2010年10月22日(金) 【また巨額債権放棄へ】 | ||
今朝は朝一で、藤田錦南で街宣。
本日の農林水産委員会で、県の外郭団体の岡山県農地開発公社が、臨時理事会で、本年度末の解散に向けて検討に入る方針が示されたことが報告されました。 米価下落に続いて、農林水産委員会所管のこれまた大問題です。 昭和36年事業開始の同法人は、農業経営基盤強化促進法に基づく農地保有合理化法人として、農地の売買や賃貸による農業経営の規模拡大、畜産事業や農業農村整備事業等を実施してきました。 しかし、保有地の売却が進まず、農地所得にかかる借入金の金利加算もかさみ、岡山県の財政危機で、公社の長期保有農地の含み損解消のために行ってきた県の簿価買入という処理対策の早期完了が困難になり、今回の事態は、財政構造改革大綱の流れの中で、ある程度、予想されていたところではありました。 特に、新公益法人移行の期限が、平成25年11月末で、この財務状況で移行は難しく、また、全国的にも、同様の外郭団体の処理を一気に進めていくという、国策が背景にあります。 また、輸入義務のあるミレニアムアクセス米が決められた1993年のガット・ウルグアイ・ラウンド合意に対抗して、担い手農家の経営規模拡大や農地の集団化に努めてきたのも国策であり、この10年間で、3分の2への土地価格の下落などもあり、解散と言っても、倉敷チボリ公園とは異なるものもあります。 ただ、借入金は、15億4000万円で、農地の代物弁済を受けても、6億円程度で、要するに、9億円の債権放棄ということになります。 債権放棄ということになれば、昨年度末に解散した岡山県住宅供給公社については、貸付金75億円から代物弁済を受けたものを引いて、54億円の債権放棄。今年度末に解散する岡山県畜産公社について、4億円の債権放棄に、続きます。 これは、県というよりも、本来は、県民の皆様の債権です。 むしろ、整理のタイミングが遅かったと見るべきなのか、議会も、債権放棄は議決事項ですが、好きで議決できるわけもないのですが、誰にどういう責任があるのか。 こういう時期に当たってしまうとアンラッキーの方も、おられるかもしれませんが、少なくとも、知事と議会には責任があります。ただ、それは、お詫びすれば済む話なのか・・・。 一般県民は、3万円台の自動車税でも、滞納して督促を無視すれば、差押になりますが、こうして頂戴した血税が、まさに頻繁に消えてなくなる状況について、無傷で、ケロッとしておられるのが、行政組織ではあります。かと言って、議員の具体的な責任の取り方って・・・。 コペンハーゲンのジオラマを自腹を切り裂いて救出することも、責任の取り方だったとは思いますが、時代の趨勢で仕方ない、ごめんちゃいで終わっては、本来いけない話です。 まずは、北区いずみ町の総合グラウンド近くの一等地にある同公社の土地は県有地ですから、津島桑の木町の公務員宿舎立替予定地と相俟って、有効な資産活用をすべきだと思います。 一方で、今夏の高水温が、漁業に与える影響が報告されました。 8月以降は、平年を3℃近く上回る日もあり、9月4日には、29.7℃を記録。網の中での衰弱死、死んだ魚介類の入網など、異常現象も報告され、太平洋側にしかいないソウダガツオも漁獲されたそうです。 気になるには、ノリ、カキの養殖です。 10月に入って、水温が順調に低下しているようですが、例年同期に比べ、栄養塩が少なく、早期に色落ち被害発生の可能性があるとされています。カンフル剤的に、苫田ダムの放流を急ぐことができるか、対策が必要です。 | ||
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