2006年9月1日(日)【農村環境保全管理のアダプト】

 今日から9月。不思議なもので、昨日が夏で、今日は秋。

 午前中は、ある農家で、「農地・水・農村環境保全向上活動実験事業」について、あれこれと。

 農地や農業用水、農道は、食料の安定供給(生産資源)、農業の多面的機能(自然環境や景観の保全・形成等を受けた環境資源)の発揮を支える「社会共通資本」でありながら、集落機能の低下により、水利組合や土地改良区だけでは、保全管理活動を支えきれなくなっています。
 そこで、自治会、PTA、NPO、企業、地域住民、消防団など多様な主体が参加する地域共同活動を国や地方自治体が支援していこうという動きがあります。
 誤解を恐れずに言えば、農道の草刈りや農道整備など地域住民がこぞって行うという意味では、発想はアダプト事業に近いものがあります。
 ただ、兼業を含めた農家と非農家のある種の溝を埋めたり、子ども達の食育や環境学習という観点からすれば、むしろ、岡山市の少し郊外にある農地と住宅地が混在するような地域には、非常に馴染む事業ではないかと思います。

 岡山市内では、呑海寺地域が、モデル地域になっていますが、来年度から支援事業がスタートしますが、10aあたり、4400円(国2200円、県及び市町村が、それぞれ1100円)の補助が見込まれ、地域の範囲や事業数も青天井のため、これは、うまく使うとかまりおもしろいと思います。
 もっとも、協定を結んだり、事務手続き的には煩雑なものもあり、地域のリーダーあるいは、土地改良区の方の熱意が不可欠な事業です。

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