2001年6月29日(金) 【大学コンソーシアム京都】

 東本願寺は、JR京都駅から歩いて近いし、参拝料もいらないし、立派だし、と、堀を覗いたら、いるいるブルーギル。人が来ても逃げない図々しさ。一体誰が、あんなところにまで放すのでしょう。

 さて、もっと驚いたのは、本日の講習会の会場となったキャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)です。最初は、なんの施設かわかりませんでした。


 2001年から2010年までが、「くらしに安らぎ まちに華やぎ 信頼で築く21世紀の京都」をキャッチフレーズにした「京都市基本計画」の対象期間です。
 これと、きちんと対応した向こう5年間の「安らぎ 華やぎ 京都21推進プラン」を拝読すると、とりわけ、文化や観光施策に京都らしさが、散見されます。

 中でも、第2章 華やぎのあるまち 第2節 活力あふれるまち 3項 大学の集積・交流が新たな活力を生み出す という部分は、なるほどなぁ、と思います。


 京都には国公私立を合わせて38もの大学・短期大学があります。これらを中核とする高度で豊富な学術研究機能は京都の優れた都市特性です。人口の約1割に相当する学生や教員、研究者等、あらゆる分野の「知」が、集積しています。
 この大学の集積を維持・発展させるとともに、地域社会との交流や産業界との連携を深め、魅力に満ちた「大学のまち 京都」を推進するとのことです。

 その核施設が、前述のキャンパスプラザ京都というわけで、昨年9月5日、JR京都駅のすぐ側に完成しました。

 社会人が大学の正規授業を受講できるシティーカレッジ事業、学生が在学中に就業体験を行うインターンシップ事業、市民に大学の知的財産の開放を行う大学公開講座、21世紀に活躍する新たな起業家の育成を図る京都起業家学校など、様々な事業を展開しています。
 また、放送大学京都学習センターもここに移転してきています。

 そして、こういった一連の活動を「大学コンソーシアム京都」と呼び、大学と地域社会、産業界、そして京都市が連携して、生涯学習を含めて「開かれた大学」を目指しています。ttp://www.consortium.or.jp

 大学という枠を超えて、集い、学び、語り、交わる場。光ファイバー、電波、コンピューターによって、情報が行き交い、最先端の学者や文化人、経営者の生の声にふれ、大学や職業を越えて、市民・地域社会と大学が、また大学相互が交流する、そういった仕組みです。


 全国初の試みということですが、どうなんでしょうか、岡山県では無理でしょうか。生涯学習センターや、岡山大学キャンパス内の放送大学、十分、知的好奇心に応えているでしょうか?
 オープンのいろいろな講座があるのは、なんとなくわかるのですが。

 この頃、私の妻も、母校に戻れてうれしいと岡山大学で、なにやら講義を受けているようですが(どうも子育てについてらしい)、むしろ妙に忙しい時、あるいは、ひと年取ったり、社会経験を積むと、かえってふと学習したくなる、ということはある気がします。
 そんな時、気楽に行けるキャンパスというのは、必ずしも、本当に大学の構内にある必要はないかもしれません。

 私も、経済や財政を今更ながら学びたいし、あるいは、佐々木幸綱先生の万葉集の講義なぞをまた受けてみたい気もします。
 入試なんか、本当に学びたい時、学びたい人には、必要ないのかもしれません。

 京都ほどではないにせよ、岡山でも不可能な仕組みとは思えないのですが。

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