2001年7月19日(木)【視聴覚ライブラリーの未来】 | ||
本日は、岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長という立場で、協議会会員のうち、芳井町、井原市、赤磐郡、御津郡の各視聴覚ライブラリーを訪ねてまわりました。
昨日に引き続き、帯同頂くというよりも、2名の担当職員の方の県内出張に、私がついていく、というスタイルをとりました。 今朝もスタートは、9時前。連日の遠足というには、4個所の駆け足の調査は、実にしんどいものがありました。 いつもお伝えしておりますように、基本的には、16ミリフィルムを貸し出す、視聴覚ライブラリーですが、フィルムがビデオに取って代わられ、そのビデオの利用も、がた落ちです。 現時点では、県内20の視聴覚ライブラリー、いつどこが、事業を止めてもおかしくないと言えるでしょう。 ただ、岡山情報ハイウエイは、こういったビデオの貸し出しについて、新たな可能性を感じさせてくれます。 いつか、ネットワークにデジタルビデオが、乗っかる日が来るのではないか。地域のお宝のような映像が、ネットで復活するのではないか。 視聴覚ライブラリーから、デジタルライブラリーへ。 生涯学習センターを核に、この株は、大化けするかもしれません。 そして、生涯学習自体の可能性も感じます。「その523」の「大学コンソーシアム京都」を岡山で具体的にイメージできるとしたら、生涯学習センターしかありません。 生涯学習センターをキーステーションにして、例えば、岡山県内の国公私立大学の講義が、各市町村の生涯学習施設で、あるいは、末端の公民館で、ネットで流される日が、そこまで来ています。 一流講師の授業を近所の公民館で簡単に聞けるのです。 本日は、視聴覚ライブラリーの現状、また、未来の可能性を十分に確認することができました。 加えて、国策のIT講習会の市町村での現状も見ることができました。その中で、おそらく本年度で終わるIT講習会の来年度以降に、大きな不安を感じました。 既に、各施設にパソコンは配備されています。来年度以降どうするのか?やはり、本年度IT講習を受講された方、あるいは、ITに詳しい地域の方が、自発的に、教えあう、いわばITボランティア、あるいはIT支援NPOが、出てこない限り、この財政難に、宝の持ち腐れになること必至です。 いわば、来年度以降の地域のIT講師養成も、同時に行う必要があるのではないでしょうか。 いずれにせよ、9月議会には、岡山県視聴覚ライブラリー会長自らのお手盛り質問を行かせて頂きます。 ============================ 2001年7月19日(木) 【デジタルライブラリー・ネットワーク】 とりあえず、本日、下記にお邪魔しました。 <芳井町視聴覚ライブラリー> 岡山県民の半数は読めないという後月(しづき)郡、芳井町。雪舟の終焉の地という説がありますが、あまり馴染みのない町かもしれません。 私も、3回ほどしか通ったことがありません。 実は、この芳井町の視聴覚ライブラリー、年間ビデオ貸し出し数が、全県最下位の一桁だったため、どうなっているのか、是非見てみようということになりました。 個人的には、非常に貧困な定型的イメージで、行ったのですが、生涯学習施設の芳井町民会館(平成8年建設)は、非常に品が良い立派な建物でした。 とりわけ、年に1度しか満員にならないという、506人収容の多目的ホールや、研修室など充実した設備でした。 実際上、会館の事業として行われており、視聴覚ライブラリー単独の事業は、子ども映画祭りぐらいです。 しかし、実は、この施設は、しっかりと、井原放送(CATV)で、岡山情報ハイウエイと結ばれています。しかも、近隣の芳井小学校、芳井中学校とは、光ファイバーで繋がっています。 1Fフロアには、なんとなく情報キオスクが。 これなのです。少なくとも、岡山市伊島町の生涯学習センターから講義をこの芳井町民会館で、双方向で受講できるのです。 小学校や中学校と結ぶのは造作もないことです。 所蔵ビデオは、僅か190本(購入13、自作16、寄贈161)。しかし、自作ビデオの中に、意外な町の歴史があるかもしれません。 確かな可能性があります。要するに、使い方なのでしょう。 <井原市立視聴覚ライブラリー> CATV回線のど真ん中に、生涯学習施設、アクティブライフ井原(平成6年建設)があります。 先の統一地方選挙の際にお邪魔した時のイメージが、かなり悪かったのですが、井原市民のバイタリティは、なかなかのものです。 市民主体で、生涯学習の推進を目指す「まなびめいと」という組織があり、企画、運営、参加が市民主導。 ビデオの貸し出し云々というよりも、視聴覚施設全般が、よく機能していました。 歴史も伝統も新技術もあり、これは、うまく結べそうです。 <赤磐郡視聴覚教育協議会> 赤磐5町のいわば共同出資の協議会です。資金的には、他と比べれば潤沢ですが、方向性を模索している感じです。 こういう協議会スタイルで、共同購入する例は多いのです。 市町村合併という流れの中で、あるいは2段階で、赤磐市誕生の可能性があるだけに、なくなりはしないでしょうが。 なお、同施設は、山陽町立中央公民館内にあります。 経緯からすると厳密に言うと違うのですが、公民館も生涯学習施設に加えられると思います。 <御津郡視聴覚教育協議会> 御津3町によるものですが、やはり方向性模索中。御津文化センター内にありますが、岡山情報ハイウエイとの連携の認識は、やや薄いかもしれません。 とりあえず、本日訪ねたのは、岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会の会員の5分の1ですが、おおよそ他を類推できるような気がします。 これらを総べてネットで、結ぶことはできるはずです。 これに、「リットシティ岡山」の岡山市のデジタルミュージアムが、どう連携するか。 デジタルライブラリーの広域ネットワークは、非常に夢があり、岡山県ならやれることです。 しかし、なにより、一番の問題は、著作権の問題。あるいは、現行では、ライブラリーが団体にしか貸し出せない法の不備を是正する必要があります。 実は、かように越えていかないといけない大きな法の壁があるのです。 | ||
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