2004年1月12日(祝・月) 【田舎型政令指定都市】 | ||
さて、こうした中で、2月定例市議会に、法定協議会設置の議案を提出するべく、岡山市が、「岡山県南政令市構想市民説明会」を中学校区単位で開催していくのは、ご案内の通りです。
ところで、岡山市の政令指定都市化について、今までの私の立場は、まとめれば、こうです。 岡山市の政令指定都市化は賛成である。だが、玉野・灘崎との合併は如何なものか。それは、玉野・灘崎にとって良いことであろうか。 できれば、倉敷市と対等合併し、「倉岡市」となり、法律通りに正面から100万人都市の政令指定都市になるべきである。 少なくとも、玉野・灘崎の現在の状況では、時期尚早ではないか、という県議会の研究会の意見には、残念ながら同調せざるを得ない。 また、将来的に、岡山県は、解消。中四国州になり、倉岡市が州都になる夢は描きたいが、そのためには、まず、香川県との合併が行われるぐらいに連携を強めるべきである。 と、いうものであります。 基本的には、私の見解は、1年半前とそう変わりませんが、ただ、合併特例債550億円については、たいへんな関心があります。地方交付税で、かなりが補填されるというアメの施策という意味では、ある意味、国から、ぶん取れる最後の大金です。 まんまと、その先に鞭があるなら、どうあれ、貰わなきゃ損ではないか、という気分にはなります。 もちろん、新たな借金も増えるわけですが、この部分の説明がなんともクリアではありません。 しかし、問題は、ここだと思います。 結果的に補填のない部分は、大借金を背負うことにはなるけれども、起債して、どんどん大規模事業もやろうよ!これからの新岡山市の発展のためには、例えば、宇野地区に、カモンワーフに匹敵するものを作り、大水族館も作り、タワーもぶっ建てて、日本一お洒落な港街にしよう!あるいは、JR岡山駅西口や新駅を作りたい操車場跡地や、西大寺地区には、幾らでも、投下しよう!そのために、お得な起債をしよう!ラストチャンスに、岡山の雇用創出、産業創出、景気回復を賭けよう!つまり、そのための資金を捻出する合併なのだ!!と、言ってくれれば、争点は、かなりはっきりします。 もっと言えば、合併特例債の550億円と政令指定都市になることでの財源移譲で、中四国州の州都作りの基盤を作り、将来は、広島や高松から支店経済機能をぶん取り、国の出先機関も集積させようじゃないか、人口も、もっと集積するでしょう、中心市街地も活性化するに違いない、そこに、人々が豊になる大岡山の発展があるではないですか!そういう夢を描いてみない!? そういう問いかけです。 さぁ、皆様、どう思われますか?と聞いて下さる方が、答えは出易いことでしょう。 デメリット、メリットのちまちましたことの説明ではなく、100年の大計としてどうか、こういう説明が必要なのだと思います。 まさに、政治の話です。 さらに、市長の今日の発言の中に、日本最初の地域コミュニティーで繋がった「田舎型政令指定都市」を目指したいという言葉がありました。 「ある意味で矛盾するが矛盾しない」として。 我が町内会の新年会ではありませんが、どう街が発展しようが、地域コミュニティーが大切である、そこには、強く共感するものがあります。 こういうことであるならば、どうあれ、ここは、政令指定都市創設に賭けてみないか、そんな気分にはなります。 ところが、問題は、さように単純にはいかないのではないか、という気もしてきました。 というのは、岡山市議会の中で、550億円の合併特例債をなんで玉野・灘崎に、優先的に使わせないといけないのか?という種の議論が、俄かに発生し始め、さらに、玉野・灘崎自体の合併への意欲が、ここに来て、急速に下がってきていると漏れ聞くからです。 事実上合併へのGOサインが出た法定協議会が、例えば、役所の位置の問題で、御破算になったり、時には、議員の失職が合併の阻害要因になる説、などで、結果、なかなか成功しないのが、合併論議の全国的傾向ですが、ご多分にもれず、総論賛成、各論反対になりかねない流れではあります。 実は、本日の市長の新年会の灘崎町長のご挨拶で、「広域行政の推進」と言われましたが、「合併」の言葉が出なかったこと、なにより、岡山市にラブコールを先に送られたと言われる玉野市長が、どうあれ来られていなかったこと、は、本当に、文字通り三位一体の動きになっているのかな?という疑問を生じさせたのは、事実です。 合併を目指しているのであればなぁ・・・。 特に、私の中での疑問、「本当に、玉野や灘崎のためになるのか」に対して、明確なるGOサインが出れば、安心できるのですが、逆の声ばかりが聞こえてきます。 県政全体から見れば、岡山市同様、玉野・灘崎が良くなることは良いことですから、玉野・灘崎が良いなら良いのですが・・・。 いずれにせよ、今後、中学校区単位で開催されるという「岡山県南政令市構想市民説明会」を私も覗いてみようと思います。 県サイドの立場では、「推移を見守る」が公式見解ですから、本日は、問題の所在についてだけ触れさせて頂きました。 | ||
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