2011年5月23日(月) 【密度流拡散装置への期待】

 冷たい雨の朝、半分は意固地になって、藤田で街宣。かなり寒かったです。本格的な梅雨のシーズンに入れば、もはや修行です。ここからが辛い季節。

 その後、雨の中、児島半島に行き、港や高潮対策について、地域の方々と当局と協議し、海岸線の現地調査。
 特に、平成16年台風で、甚大な被害を受けた地域だけに、今回の東日本の地震や津波については、とても他所事とは思えないのです。
 一方で、高齢化が進むだけに、地域振興のためにも、例えば、産直市の開催も含めた水産業の振興が、地域の課題になっています。


 ところで、今年度(正確には、向こう3年間)の農林水産部の目玉事業として、児島湾奥部の環境改善と栄養塩の有効活用事業があります。

 岡山県最大のノリ養殖漁場を有する児島湾口部では、近年、栄養塩不足による色落ち被害が深刻な問題となっています。
 そこで、ナカシマプロペラさんが開発された「密度流拡散装置」を用いて、児島湾奥部の栄養塩を湾口部へ拡散するパイロット試験を実施し、湾奥部の富栄養化の解消による環境改善と栄養塩の有効活用によるノリ色落ち対策技術の開発を目指すという、画期的な試みです。

 密度流の原理とは、上下の液体の密度差によって発生する重力をエネルギー源とする流れであり、水平方向への拡散には、エネルギーを必要としないわけです。まぁ、そういうこっちゃ。

 以前お話を伺った時は、むしろ、児島「湖」の環境対策として、酸素不足を解消するということでしたが、なにしろ、湖が浅いので・・・・という話でしたが、今回は、児島「湾」の方で、一石二鳥の試みです。

 特に、今回は、三重県五ヶ所湾や新成羽川ダムや韓国ブナム湖の成功事例と比べると10分の1規模のものですが、是非とも、成功して、岡山から世界にアピールしたいものです。



 関係者の方々の期待も高まっていますが、設置は、12月頃。毎年、苫田ダムの緊急放流をしているわけですが、今年の冬の吉報を期待します。


 それにしても、児島半島部の沿岸部の防災対策は、本当に気になるところ。引き続き、地域と当局と連絡を取り合いながら、全力で、取り組んでまいります。


 夕刻からは、県庁で、顧問である岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会について。散逸したり廃棄される16mmフィルムや古いビデオテープなどに、地域の文化・歴史・伝統を映した貴重な資料があるはず。デジタル化を急ぐように、強く強くお願いしました。

 中島みゆき=『旅人のうた』
http://www.youtube.com/watch?v=lASbWOastG0&feature=related

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