場(ex水島コンビナート)へ光ファイバーを引く制度を設けよ。
 B県立大学等で、IPv6システム技術者等を要請せよ。
 Cリサーチパーク内に、第2テレポート岡山を整備せよ。
 D東京(大手町)ではなく、外国(exソウル)とも連携せよ。

 この提言の意味合いが、即座に理解できる方は、まさに「業界」の方だと思いますが、このことで、岡山情報ハイウエイの先駆性は維持でき、企業・人材誘致、産業振興等次の段階に移りますが、そうでなければ、岡山情報ハイウエイは腐ってしまう、という、まさに瀬戸際と思われます。

 私は、典型的な文系人間で、技術のことはさっぱりわからないですが、議員としてすべきことは、制度や大枠の整備です。カタカナばかりで、頭が痛いですが、知ったかぶって、堂々と提言します。
 岡山県が、ITの分野で、行政として「日本初」をどんどん連発させること、そこに生き残る道があります。

※IPversion6(IPv6):
 インターネットにおけるIPアドレス枯渇問題、経路増大問題などのインターネットプロトコルに起因する各種の問題に対応するための次世代インターネット技術。
 通信・放送機構(TAO)は、国際的に通用する次世代のインターネット技術に適応できる広域実験ネットワークとして、列島縦断型ギガビットネットワーク(JGN:Japan Gigabit Network)のIP version 6(IPv6)への対応を実施。
 現時点でのIPv6対応のルータ装置についてのシステム間の相互接続検証を実施するために「岡山IPv6システム評価検証センター」が設置されている。



《平成14年6月定例会一般質問より》

(佐藤)

また,情報ハイウェイを陳腐化させないためには,先端の技術に対応できるようより高度化させることが必要であると考えます。御案内のように,コンベックス岡山に隣接する大内田のテレポート岡山には岡山情報ハイウェイの心臓部であるネットワーク管理センター(NOC)がありますが,そこには総務省(旧郵政省)の外郭団体である通信・放送機構(TAO)の岡山情報通信研究開発支援センター,通称ギガビット・ラボが入っています。

 このギガビット・ラボは,高速マルチメディア社会の早期実現を図るギガビットネットワークの拡充のために整備された共同利用型研究開発施設ですが,要するに,全国でも数少ない自設の光ファイバーネットワークである岡山情報ハイウェイの整備が進むこの岡山県全域を実験フィールド,テストベッドにしてしまおうというものです。このギガビット・ラボがあること自体が,岡山県がIT先進地である証左であると言えますが,私は,コンテンツがどうのこうのという陳腐な議論をするよりも,全国に先駆的なこうしたテストベッドを整備することにこそ情報先進県岡山の生き残りの道があると思います。
 そのことは結果として,人,情報,物をこの岡山に集めることにつながります。

 とりわけTAOは,列島縦断型ギガビットネットワークを国際的に通用する次世代のインターネット・プロトコル・バージョンシックス――以下,ちょっと難しいのでIPv6と言いますが――への対応を実施していますが,TAOの岡山IPv6システム検証評価センターにはIPv6対応のルータ装置についてのシステム間の相互接続検証を実施する日本の最先端の機器が設置されています。
 これは岡山県にとっては非常に大きいことだと思います。これを生かさない手はありません。

 そこで,以下提言をさせていただきます。
 まず,岡山情報ハイウェイをIPv6システム対応にしてはいかがでしょうか。かかるべき費用を含めて,御所見をお知らせください。
 またさらに,IT先進県として,人材を育てるために,県立大学等でIPv6システム技術者等を養成してはいかがでしょうか。
 あるいは,さらに県立のインターネット単科大学を設置されてはいかがでしょうか。
 加えて,特にOKIXでIPv6の実験を行うことで,東京大手町ではなく,将来的に岡山からも国外,例えばソウルに出られるようにしてはいかがでしょうか。



(石井知事)

次に,IPv6――インターネット・プロトコル・バージョンシックスシステムへの対応ということの御質問がございましたが,これはIPアドレスの不足への解消とか,あるいは高品質で安全性の高い次世代ネットワークの構築に大変有効な技術でございまして,将来的には,インターネット家電の普及など県民生活の利便性向上にも必要なものと認識をしておりまして,私といたしましても,技術動向等について非常に注目をしてきたところであります。

 特に,御質問にもございました通信・放送機構(TAO)によります実験が本県においては行われているわけでございまして,他県に先駆けてこういった問題に取り組むということは大変重要な課題であると思っております。技術,人材の集積というものも期待できます。岡山情報ハイウェイのIPv6への対応につきましては,今後ともそういった見地から研究をしてまいりたいと思います。

 なお,導入経費でございますが,岡山情報ハイウェイの県下14カ所にあります接続拠点の機器及び設置費を合わせますと約2億円程度と試算をしております。ただし,市町村を含めた地域情報網,いわゆるリージョナルウェブに導入をしていくためには,当然これに加えてさらにコストがかかるわけでございます。

 次に,技術者の養成でありますが,現在,県立大学を初めといたしまして県内7大学28学科におきまして情報通信技術系の講義が行われているところでありまして,こういった講義や,あるいはゼミナールにおける情報教育カリキュラムというものをより高度化することによりまして,IPv6システム技術者の養成が図られていくものと期待をいたしております。
 御提案がございましたインターネット単科大学の設置でございますが,当面は各大学におけるカリキュラムの充実にゆだねることといたしたいと存じます。

 国外への接続でありますが,全国に先駆けて構築をいたしました地域IXでありますOKIX――岡山インターネットエクスチェンジを中四国の情報の結節点へ発展をさせていくために,今年度,中四国各県やあるいは東京,大阪との接続につきまして調査研究に着手をしているところであります。
 お話のように,IPv6の実験等を通じまして,OKIXの魅力というものを一層高めることによりまして,海外とも結ばれたIXへ発展できる可能性もあるということでございまして,今後,御提案の趣旨も念頭に置きながら研究を進めてまいりたいと存じます。

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