2000年11月28日(火)
【自民党中国ブロック県議会議員研修会】

 再開なった伯備線に揺られて、松江まで行く時間の長さが、まさに岡山と島根の様々な面の「距離」だと思います。フリーゲージトレインで、僅かに縮まるかもしれませんが。

 初めての自民党中国ブロック県議会議員研修会が、昨日今日とその島根県で行われ、中国5県から、約60人の県議会議員が集まりました。
 広島県議会議員の1期の方々とは既に交流があるのですが、島根・鳥取の県議とお会いするのは、今回が初めてでした。

 おそらく、施策の面では、各行政の職員の方々が、交流・勉強される方が、正味だと思いますが、大胆な発想というのは、案外議員同士の話の方が、出てくる気もします。


 こうして、他県の議員と話すと、都市型議員の典型とも言える私は、たいへんな勉強になります。お恥ずかしい話が、岡山市第一選挙区には、県境はなく、岡山県北部選出の議員に比して、他県と接しているという意識が、極めて低かったことを痛感しました。

 実は、市町村合併すら、果たして県の枠で行われるべきモノなのか、(そもそも自治省の合併への誘導政策が、本当に円滑に地域社会に受け入れられるものなのか)疑問に思いました。
 道路網ひとつとっても、各県の連携が必要であり、情報網にしても、本来ひとり岡山県だけで考えて良い性質のものでないと思います。
 目の前に、県境が見えるとき、ひとり岡山が、という発想には、おそらくならないと思います。
 むしろ、他議員の交流話に、耳をダンボにしている私でした。


 例えば、先の鳥取県西部地震は、2次災害とも言える深刻な風評被害を島根にも及ぼしています。山陰の観光全体が、不景気も相俟って深刻なダメージを受けており、昨日は、運輸相を招き、観光復興フォーラムが、米子で開催されたようです。
 加えて、片山鳥取県知事(岡山出身)の災害対策における、悪く言えば「スタンドプレー」が、隣接する島根や岡山の施策に、大きな影響を及ぼしていることもまた、事実です。

 鳥取は、ご案内の通り、鳥取、倉吉、米子地域は、県民感情が、バラバラで、島根は、東西二百数十キロを越える横に長い県で、その中で、米子空港と出雲空港は、近接。ソウル定期航空便開設の競争をしています。ただ、国際便をチャーターしてもCIQが不備なため、結局、他空港に降りる必要があります。
 島根原発の電気は岡山にも来ます。
 出雲の気分は時には、福岡に向いていたり、鳥取は兵庫、島根は広島へ繋がり、岡山が交通の結節点とは言うものの、例えば尾道ー松江の高速道路開通も計画されています。
 しかし、ご案内の通り、JR山陰線のアクセスは、本線と名のつく中では、劣悪の部類です。
 また、新広島空港は、市街地から1時間。新空港を越えて、駐車場無料の岡山空港の利用者も増えています。

 どの県も、その県だけで事業を進める時代は、終わったのかもしれません。都市間競争と都市間連携をしながら、共存共栄する、そんな中国地方、西日本、日本、アジア・・・を目指さないといけません。
 個人的には、隣接する他県の基本政策ぐらいは、当然知っておかないと話にならんような気もしてきました。財政難のおり、共同実施すべき施策も本来は、かなりあると思います。

 正直、今回は、議員相互の親睦交流がメインで、準備不足は否めませんでした。しかし、この交流は始まったばかり、来年は、山口での開催が予定されております。
 ただ、場の勢いで、中国地方の自民党県議会議員1期の会合を近々に岡山でやろう、などと私が、言ってしまったため、仕事がまた、増えそうです。お調子こいてしまいました。

 ともかく、いろんな角度、尺度で岡山を量る力、外から見る力は、地方議員にも必須です。

 なお、今回の会合は低迷する自民党に喝を入れるという趣旨ではありませんでした。あくまで、議員の研修会です。

広島県には、13期の議員がおられます。13期ですよ、13期!50年!!

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