2008年1月29日(火) 【道州異夢U】

 雪の降り積もった朝。JR岡山駅西口で、自民党青年部局の街頭演説。ラッパで注意を促しているのですが、向こうの方で、自転車や歩行者の方が、スリップして転ばれるのをハラハラして観ながら、財政問題やガソリン税について。

 「あさかぜ」の上に、雪が積もっているので、長靴だったのを気付いた方は、少ないでしょう。しかし、寒くても、まだ早口です。
 来週は、児島に遠征です。


 こういう日に限って、また、ややこしい話が多いのですが、今年最後の道州制講演会。先週の広島県主催の「道州制シンポジウム」と、比較してしまいます。

 知事は、地方分権は、量的な拡大から質的な充実を目指す中で、国の財政再建のためでない道州制をということで、区割りも、中四国州と明言されました。

 財政面への言及はなく、市町村との関係で、市民サービスがいかように変わるか?という観点が無いことも残念でした。

 広島が、知事は来賓挨拶で退場し、四国と九州のパネリストを補強証拠にしていたことからすると、講演と知事と講師の対談(インタビュー?)だけでは、構成がきついかも。



 道州制にそのものについては、
 市町村合併により、市町村が、平成11年の3232から、平成20年の1804になり、広域化した基礎自治体からの突き上げがあること。

 さらには、政令指定都市が増えていく中で、総合政策を展開するために、機能分担のために、内部調整をするよりも、総合交通体系のような広域の政策を打ち出すべき、県への問いかけ。

 そうした観点からは、道州制自体は、不可避のもので、ここで、政令指定都市を造ろうとする岡山県が、道州制の議論をしていく必然性は、どの県よりも、強くあります。


 一方、アジアのダイナミズムに、広域、主体性を持って向きあっていく必要性と必然性から、特に、産業政策の観点が強調されましたが、それゆえに、中四国州でないといけない、という区割りについての論理必然性は、太平洋と日本海を結ぶ観点の必要性以上に、確信が持てませんでした。

 むしろ、日本海物流が活発化して、環日本海構想の中で、たとえば境港といかに結ぶか?ということは、どういう区割りであれ必要です。

 ただ、ポスト自動車産業として、航空産業や医療・バイオ、さらには、エネルギーと環境に根差した農業等、プラットホーム型の産業を明確に打ちだしていく必要性、また、広域防災拠点としての可能性に、魅力を感じました。
 さらには、医療センターであれ、グリーンツーリズムであれ、打ち出せる施策はあります。


 いずれにせよ、フロアからの意見にあったように、行政の枠組みにかかわらず、経済活動は行われるもので、本当に有意なら、既に中四国規模で、とっくに経済活動が行われているでしょうし、本当に災害拠点を言うなら、どうして、水不足区の香川県に、瀬戸大橋で、吸水管を繋がないのか?を考えると、まずは、丁寧に、広島県なら広島県と、香川県なら香川県と、広域行政にどんどん取り組んでいくべきだと思います。

 夢見る夢子ちゃんではあるまいし、「れば、たら」を言う前に、端緒となる実績をすこしずつでも、積み上げて行かなくてはいけません。
 痩せ「たら」と、言う奴に、痩せた奴を見たことがねぇ〜!!

 中四国州は、夢として持っていたいですが、まずは、道州制。しかも、国ではなく、地方の財政問題から捉えていく、必要性を強く感じます。
 結局、国の動きを待っているだけではないんか?


 私が、「経済団体等にも御協力いただいて,道州制シンポジウムのようなものを県内各地で開催し、機運を高めていく時期に、もう来ていると、そのように思いますが、いかがお考えでしょうか。 」と議場で申し上げたのは、平成16年12月定例会。
 生き死にでやるには、スピードが遅いです。

 そして、一番大切なのは、本気で地方分権を言うなら、東京の権威を借りてはいけない、という、広島での言葉かな、と思います。

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