2001年8月10日(金)
【岡山リサーチパーク・インキュベーションセンター】

 本日は、商工労働警察委員会が開催されました。「出張」の翌日、皆さん実に元気なものだなぁ、と感心します。

                   略

 岡山リサーチパークインキュベートセンターについては、英語上正しくないという理由で、岡山リサーチパーク・インキュベーションセンターと呼称を変えることになりました。

『本県の産業状況に鑑み、近年、製造品出荷額の減少、事業所の廃業率が開業率を上回る逆転現象、経済成長率の低迷がみられ、本県産業の活性化に向けた早急な抜本的対策を行う必要があり、新事業の創出は喫緊の課題である。
 このため、岡山情報ハイウエイ等のインフラ整備の優位性や基盤技術に基づくものづくり分野での集積等、本県の特性を活かすため、「IT」および「ものづくり」を対象分野とした事業化初期における事業空間の提供や、技術・経営両面からの指導・助言等を行う施設を早急に整備し、現状の課題の改善を図る必要があると認められる』ことから、必要である、とされます。

 この6月に、大規模事業評価委員会にかけられ、7月に、大規模事業調整会議で、事業方針が決定され、8月に、第1回審査委員会を経て、事業方針の公表・意見招請、特定事業の選定。
 9月には、債務負担行為が設定され、第2回審査委員会を経て、入札説明書、落札者決定基準等が、公表されます。
 10月には、総合評価一般競争入札公告。
 12月には、総合評価一般競争入札実施。第3回審査委員会を経て、来年1月には、事業者の選定・公表、仮契約。3月には、契約議決を経て、本契約です。
 平成14年4月から、PFI事業の実施、翌15年3月に、工事完了、所有権移転し、4月から供用開始。
 ざっと、こんな流れです。

 さて、このセンターについて、個人的には、だいぶ認識が変わってきております。すなわち、使用開始が平成15年4月ということですが、これでは遅すぎると思うのです。今回のPFI事業も、どうなのかな、と思います。

 日進月歩、ドッグイヤーからマウスイヤーのITの世界で、これから1年半以上先に、箱モノをPFI事業でやっていくスピードがどうなのか、整備計画に関する県民意見の中にも、「計画時現在の需要や技術水準で、IT関連の固定資産を多額の経費を投じて取得するのは危険」「施設運営については、産業振興財団に行わせ、施策の一貫性、有効性、ローコスト性を確保することが必要」という声があり、私は、それに同調したい気もします。

 石井知事にとって、県立図書館と並ぶ、初めての箱モノ。
 おそらく、今、情報、福祉、環境を錦の御旗にすれば、たいがいのことは通るのかもしれませんが、たちまち今日から使える県の遊休施設はないのか、あるいは市町村にないのか、空きが目立つ街中の民間オフィスや店舗を借り上げる方が、安く上がり、遥かに波及効果もあるのではないか、代替案の検討も全て尽くされてのGOサインなのでしょうか。

 PFIの事業手法がどうあれ、行政が抱えること、そのこと自体が、問題なのではないか。

 委員会でも、異論がなく通っていますが、本当に良いのかなぁ?

 やるなら一分一秒でも早く、最小限の投資で、最大限の効果を生み出す努力が要ります。こういった支援施設は、儲からないから、行政がやってやる、などという発想は、大変な間違いであると思います。
 ともかく、あまりにスピードが遅すぎます。

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