2002年3月5日(火) 【動向を見守る】

 一般質問初日、6番最終バッター。
 本日12回目の一般質問が終わりました。雨の中、多くの方に傍聴におこし頂きまして、本当にありがとうございました。今回は、地域の方で、初傍聴の方も多く、真ちゃんは、本当に知事に質問したりする県議会議員だったのだ、と、ここで認識された方もおられた・・・でしょうか?

 かなり具体的に良い答弁が出たものもありますが、答弁書の写しが、明日手に入り次第、内容はお知らせさせて頂きます。
 マスコミの主観はいざ知らず、様々な方に、かなりお返しできる内容であったと思います。


 さて、問題の岡山市の政令指定都市化の議論ですが、岡山市の方は、市民の皆様に判断材料を示すために、玉野市側に合同の研究会の立ち上げ(玉野市議会終了後の4月早々)を提案する意向のようです。

 一方、岡山県の側は、飄々としたもので、要するに、「議論の動向を見守る」という予測された知事答弁でした。仕組みからしても、当然の答弁と言えるでしょう。
 ここらあたりのニュアンスは、微妙なので、明日、答弁を紹介させて頂きます。


 問題は、この構想が、市民に対して、幾分根回し不足であるということ。多方面から、予想外の反発が出てくる要素が、非常にあると思いますが、いずれにせよ、議論の端緒は、こういう形以外ありえないでしょう。
 ともかく、議論の遡上に乗ったことの意味は、極めて大きいと思います。


 ところで、市町村合併の手続きですが、まず合併協議会(合併に関する関係市町村の話し合いの場)の設立が必要です。近年は、合併を目指した住民や経済団体などの活発な取組が、全国的に見られ、こうした住民の意向を反映させるための制度として住民発議制度が設けられています。
 具体的には、有権者の50分の1以上の署名をもって、合併協議会の設置を請求できます。

 住民発議によらぬ場合も、合併協議会の設置のためには、合併市町村それぞれの議会で、議決を経る必要があります。合併申請書の作成のためには、さらに議決。
 この合併申請書を都道府県知事が受理した後に、さらに都道府県議会の議決を経る必要があります。その後、総務大臣に届け出。告示されるという流れです。


 敢えて言えば、市町村合併の本旨は、首長の意向によるものではなく、あくまでも民意の発動によるものであり、この点、「議論の動向を見守る」とされる知事の答弁は、冷静で評価できるものです。この件に関しては、踏み込むのではなく、慎重居士は、首長として正しい態度だと思います。

 すなわち、今後は、民意次第ということで、まさに、市民、県民お一人お一人が判断されるべきものです。議員は、その民意の代表ということです。逆に言えば、世論を作るのもこれまた議員の役目であって、そういう意味では、情報の提供をさせて頂く義務もあります。

 いずれにせよ、市町村合併を決めるのは、あるいは、政令指定都市移行を決めるのは、首長でも、議員でもありません。他ならぬ市民なのです。
 地方分権、地方主権、還元すれば、住民自治は、自立した市民の上にしか成立しません。


 個人的には、岡山市が、国に対しては、県と対等な政令指定都市になったら、岡山市選出の県議会議員の役目はどうなるんだ、いらんのじゃねーか、という気がしないでもありません。かなり、そうだろうなぁ。
 自分の首を思い切り締める仕事も、まぁ、悪くないかな・・・。うーん。

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